パクチーの匂いはカメムシの匂いと同じ成分!?
ニオイだけじゃなく同じ成分っていうのは、パクチー好きの方には少しショックかもしれませんね。テレビ番組内で内科医の先生の発言によって明らかにされたようです。どういうことなのか詳しく紹介しましょう。
テレビ番組での内科医の大竹さんが言及
2015年8月18日にテレビ朝日系で放送された「中居正広のミになる図書館」というテレビ番組の中で、パクチー好きと公言している、Every Little Thingの持田香織さんに「知らなきゃよかった事実」として、内科医の竹田真一郎氏から「パクチーはカメムシのニオイ成分と同じである」と、言及しています。
ELT持田香織さんはポカンと口をあけて動揺されていたのはもちろんのこと、放送中にも関わらずツイッター上などでも「ショック!」や「やっぱりな」「一生食べたくない!」などと、多くの反響がありました。
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日本では「カメムシ草」と言われることも
「パクチー」と呼ばれ定着しているこの名称、実はパクチーというのはタイ語で、和名は「コエンドロ」といいます。地域によっては「カメムシ草」などと呼ばれていて、やはりニオイや成分が近いことからそう呼ばれるようになったようです。
ちなみに英語では「コリアンダー」、中国語では「香菜(シャンツァイ)」と呼ばれます。こちらの呼び名はなんとなく聞いたことありますよね。パクチーの事だったんだ!と驚かれる方は少なくないようです。
なんとカメムシがパクチーの語源だった
パクチーは、「カメムシのニオイがする」と思う人は、どうやら昔から居たようです。詳しく調べてみると、パクチーの語源も「カメムシ」からきていました。そうだろうね!と思う方もいるでしょうか?詳しくみてみましょう。
古代ギリシア語の「カメムシ」が由来!
古代ギリシア語ではカメムシの事を「koris」と呼び、強い香りの香辛料のことを「Annon」と呼ばれていて、これらを合わせた言葉を「koriannon」すなわち「コリアンダー」と呼ばれるようになりました。ですが当時は「クサい」と認識されていたのかといえば定かではなく、昆虫は栄養源のひとつで、中でもカメムシは栄養豊富な昆虫として扱われていたようです。
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パクチー独特の匂いの成分とは?
パクチーに含まれるあの独特なニオイの成分は、リナロールという成分とゲラニオールという成分などによって生じて発生しています。また、それらの成分には意外にも、色々な効能があることがわかりました。どんな効果が期待できるのかご紹介してみましょう。
リナロール
リナロールはフレッシュな香りから、化粧品や石鹸、香水などによく使われていて意外にも身近に存在していました。効能としては、抗菌効果や精神の安定効果、免疫力の向上にも役立つ成分になります。
ゲラニオール
ゲラニオールはバラの精油に含まれる成分として有名で、こちらも化粧品や香水に多く用いられています。効能は、抗菌効果や防カビ、の他に、女性には特に嬉しい、保湿や皮膚弾力の回復にも役立ちます。
パクチーとカメムシのニオイ成分は全く一緒ではない!?
パクチーのニオイや成分は似ていたり、語源になったりとしていますが、だからといって全く同じ成分っていう訳でもないのです。どういうことなのか比較してみましょう。
パクチーのニオイ成分
パクチーの細かくくだいたニオイ成分は、decanal、(E)-2-decenal、(E)-2undecenal、2-dodecenal、(E)-2-tetradecenal、以上五つの成分がパクチーの主なニオイ成分になっています。
カメムシのニオイ成分
一方、カメムシの細かいニオイ成分は、(E)-2-hexenal、(E)-2-octenal、4-oxo-(E)-2-hexenal、(E)-2-hexenyl acetate、(E)-2-octenyl acetate、以上五つの成分がカメムシの主な成分となります。
結論:似たニオイである!
上記を比較すると、パクチーとカメムシの主な成分は違っています。つまり、ニオイ成分が全て合致しているわけではありませんでした。
しかし、カメムシには他にもニオイ成分があり、(E)-2-decenalが入っています。そして、草のような臭みがあるhexenalをもつカメムシは、パクチーと共通の(E)-2-decenalをも含まれているため、このふたつのニオイは似たものだと考えられます。
パクチーはカメムシ臭くて嫌だ!遺伝子で好き嫌いが決まる?
パクチーの好き嫌いって、かなり分かれますよね。実は、もともと持ち合わせている遺伝子によって、パクチーを苦手とする人がいるのです。