色が濃くなっていくと、成虫として外に出るのも間近になってきます。全く微動だにしないのですが、動き出せば30秒ほどでサナギから出てきます。
実は寿命はとても短くたったの2週間程度です。自然の中では、蜘蛛などの外敵も多く成虫になるには過酷な環境です。飼育の場合は、安全な環境なのですが飼育箱の蓋の裏でサナギなる傾向があります。
花の蜜を吸う
基本的に他のチョウのように、花に近づき、その蜜を吸って暮らしています。特に赤い大きな花の蜜を好みます。具体的には、ツツジ、ユリ、ヒガンバナ、ヤブガラシなどです。飼育する場合は、ハチミツなどをかなり薄めて与えるやり方もあります。
産卵を行う
一匹あたり200個ほどの卵を産むのですが、その中で無事成体になれるのは、わずか1~3匹程度というとても低い確率です。産卵の仕方は、植物の葉の裏に卵を産み付けていきます。幼虫時にセリ科の植物を好むので、やはりセリ科の植物に産卵するケースが多いです。
Contents
キアゲハの飼い方①準備をする
実際に飼う場合には、どのようなものが必要でしょうか。飼育するにあたって、基本的なアイテムについてここではご紹介していきます。また、どのようにして元になる卵を手に入れてくればよいでしょうか。場所を交えつつ述べていきます。
飼育に必要なものを揃える
まず、飼育するためのケーズが必要です。もし、以前そのケースで何かを買われていた場合は、念入りにアルコールで消毒します。幼虫からの場合は無農薬のパセリなども用意します。卵の段階の場合は、ふ化用の容器を準備します。そして、ティッシュも用意し、容器の中に入れてその上に卵をおきます。
卵か幼虫を見つける
キアゲハの飼い方②飼育する
ここでは、飼育の仕方について述べていきます。ふ化までの流れの解説から、エサは具体的にどのようなものをあげたら良いか解説していきます。また、飼育するにあたっての注意点についても補足としてご説明していきます。
卵からの場合はふ化させる
卵を容器にティッシュを一緒に入れて、ふ化を待ちます。卵は赤い帯のような模様が現れているのですが、次第に卵の中が黒くなっていきます。黒くなっているところの外側は、卵で言うところ白身のようにも見えます。黒くなってくるのは、ふ化直前のサインでもあります。そして、卵から出るとまず、自身の卵の殻を食べ始めます。
エサは無農薬のものを与える
基本的に無農薬の餌を与えるのが望ましいです。スーパーなどで買った餌が無農薬のものでなかったために、死んでしまったケースもあります。キアゲハは、繊細な昆虫なので、エサは無農薬のものを与えるのを徹底することをおすすめします。
定期的に飼育ケースを掃除する
飼育箱は、掃除を頻繁にしやすいように、開けたり閉じたりするのが楽なものを選びます。毎日観察することを欠かさず、もしティッシュにカビが生えてたら、ティッシュを取り除いて掃除をします。
また、同じ要領でセッティングします。卵にとって、カビは大敵なので観察を疎かにしないことが重要です。
キアゲハの飼い方③成虫になるまで
幼虫を経てサナギになった時期での注意点について述べていきます。もし、ないがしろにしてしますと大変な害を及ぼす場合もあります。そして、サナギから羽化して成虫になる流れを改めて解説していきます。羽化する様は生命のすばらしさを見せてくれます。
サナギには触らない
サナギの間はかなり柔らかい体になっているので、触ってしまうと大変です。羽化した時に、不完全な状態だったり、奇形の状態で生まれる可能性が高くなります。もし、触って落ちてしまってりしたら、絶望的な状況になるリスクも高いです。
羽化して成虫になる
サナギの胴体が黒くなり始めたら羽化は目前です。そして、この時期はさらにダメージを受けやすいので、触るのは特に厳禁です。翅の色が透明になっていき、サナギの殻から抜け出していきます。完璧に抜け出せば、キアゲハは成虫として活動し始めます。
キアゲハの飼い方④成虫になったら
全ての過程を乗り越え、ついに成虫になった時どんな餌をあげたら良いのかを述べていきます。それに付随して飼育する上での環境はどのような形がおすすめかについてもご説明していきます。成虫後には、さまざまな選択肢もあります。
飼育環境を整える
基本的に、日当たりの良い草原のような環境を好みます。日当たりの良い所で飼育し、同時に花を設置してあげます。また、羽が濡れてしまう場面もでてくるので、キアゲハが羽を乾かすことができるような少し休める場所を作ってあげると良いです。
エサをあげる
前述したように赤い花の蜜を好みます。なので該当する花を設置して、キアゲハの成虫が花の蜜をすいやすい環境を作ってあげます。
もしくは、ハチミチや砂糖水を5から8倍薄めたものを作り飲ませてあげると良いです。濃度の調整はキアゲハの様子をみながら調整していきます。
逃がしてあげるのも大切
キアゲハが成体になってからの寿命はとても短いです。なので、生体になったら、大自然の中を自由に羽ばたかせてあげるようにリリースするのも一つの考え方です。
せっかく育てたのに名残おしいかもしれませんが、チョウが優雅に空を舞うその瞬間のために育てるのも素敵です。
歌舞伎座で販売されてた!?
東京の銀座にある有名な歌舞伎座で以前ショッキングなものが販売されていました。フォッションというところから、歌舞伎座の開設記念として販売されたものなのですが、確かにこれは話題にならないわけがないとてもインパクトのあるものでした。
幻のエクレア
緑色と黒色とオレンジとくれば歌舞伎の色ですが、それをエクレアで表現したものが販売されました。しかし、エクレアの形の相まって、知る人にとってはこれはまるでキアゲハの幼虫とそっくりではないのかと当時とても話題になりました。
キアゲハに関連のあるアイテム
ここでは、個性的なキアゲハにまつわる個性的なアイテムをご紹介します。意外性のある組み合わせであり、何に使うのと疑問に思う方もいるかもしれませんが、このようなものも世の中では販売されています。是非、ご覧ください。
キアゲハの幼虫の印鑑
実は、沢山の動物や昆虫の印鑑が作られています。そのなかでもキアゲハに関しては、やはり幼虫が他のチョウと比べて特徴的なので、こちらが班の模様に採用されています。注意としては、この認印は、浸透印タイプのものになり、正式な印鑑ではありません。
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