カスパーハウザーとは何者?謎の出生から特殊な能力、暗殺の謎に迫る

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1度目からの襲撃から4年後の1833年12月雪の降る日にカスパーハウザーは二度目の襲撃を受けます。胸をえぐられる大きな刺し傷。この傷が原因で数奇な運命に翻弄された彼の人生は幕を下ろすことになります。

スキャンダル隠しのための暗殺という声も

Devanath / Pixabay

2度目の襲撃も彼がひとりの時におきました。襲撃した犯人もまた謎です。口封じの暗殺説や自殺説が流布されました。彼は雪の降り積もるアンスバッハの公園で殺傷されました。不思議なことに雪の上には一人分の足跡しか残っていなかったとも記録されています。

カスパーハウザーが残した影響

彼の生涯は数多くの映画や文学作品に取り上げられています。また彼の名前に由来した音楽グループやペンネームもあります。彼の名前が思想的なバックグラウンドを表現する方法として利用されています。

数々の作家がカスパーハウザーを描いた

多くの作家がカスパーハウザーを描いています。古くは1838年にフランスでドラマ化されています。ドイツからフランスへ。カスパーハウザーがどれほど人々の興味の対象になっていたかがうかがい知れます。

カスパーハウザー実験・症候群

カスパーハウザー症候群は、幼年期に長期的に愛情や温もりを感じることがない、社会的に孤立した環境で生活することによる身体的、心因的に発生する症状を言います。子供を指す言葉で大人になってから孤立した人を指す言葉ではありません。

カスパーハウザー実験

小動物でカスパーハウザー症候群の実験をした結果があります。生まれて間もない状態で正常な経験を奪った小動物は、種として持つ生まれながらにして持っている行動様式が失われていくことが分かりました。

カスパーハウザーが残した言葉

カスパーハウザーが残した言葉は数少なく彼の謎を解く手掛かりにはあまりに不足しています。そんな彼の言葉の中には、意味深で強く引き付けられるものがあります。16年間暗闇に閉じ込められてきた悲痛の叫びです。「助けてほしい」よりもっと切なく響きます。

私はあの地下牢から出てこなければよかった

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カスパーハウザーは「僕はあの地下牢から出てこなければよかった」とある日語ったといいます。あの地下牢から出てこなければ、何も感じず、何も知らずに済んだのに。彼は失われた時間と自分が得ることが出来なかった膨大な喪失感に苦しんでいたのかもしれません。

カスパーハウザーの銅像

上記の画像はカスパーハウザーの2体の銅像です。手前が保護された当時を表すうつむいた少年。そして奥に見えるのが帽子を捨て前を向いた少年。カスパーハウザーは本当は何を望んでいたのでしょうか。

謎に包まれたまま消えてしまったカスパーハウザー

James_Jester / Pixabay

カスパーハウザーは謎の中から生まれ謎の中に消えてしまいました。彼はどこから生まれどこに行こうとしていたのでしょうか?現在の世界にも自由を奪われ迫害される人々がいます。彼の数奇な人生から人間らしさとは何かを想像するきっかけになればと願います。

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