女郎蜘蛛の雄は、雌よりも体格が小さく、一見すると別の蜘蛛のようです。ですので、雌に襲われるとひとたまりもありません。なので雄たちはあの手この手を使ってなんとしても交尾をしようとします。
女郎蜘蛛の巣の中には、他の蜘蛛が同居していることがあります。これは、雌が餌を捕食している隙に近づいて交尾をしようと、様子を伺っているのです。それ以外にも、雌が脱皮を行っている時などに、交尾のタイミングを狙っています。
雄と雌の相違点
雄と雌で体格が違うのは、蜘蛛にとっては珍しいことではありません。女郎蜘蛛も前述の通り、並べてみると一見すると別の蜘蛛と思えるほどに性別差があります。これを性的二形が大きいと言います。この雄と雌の違いをご紹介いたします。
雌の女郎蜘蛛
雌の女郎蜘蛛は、女郎蜘蛛の一般的なイメージにのっとった形をしています。成体になると17~30mmほどの体長になり、黄色と黒のツートーンカラーに彩られた個性的な脚部と腹部をしています。
雄の女郎蜘蛛
雄の女郎蜘蛛は、成体で6~14mmと雌の半分以下の大きさしかありません。それだけでなく、全体的に褐色がかった体色をしています。腹部にも、雌のような鮮やかな縞模様ではなく、複雑な模様が描かれています。
画像から見て取れるように、雄と雌の違いはあまりにも大きいです。故に巣を覗いた時の判別も簡単でしょう。
女郎蜘蛛は益虫だけど毒がある!でも人間には無害
実は女郎蜘蛛には毒が有ることが分かっています。女郎蜘蛛はどんな毒を持っているのか?どれくらいの毒なのか?知って頂けますと幸いです。
JSTX-3という毒をもつ
女郎蜘蛛はJSTX-3という毒を持っています。これは興奮性神経の伝達物質である、グルタミン酸を阻害する性質があります。
人間が噛まれても無害
しかし、一匹が持つ毒の量はとても微量なものです。我々人間が噛まれたとしても問題が起こることはほとんどありません。
女郎蜘蛛は害虫や小虫を捕食する益虫
その不気味な見た目では敬遠しがちですが、女郎蜘蛛は害虫を捕食し、人間を助けてくれる嬉しい存在なんです。女郎蜘蛛の益虫としての魅力をここでは伝えていきます。
害虫や小虫が家の中へ侵入するのを防ぐ
女郎蜘蛛は、巣を張ることで害虫が家の中へ侵入するのを防いでくれています。女郎蜘蛛の巣を見かけたら、頑なに巣を撤去するのではなく、女郎蜘蛛と生活を共にしてみるのはいかがでしょうか。
どうしても気になる場合は別の場所へ移してあげる
たとえ益虫であっても、玄関の軒先など、綺麗にしておきたい場所に巣を張ってしまうとどうしても気になってしまいますよね。そういった時は、巣を撤去して別の場所に移動をして頂きましょう。