シャグマアミガサタケは猛毒キノコ!毒抜きすれば食べられて美味って本当?

ここまでで、どんなキノコなのかという特徴をおさえたところで、次は有毒成分についてご紹介していきます。実際にシャグマアミガサタケを摂取してしまうとどうなってしまうのか、どれほど強い毒なのかを知っておきましょう。

強烈な食中毒症状

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生で食してしまった場合、口に入れてから7~10時間は潜伏期間となり、症状は出ません。しかし、この潜伏期間を過ぎると、吐き気や嘔吐をはじめ、下痢や痙攣などの極度の食中毒症状が現れはじめます。

最悪な場合は死亡することも!

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重症になると、食中毒症状だけでなく、肝障害を起こします。その結果、眩暈や発熱とともに脳浮腫、意識障害まで発生します。また、最悪の場合は胃や腸の臓器での出血を引き起こし、2~4日で死に至ってしまうこともある、大変危険なキノコなのです。

そのまま食べてしまった時は

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シャグマアミガサタケがとても危険な毒を持っていることをご紹介しましたが、万が一そのまま摂取してしまった場合はどうすればいいのでしょうか。自分でできる対処方法から医療系での治療方法についてご紹介します。

そもそもなぜ毒を持っているのか

動物界ではよく自分の身を守るために、捕食されないための性質を身に付けていくことがありますが、キノコは植物なのでこのような動物とは違った理由があるのではないかと考えられます。しかし、キノコがなぜ毒を持っているか、その答えは明らかになっていません。その謎を抱えた雰囲気に惹かれ、手を出したくなってしまうのかもしれません。

まずやるべきこと

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症状が現れるまでに時間がかかるため、しばらく気付けない可能性が高いですが、もし症状が出る前に食べてしまった可能性があることに気付いた場合は、食べたものを吐き出し、胃洗浄をしてください。また、肝・腎検査を受けてください。

症状に気付いたら

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先ほどもご紹介した通り、まずは吐き気や嘔吐、下痢が症状として現れます。この時点ですぐに病院で受診してください。その際、食したと疑われるキノコが残っている場合、持参していくことをおすすめします。対処法がわかるまでの時間を短縮できるため、手遅れになる可能性を低くできます。

治療方法

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前半にシャグマアミガサタケの有毒成分はジロミトリンであるとご紹介しましたが、これが胃でモノメチルヒドラジンに変化し、これが必要な酵素作用を妨げ、中枢神経系に欠かせないアミノ酸を低下させてしまいます。

また、ジロミトリンはメチルホルミルヒドラジンという成分も生みますが、これが肝臓で酸化されることで肝障害につながると言われています。医療機関ではビタミンB6の投与や、メトヘモグロビン血症の治療で使用されるメチレンブルーの投与が考えられます。

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