奪衣婆は恐ろしい三途の川の番人!役割や意外な一面まで徹底解説します!

博多市にある海元寺でも毎年2回、8月16日と1月16日はこの世の人間にも地獄の様子を見せてもらえる日としています。その日は「えんま祭り」と呼んでいますが、三途の川のほとりにいる奪衣婆にお供え物をすることで有名です。

こんにゃくを供える風習がある

お供えするのは「こんにゃく」です。これには亡者の着物でもなんでも剥ぎ取ってしまうという奪衣婆に、自分の病気も剥ぎ取ってもらいたい、という願いが込められています。

毎年お祭りの日になると、像の前に置かれた樽が一杯になるほどのこんにゃくが供えられるとのことです。それ以外にも境内では中におみくじが込められた海元寺特製の「閻魔お守り」なども買い求めることができます。

お祭りに見える奪衣婆の慈悲の顔

このお祭りを通していい伝えられている奪衣婆の姿は、今まで見たきたものとはかなり異なっています。ここでは昔から子供の病気を治してくれたり、母乳の出をよくしてくれたりととてもやさしい一面を見ることができます。

少なくともここ博多では無慈悲に着ているものを剥ぎ取ってしまう鬼ではなく、慈悲深い存在のようです。そして別名「こんにゃく婆さん」として親しまれています。

冥界への入り口はあるのか?

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冥界という言葉をご存知でしょうか。冥界とはあの世のことで冥土ともいい、人が死んでからいく世界のことです。そういう意味では奪衣婆がいる三途の川も、生前の悪業によりいかされる地獄も冥土ということにになります。

では冥土には死んだ者だけしか行けないのでしょうか。実は私たちが存在しているいわゆる「この世」には、冥土に通じる道があるといわれている場所があります。

冥界への入り口があるとされる「六道珍皇寺」

六道珍皇時寺は京都市東山区にあるお寺です。あの世とこの世の境がこのお寺の境内にあると言われており、裏庭の井戸がその冥界の入り口と信じられています。

その昔このお寺が平安京の東の墓所へ向かう道筋にあり、この世のはかなさを感じる場所であったことなどから、このような話が伝えられてきたと言われています。興味のある方は一度行って見てはいかがでしょう。

地獄を題材にした漫画やアニメはとても人気!

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先の章では漫画やアニメの世界では奪衣婆を、コミカルなキャラクターで取り上げているという紹介をしました。このように日本には地獄に出てくるキャラクター、特に閻魔様を登場させる漫画やアニメが先ほどの鬼灯の冷徹をはじめ過去から多く存在し人気です。

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