成虫は体長およそ45から60mmほど。6~7月あたりの時期になるとよく観察されるようになります。成虫はたくさんの卵を葉の裏にまとめて産みつけます。幼虫がよく葉の裏にまとまっているのは卵の時期から一緒なのですね。
幼虫は8月から
こちらはまだ成長していないほんの小さな幼虫のころの姿です。幼虫は8月ごろから見られるようになります。主に桜の葉を食べて、やがて体長およそ50から60mmにまで成長します。
成長すると黒々とした硬いサナギになって、地中などあたたかい場所で冬を耐え抜き、やがて6月ごろにはまた成虫として地上で見つけられるようになるという一年のサイクルです。
モンクロシャチホコは桜の木にとっての天敵!?
人体に害はないとはいえ、葉をごっそりと食べられてしまう桜などの樹木からしてみれば、モンクロシャチホコは間違いなく厄介者であると言えるでしょう。こちらでは桜への食害についてもご紹介したいと思います。
枝を食害する!
同じ葉に大量の卵をまとまって産みつけられるということもあって、発生したモンクロシャチホコは群れのように大群で移動し、枝を端から端まで丸裸にしてしまうような、凄まじい勢いで葉を食べ尽くしてしまうこともあります。
それにしても、幼虫たちがぎっちりと集合している姿はかなりグロテスクに見えますね。一匹ではさしたる被害にもならないかもしれませんが、これほどまでの大群となると、樹木への食害はさすがに甚大なものとなってしまいます。
モンクロシャチホコは駆除すべき!?
モンクロシャチホコは駆除すべきなのでしょうか?この疑問については難しいところがあるのですが、あくまでモンクロシャチホコ自体は人間には無害という点を考慮して、目立った駆除が行われることはあまりないようです。
駆除に使う農薬の方が有害かも!
そうというのも、モンクロシャチホコ以上に駆除農薬の散布の方が人体やあるいは周辺の環境に影響を及ぼす可能性があるのでは?という懸念も少なからず存在しているためです。
しかし、リンゴやナシを育てる農家さんなどでは葉を食い散らかされると困るということもありますし、また、目に余る大量発生には駆除もやむを得ないというように、何事も状況や程度によるところがあると言えるでしょう。