月が女性の象徴とされる理由
古くから、月と女性は深い関係で結びついていました。それは何故なのかを知るために、神話の世界を紐解いてみましょう。月の女神達が何の象徴として存在していたのかに着目すると、その理由を知ることが出来ます。
月光浴と神話の関係
まず、神話の中に月の女神の姿を探してみると、例えばローマ神話にはセレネー、ギリシャ神話にはアルテミスという女神が登場します。セレネーは額に月をつけた美女で、柔らかな月光の矢を放ち、性生活や繁殖の象徴でした。また、アルテミスは生まれてすぐに母親の出産を助けたことから、生殖と出産の象徴と言われています。
繁殖、生殖や出産は月経を必要とすることから、月と深い関係のあるものと言えます。そしてこの他にも、中国神話やアステカ神話、フィンランド神話など、世界中の神話には月に関係した女神が何人も登場します。
男女と神話
アルテミスは、男性のアポロンと双子の兄妹でした。アポロンは戦いの神であり太陽の神。強く輝く生命の象徴としての太陽神アポロン、そして美しく光を放ち夜空を彩る月の女神アルテミス。ここから、古くから太陽と月の関係が男女に置き換えてられていたことが伺えます。このイメージは、一般的な男女の姿にも重ねることが出来ます。
神秘の意味
神秘は英語でmystery。この言葉の語源はギリシャ語のミュステーリオンから来ています。この言葉は新約聖書に多く登場し、「理解や認識を超えたこと」「人間の知識や想像では太刀打ちできないこと」という意味を持ちます。現代日本におけるスピリチュアル、その中の月光浴も、とても神秘的なものだと考えることが出来ます。
月光浴は陰陽説が関係している
陰陽説とは中国で生まれた考え方で、この世の全てのものは陰(いん)または陽(よう)に分けられる、というものです。この説に当てはめると月は陰の性質を持っており、また、女性も陰にカテゴライズされています。ここからも、月と女性の関係の深さが伺えます。
男性はダメなの?
月=女性という図式はご理解いただけたかと思いますが、男性が月光浴をしてはダメということはありません。確かに陰陽説では男性が陽、女性が陰と分類されますが、これはあくまでも「男性的」「女性的」という意味なのです。
男性の中にも、時には女々しくなってしまったり、繊細な心を持っていたり、女性的な部分はあります。月光浴は、そんな男性の中の「女性性」にも効果を発揮します。男性の方も、ぜひ月光浴を楽しんでみてください。
陽の要素
陰陽における「陽」とは、文字から連想出来る通り「能動的」な性質のものです。例をあげますと、「太陽・速い・熱い・昼間・重い・大きい」などです。とにかく活発で、大胆なイメージですね。男らしい要素、と考えていただけるとわかりやすいです。
陰の要素
反対に「陰」とは、「陽」に対するもの。「受動的」な性質の物で「月・ゆっくり・冷たい・夜・軽い・小さい」などの要素を持ちます。柔和で大人しく、静かなイメージです。こちらも、古くから続く女らしさの象徴そのままと言えます。
月光浴のやり方は?
ここではこの記事の主役、月光浴の方法について解説していきます。難しい決まり事などはありません。必要なのはリラックスして、月光浴を楽しむことです。しかしいくつかの注意点もありますので、ここではやり方と共に気を付けるべきこともまとめてご紹介します。
月光浴はゆったり気分でやる
月光浴で一番大切なことは、リラックスをして行うことです。事前に自分の落ち着く音楽、本、ハーブティなどを用意しておくといいでしょう。ハーブティは、鎮静作用や浄化作用のあるものがおすすめです。ただし持病があったり、妊娠・授乳をされている方は一度医師に相談してからにしてください。
用意が出来たら、月がよく見える場所に座ります。屋外でも窓際でもOK。リラックスしながら、自分の好きな体勢で月の光を浴びます。そして、用意したハーブティや音楽を楽しんだり、瞑想をして過ごします。ゆったりと呼吸をしながら、静かに輝く月の光が心身を浄化するイメージを持ちましょう。
月光浴は3分間がベスト
非常に魅力的な月光浴ですが、何事もやりすぎは禁物です。月が強い力を持つ分、長くやりすぎると心も身体も興奮し、疲れてしまいます。時間は3分間がベストと考え、特に満月の日には短時間で終えるよう心掛けましょう。
月光浴のココに注意!
月光浴の注意点として「深夜0時以降にはやらない」というルールがあります。この時間は「魔の時間」と呼ばれ、0時を過ぎると魔物や人外の者が出歩き始めると言われており、負のエネルギーが高まります。必ず0時までには月光浴を終えるようにしましょう。
月光浴はいつどのようにやるのがおすすめ?
月光浴の効果をより高めるためには、どのような日、どのような時間に、どこでやるのがよいのでしょうか。月光浴におすすめの時期、時間帯、場所をご紹介します。ぜひ、一番効果の出るシチュエーションで月光浴を楽しんでください。
おすすめな時期
月光浴におすすめな時期は、満月の前後2~3日です。月は満ちる過程で強い浄化のエネルギーを持ち、満月を過ぎて2~3日はそのエネルギーを蓄えています。そして、最も効果が出るのはやはり満月当日。より強い月のパワーに触れたい時は、満月の日を選ぶようにしましょう。
おすすめの時間帯
完全に陽が落ち、空が暗くなり月が輝く時間帯から始めるのが望ましいですが、夕方でも月の姿が見えるようなら始めても構いません。ただ、やはり月の光のみになる夜の方が効果が高いと言えます。ご自身のライフスタイルに合った時間帯を探してみてください。
おすすめな場所
月光浴の際は外に出て肌に直接月の光を浴びるのがおすすめですが、天気の悪い日、寒い日などは無理をせず、室内の窓際などでも大丈夫です。大切なのは、月の光を浴びながらリラックスすること。屋外でも屋内でも、心身がリラックス出来るよう無理のない場所で行うことが大切です。
キャンプやグランピングなど、アウトドアも楽しみながらたっぷりと月光浴を楽しむ方もいます。大自然の澄んだ空気を背景にした月は、街中で見る月よりずっと輝きが増して見えます。キャンプをしたことがなくても、今は手ぶらで気軽に楽しめる施設があります。興味のある方は、こちらの記事もご覧ください。
月光浴にあるスピリチュアル効果!
月光浴には、大きなものから小さなものまで様々なスピリチュアル効果があります。月の光を浴びることで、一体どのような現象が起こるのでしょうか。ここではその嬉しい効果について、代表的なものを順番にご紹介します。
美肌効果UP
月光浴には、嬉しいことに美肌効果があります。実は、あのクレオパトラも美肌を保つために月光浴をしていたそうです。アーユルヴェーダの考え方では、月の光には肌への美容成分の浸透をよくしたり、細胞の活性化や再生を促すパワーがあると言われています。近年、月光浴をメニューに取り入れるエステサロンやヨガ教室も増えています。
浄化作用
月光浴の一番の効果として、浄化作用が上げられます。自身に溜まったマイナスのエネルギーを洗い流し、感情的な自分をコントロールすることが出来るのです。ぜひ月光浴で、昼間の疲れやストレスを心身共にデトックスしてみてください。浄化作用を期待する時は、水分を多めに摂りながらがおすすめです。
リラックス効果
月光浴をすると、リラックス効果も得ることが出来ます。陰陽の「陰」の要素には、慈愛、優しさなども含まれています。つまり、月の光はとても慈愛に満ちたもの。それを浴びることで自身も穏やかな気持ちになり、深いリラックスを得られるのです。
また研究の結果、月の光を浴びることでメラトニン、そしてセロトニンという物質が分泌されることが分かっています。メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれ、寝付きをよくしたり、眠りを深くする作用があります。セロトニンは幸福ホルモンとして有名です。こちらの物質については後述しますが、どちらも心身に深いリラックスをもたらすものです。
スピリチュアルの意味は?
月光浴にはスピリチュアルな効果があるとご紹介しましたが、そもそも「スピリチュアル」とはどういうものなのでしょうか。「スピリチュアル」とは、元々は「霊的な」という意味の言葉で使われていました。
近年の日本では、目に見えないものや精神世界のことなどを指す言葉として使われています。難しく聞こえますが、皆さんが自然や日々の出来事から何となく感じるもの、そこから受け取るメッセージなどもスピリチュアルと言うことが出来ます。
月光浴に関係するスピリチュアル本来の意味
スピリチュアルとは、目に見えないけれど確かに存在するもの。それは皆さんの内面やネガティブな思考、幸せな気持ち、痛み…広義の意味ではそのようなものも含まれます。今までに見てきた「スピリチュアルな効果」とは、一体なぜ起こるのでしょうか。ただの霊的な現象や気のせいでしょうか?いいえ、そこには納得出来る仕組みも存在するのです。
セロトニンとの関係
幸せホルモンであるセロトニンには興奮を抑え、精神を安定させる働きがあります。ホッと一息ついた時、ゆったりと呼吸をした時、美しいものを静かに見つめる時、少し薄暗い部屋を柔らかな光が照らしている時、そんな時に分泌されます。
そして先にも少し触れましたが、研究の結果、月光浴をするとセロトニンという幸せホルモンが分泌されることがわかっています。月という美しく優しい存在を見つめることで、幸福感を得られる仕組みはここにあります。
ネガティブからの脱出
セロトニンは幸せホルモン、と書きましたが、ではセロトニンが分泌されると具体的にどういう変化が訪れるのでしょうか。近年爆発的に増加している「うつ病」の患者は、圧倒的にセロトニンの量が不足していると言われています。