メタニウムDCのスペック
国内大手の総合釣具メーカーシマノが自信を持って世におくる「メタニウムDC」。その代表的な特徴のひとつが、DCブレーキによるオートマチック式の「回転制御」機能です。
「IーDC5」搭載型のブレーキシステムによる外部ダイヤルで、ルアーのウエイト別に「5段階」を調整。さらに「3モード」の内部ダイヤルにより、ナイロン、フロロ、PE等のラインに合わせたブレーキコントロール機能も持ち合わせています。
スペック①基本情報
ノーマル、HG、XG、3つのタイプの「ギア比仕様」をラインナップしており、それぞれのギア比は6.2、7.4、8.5となっています。最大ドラグ力はいずれのタイプも5kgと共通。重さはノーマルとHGが190g、XGが195gです。
ハンドル長さも42mm~48mmと「回しやすさ」を徹底的に追求。ベストなサイズ感で「手にしっかりとフィット」するリールとなっています。
その他の基本情報
- ベアリング数9/1
- スプール寸法34/22
- メーカー希望小売価格57,800円(税別)
スペック②糸巻き量
巻き取り量はノーマルが「66cm/1回転」HGが「79cm/1回」XGが「91cm/1回転」となっています。
ノーマルでも十分な能力は持ってはいますが、HGやXGなどの高ギア比タイプを使えば「さらにラクラク」な巻き上げが可能になることは間違いなしです。
ナイロン糸巻量(lbーm)
- 12ー120(lbーm)
- 14ー100(lbーm)
- 16ー85(lbーm)
- 20ー70(lbーm)
メタニウムDCの飛距離
メタニウムDCのブレーキシステムは、そのオートメーションな機能性で「キャスト時の飛距離」にも好影響をもたらしてくれます。
キャスト時の初動は「ノーブレーキ」に近い状態でリールが回り、回転がピークを迎えたあたりでブレーキが効き始めます。その後は適時適切なブレーキが「自動で」働くため、正確かつ「伸びのある飛距離」が楽しめます。
カタログスペックの飛距離
外部ダイヤルによる「ルアー適合」と内部ダイヤルによる「ライン適合」により、シチューエーションにあった「飛距離」を魅せてくれます。
その特性上、特にオカッパリでそのチカラを発揮し、ルアーの重量や大きさ、そしてラインのタイプを適切に選択することにより、抜群に伸びのある飛距離を達成することでしょう。
アンタレスDCとの比較
同じDC機種であるアンタレスDCとメタニウムDCの飛距離を勝負した場合、その軍配は「ルアーの重さ」によって勝者が異なります。
軽量ルアーはメタニウムDCの方がよく飛ぶ
軽めのルアーであればその軍配はメタニウムDCに上がります。逆に重めのルアー(具体的には18g以上)の場合はアンタレスが勝者となります。
しかし「軽めのルアー」を飛ばす事の方が、物理学的にも難易度は高くなるので「能力という物差し」で勝負をしたとすれば、総合的勝者はメタニウムDCといえるでしょう。
メタニウムDCのインプレ
次はメタニウムDCの印象やセールスポイントについて触れていきたいと思います。
メタニウムDCには、DCブレーキやIーDC5といった自慢のブレーキシステム以外にもたくさんの魅力があります。
ソルトゲームにも使用できる
「使ってうれしい」特徴のひとつに「ソルト対応」があげられます。非常に錆びに強く、シマノオリジナルの塩ガミに強いSAーRB、AーRB、高性能なベアリングを仕様しています。
サビに強い外装が自慢
海釣りでも安心して使用できるように、外装にもしっかり「防腐加工」が施されています。
使用後の水洗いさえ徹底して行えば、納得の「持ち」を見せてくれることは間違いないでしょう。
「買ってすぐ使用できる」と言う手軽さ
ハイテクな外部&内部ダイヤルによるブレーキシステムを搭載することにより、ラインタイプやルアー重量毎の面倒な調整の「簡素化」に成功した同機種。
ラインタイプを内部ダイヤルで選択、外部ダイヤルでルアー重量を選択すれば「誰でも直ぐに」使用することができます
バックラッシュが起きにくい
初心者バサーの大敵といえばラインの絡まりや「バックラッシュ」ですが、持ち前の高機能なブレーキシステムは「それをも」防いでくれます。
バックラッシュが起きやすいと言われる「向かい風」の時も同様であり、ベイトリールに慣れていない初心者も安心して使用することができます。
DC音の心地よさ
メタニウムDCが奏でるキャスト音の特徴は、まるでレーザービームを放出したかのような独特な「メカニカルな音」にあります。
フルキャスト時の「キュイーーーン」という音がなんとも心地よく、その音が使用者のテンションやモチベーションさえも大きくアップしてくれます。
近未来を彷彿と
メタニウムDCが持つ「メタニウム」という名称と「メカニカルな外見」そこに「マシン音的なDC音」が加わることで、メタニウムDCが放つ「近未来感」を一層際立たせてくれます。
ハリウッドのSF映画に登場するような「未来的キャスト音」は、使用者の「童心」を呼び起こすと共に、釣りの楽しみを原点回帰してくれる「魅惑の音」となることでしょう。
メタニウムDCで狙うターゲット
メタニウムDCで狙えるターゲットは大きく3つの魚に分けられます。ブラックバス、シーバス、ロックフィッシュなどです。
もちろんこれらの魚「以外」にも使用することはできますが、「メタニウムDCが本領を発揮できる」相手としてはこちらの3種が代表的なターゲットとなります。
ブラックバス
メタニウムDCの最大にして最高のライバルともいえる相手、それが「ブラックバス」です。長距離性とトラブルレスな特徴で、どんなフィールドでもその才能をいかんなく発揮してくれます。
使用するルアーの重さやライン素材毎にブレーキレベルを調整すれば「その万能性」はさらに向上。納得の釣果をもたらすことでしょう。
シーバス
シーバスもメタニウムDCの得意分野です。ソルト対応を十分に施したリールであるため海のバス(スズキ)も格好の餌食。
持ち前の遠距離性で海の河口付近や海岸付近からも十分に遠投が可能。ハイテクブレーキシステムを駆使して大物を狙います。
ロックフィッシュ
カサゴやアイナメ、メバルなどロックフィッシュと呼ばれる魚もメタニウムDCのターゲットです。
岩場やテトラポット付近など、いわゆる「カバー」が多い場所に生息するこれらの魚にもメタニウムDCは効果的。ソルト対応&バックラッシュ防止の特性を生かした「釣り」を魅せてくれます。
メタニウムDCのメンテナンス
リールの劣化や故障を未然に防止するためには「使用直後」のメンテナンスがとても重要になってきます。
リールメンテには2種類のメンテナンス方法があります。「セルフメンテナンス」と「メーカーメンテナンス」です。
自分でできるメンテナンス
自分でできるメンテナンスとして、まずあげられる事、それが「使用直後の拭き取り」です。この単純かつ当たり前のことを「その都度やるか、やらないか」でリールの寿命は大きく変わります。
リールメンテを「自分でする」場合の基本的な手順は以下の通りです。
セルフメンテナンスの手順
- 使用直後、直ぐに水分を拭き取る
- 専用オイルで本拭き
- 可能であればバラし内部を掃除
- バラす際は原型を画像保存
- ギア部分のグリスアップ
- 保存画像を確認、正確に組み直す
年一のオーバーホールの重要性
回転駆動の「機械」であるリールはギアが命です。リールはその使用環境上、どうしても水分や塩分が内部に滞留しやすくなります。そこで大切になってくるのが「分解洗浄」つまりオーバーホールです。