アメフラシってどんな生き物?その生態や飼育方法、食べ方までをご紹介!

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アメフラシが住んでいる場所

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具体的にどのような場所を好み住んでいるのでしょうか。海の深いところに棲息するものなのか、それとも海岸に棲息するものなのか一体どちらでしょうか。また、日本では具体的にどこの地域でよく目撃することができるでしょうか。

浅瀬

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基本的には、海の深い場所ではなく、浅い所に分布しています。深さにして、水深1~3メートルほどのところに生息しています。なので、見かけようと思えば、比較的簡単に遭遇できる可能性があります。興味のある方は浅瀬に赴くのもおすすめです。

日本のどこに行けば見られる?

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北海道から沖縄までの日本の各地で、梅雨の時期に目撃することができます。比較的どの地域でも見ることができますが、特にアメフラシが生息することで有名な地域と言えば、島根県に属する島の隠岐の島がとても有名です。

アメフラシとウミウシの違い

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よく混同されてしまう生き物にウミウシという生き物がいます。現に、前述したとおりアメフラシのことを別名でウミウシと呼ぶ地域まであります。一般的に呼ばれているウミウシとの相違点についてここでは述べていきます。ルックス、生体などに焦点を当て比較していきます。

ウミウシは色鮮やかなのが多い

両者のルックスは、柔らかそうでナメクジのような感じをしている点は似てます。しかし色に関しては、どちらかと言うとウミウシはアメフラシと比べると、多種多様な色を有し、色鮮やかなものが多いです。また、大きさは基本的にアメフラシの方が大きいです。

ウミウシは肉食性

アメフラシは、海草類などを食べる草食動物です。しかし、ウミウシは真逆の肉食動物になります。主に、海綿動物やコケムシやヒドロ虫を食します。また、ほぼ特定の動物しか食べないタイプと、複数の種類の動物を食すタイプが存在します。

アメフラシの体には貝殻がある

外見は、ウミウシとアメフラシは貝殻を持つように見えないものが多いです。両者とも貝殻が退化していった種になります。しかし、基本的に体の内部に殻を有しています。アメフラシの背中部分の外套膜の内部には、変形している板のような殻があります。

アメフラシを飼育する方法

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今までアメフラシをご紹介しましたが、飼ってみたいと好奇心をお持ちになった方もいるかもしれません。そこで、飼うにあたって、どのようなものが必要になってくるかご説明していきます。また、エサは飼育する場合はどのようなものをあげてるでしょうか。また、そもそも飼育がしやすいかどうかついても考察していきます。

用意するもの

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水槽をはじめ、砂やライブロックを用意します。水槽の水は、出来れば実際の海水を用いるのが望ましいです。水の環境を維持するために、ヒーターやクーラーを設置したり、ろ過装置を設置します。また、水流を作る必要もあり、基本的にはアメフラシは単体で水槽で飼うのが望ましいです。

エサはワカメやノリなどでも代用可能

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アメフラシは藻や海藻類を食べます。なので、ワカメやノリなどを与えて飼育すると良いです。実はかなりの食欲旺盛な生物でもあります。しかし、寿命が短いので、エサ代はかかるかもしれませんが、最後の時までしっかり面倒を見ることをおすすめします。

アメフラシの食べ方!①

実のところ、アメフラシは知る人ぞ知る珍味として名高い食べ物でもあります。具体的にはどのような調理で食べるのでしょうか。そして、料理の仕方は何種類もあるので、ここでは代表的な食べ方をピックアップしました。

珍味の卵海素麺

代表的な食べ物として有名なものに、アメフラシの卵を食べる卵海素麺という食べ方があります。素麺と言われるだけあって、見かけは素麺のようです。一般的には食されているものではありませんが、海の近くに住む人々の間では珍味として親しまれている地域もあります。

海素麺の食べ方

まず、採取してきたら水で汚れやゴミを洗い流します。おすすめの食べ方は、そのまま麺つゆや三杯酢につけて食べます。実は食感は、素麺のようなものではなく、シャキシャキとした食感をしています。また、ご自分で採って食べる時は、前述したように毒を持つ場合もあるので注意が必要です。なので、基本的にお店で食すことをおすすめします。

アメフラシの食べ方!⓶

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ここでは、食べる前にどのような調理方法をするのかより具体的に迫っていきます。また、気を付けなければならないことがあるのかも述べていきます。この記事でおすすめの調理方法と海外ではどのような食べ方をするのかについてもご紹介していきます。

アメフラシ本体を食べるために下ごしらえ

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先ほどは卵の食べ方について述べましたが、こちらでアメフラシ自体の食べ方について述べていきます。まず、包丁を使い半分に割ります。そして、アメフラシの内臓をきれいに取り出したら、大量のお湯を用いて塩ゆでにします。

おすすめの料理法

今回おすすめするのは、隠岐の島でメジャーな食べ方である煮つけです。塩ゆでしたものをスライスして、クセを軽減するためごま油で炒めます。その後、煮汁をかけて煮れば出来上がりです。ちなみに食されている地域の海草は毒性がない為、食すのが可能と言われているが、気候の変化によって絶対ではないと言えます。

海外では

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お隣の韓国では、下ごしらえをすましたアメフラシをスライスしてコチュジャンで食べる場合もあります。ただし、日本と同様そんな食卓に浸透している料理ではなく一部の地域でのマイナーな食べ方だと言えます。やはり、毒性もあったり調理に手間がかなりかかるため、どの国でも普及するのは難しい食材と言えます。

アメフラシ事件

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カルフォルニアは、アメフラシが生息する地域でも特に有名ですが、アメフラシにまつわることで実は警察が出動するほどの事件に発展したことがあります。果たして、どのような事件が起きたのでしょうか。聞けば納得のお話です。

海辺に人間の臓器が!!

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アメフラシは海岸に打ち上げられると、赤黒い色もしているものもあり、紫色の汁をだします。なので、知らない人によっては臓器のようにも見え、しかも汁が血液のように見えなくもないです。ある日、カルフォルニア に大量のアメフラシが発生して、現地にいた人が驚いて、人の臓器が海岸にあると通報し、警察が出動してしまう事件が起きました。

実験に用いるのに向いてる動物

実は、アメフラシは主に人と照らし合わせるため、代用として使う実験動物としては特に適しています。それはどういった理由があるのでしょうか。また、最近のアメフラシを使った実験でわかった未来の可能性についても述べていきます。

なぜ実験動物に適しているのか

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アメフラシは、だいたい2万個程度の神経細胞しか持ちません。それに比べて人間は、1000億個もあり比較にならない程差があります。しかし、細胞の働き方が人間と良く似ています。そして、逆にアメフラシが神経細胞の少なさからもシンプルな作りをしているので、むしろ実験には好都合な存在でもあります。

最近の成果

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アメフラシを扱った実験で、なんと記憶の移植に成功しました。これは、今後PTSDやアルツハイマーといった病に役立つ可能性があるそうです。確かに将来的には倫理的な問題が生じるかもしれませんが、素晴らしい研究であると言えます。アメフラシは、日々人間に貢献している生き物と言えます。

昭和天皇とアメフラシ

実は、昭和天皇はアメフラシに精通されていました。果たして、どのような研究をされていたのでしょうか。また、研究されるだけでなく、アメフラシを食することにも興じていました。ここでは、天皇陛下とアメフラシの具体的なエピソードをご紹介していきます。

生物学の研究者でもあった昭和天皇

昭和天皇は海洋生物の研究をされていました。ある日、神奈川県の葉山の漁師が採った珍しいアメフラシは、天皇のために皇居に持ち込まれたこともあります。そして、このアメフラシはそれ以降なかなか発見されなく、2003年になり多くのこの個体が発見され、昭和天皇にちなんで、このアメフラシはショウワアメフラシと呼ばれました。

採集したアメフラシをお召し上がりになる

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昭和天皇は好奇心が旺盛な方で、さまざまな物を食することが好きでした。もちろん、アメフラシも食したことがあります。しかしとある記者会見で、アメフラシを食したことについてご感想は、臭いはしないが、味についてはあまりよくないとおっしゃっていました。

カワイイ?キモチワルイ?オイシイ?

人によって見え方は千差万別ですが、あなたにはアメフラシはどのような生き物に映ったでしょうか。グロい?それとも愛くるしい?と人それぞれではありますが、もし興味をもたれたなら、観察や食べるなどさまざまなアプローチでアメフラシに触れてみるのはいかがでしょうか。

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