当てはまる部分が多い方は病院で一度診察を受けてみる事がオススメです。
- 眩暈
- 立ち眩み
- 異常な発汗
- 頭痛
- 食欲不振
- 過食
- 下痢
- 便秘
- 息苦しい
- 音がこもる
- 喉の渇き
Contents
コタール症候群の症状・症例!その①幻覚症状
症例には「幻覚」があります。「幻覚」とは、ありもしないモノが見えたり、感じたりする事です。
この様に現実にはありもしないモノを感じる、あるいは耳にする、見える、などを陽性の症状と言います。
身体や脳が腐っているように感じる
「脳みそが腐っている」「身体が腐っていく」と言った感覚を訴える患者が多いのも「コタール症候群」の特徴です。
腐っていく感覚というのは現実には感じえない感覚ですが、この様な感覚のせいで実際に亡くなってしまった人もいます。
胃や腸などの内臓が無くなったように感じ食事が取れない
脳みそだけではなく、「胃や腸などがない」「胃と腸をつなぐ部分がない」などを感覚として体感している為、ご飯を食べても意味がないという方も多くいます。
もう死んでいるから食べないという選択をしてしまう方もいらっしゃるでしょう。
コタール症候群の症状・症例!その②妄想症状
「妄想症状」に悩まされる事も特徴の一つです。妄想の種類も深くて暗い自己否定の妄想がほとんどになります。
「既に身体は死んでいる」「身体がない」などの様に、存在を否定する妄想が多く、深刻な問題と考えられるでしょう。
自分は既に死んでいる・この世に存在していないように感じる
「歩く死体」の様な感覚に陥ってしまう心の異常状態ですので、自分が生きているのではなく、すでにこの世には存在していないと妄想してしまいます。
食べる事にも意味を見出せず、周囲にも死んだ様に扱う事を求める人もいるでしょう。
ゾンビに仲間意識?死ぬことすらできないと思い込む
もっとも問題だとされているのが自分は死ねないと妄想してしまう事です。
ゾンビはテレビの中だけの作り物ですが、何らかの呪いなどによってゾンビと同じ死ねない身体になったのだと思い込む人もいます。死ぬことすら出来ないという感覚です。
死に関する恐怖症
「タナトフォビア」や「ネクロフォビア」という言葉を聞いた事があるでしょうか。他人や自分に対する「死」に関する恐怖を不安に感じてしまう状態です。
死に対する恐怖は、すでに死んでいるという感覚にある人にとっては意味のないモノで、恐怖心がないからこそゾンビの様な感覚にあるといえます。
コタール症候群の発症後はどうなる?
どのようにして進行していくのか、段階に分けてご紹介します。ほとんどの場合、重い鬱に陥りますが、最初の感覚はもっと軽いものだったのではないでしょうか。
どのような精神疾患でも、後々になって「もしかすると」と感じる行動からはじまっています。
はじめの頃はぼんやりとした不安に襲われるコタール症候群
はじめの頃のぼんやりとした感覚や、漠然とした不安に襲われたりする事があるでしょう。不安を感じる事は心に負荷がかかっている状態にあります。
その様な場合に感覚もおかしいと感じ始めると初期症状と言えるのではないでしょうか。
進行すると慢性化?死に至るケースも
はじめにあったぼんやりとした感覚や漠然とした不安が日常的に感じられるようになってしまうと、慢性化して鬱になってしまいます。
この様な状態のままでいると精神的な負担も大きく、心を正常なまま保っている事が出来なくなってしまうでしょう。
コタール症候群は治療可能なのか?その方法とは
治療方法が確立されているわけではありませんが、症例も少ない為、仕方のない事だと言えます。
ほとんど診断される事がない疾患ではありますが、現在の治療としては、鬱と同じような方法を施されています。
抗うつ剤などの薬物療法でコタール症候群を治癒していく
鬱の症状で出される薬を使って、治療を行うという病院がほとんどです。
既に死んでいるのだという思い込みを抱えたままでは暗くふさぎ込みがちになってしまう為、鬱患者に投与する薬を使っています。
重度の場合はECTなど電気療法を行うことも
重度の疾患の場合には、ETC(電気痙攣療法)を用いる事があります。脳に電気を当てて刺激して機能の回復に繋げようという方法です。
全身症状の場合におこなわれますが、様々な精神疾患に有効であると言われています。
時間をかけて向き合い治癒していくこと
薬を投与されたからと言って、すぐに治るわけではありません。
長期的なスパンで考え、病気と向かい合い、じっくりと時間をかけて直していけるようにしていかなくてはいけないでしょう。周囲の人々は安心感を与えるようにして下さい。
コタール症候群は高齢者に発症しやすい?
高齢者が発症しやすいと言われている病気ですが、なぜ高齢者がかかってしまうのか、その原因を考えてみましょう。
高齢者は身体が弱く、環境の変化などが影響して引き起してしまうと考えられています。
臨床的には高齢者の方が発症しやすい
不安に感じる事が多い高齢者は、自己の変化についていけない事によって精神的な負荷がかかってしまうとされています。
環境の変化に伴うストレスによって、妄想や幻覚を口にする事もあるでしょう。
高齢者のうつ病は妄想発展に繋がりやすい
1人で暮らすようになった高齢者が鬱を患ってしまうと、自己の存在を否定していくような妄想をしはじめます。
妄想発展とは、「もう死んでいる」と言った事を妄想し、生命を維持していく事をやめようとエスカレートしていってしまう事です。
妄想発展の症状がひどくなるとコタール症候群となる場合も
認知症などの原因によって、妄想や幻覚を見はじめると、段々と症状がひどくなってくる事があります。
自己への評価が低く著しく不安を覚えている場合、高齢者の方にとっては自己喪失感に繋がってしまう事もあるでしょう。
コタール症候群についてもっと詳しく知るには?関連書籍を紹介
自己を過小評価し、「死にながら生きている」「栄養を摂取する必要はない」などによって実際に死に至る病となってしまう可能性もある疾患ですが、知識を深めるためにも、関連書籍を読んでみてはいかがでしょうか。
『私はすでに死んでいる――ゆがんだ〈自己〉を生みだす脳』
2018年に出版された心理学に関する書籍で、症状で悩んでいる本人の声を知りたいという方にオススメの一冊です。
精神障害についての事を知るだけではなく、この本を通して自己を見つめなおすきっかけにもなるのではないでしょうか。
コタール症候群は自分について知るきっかけになる?
様々な精神疾患があり、自分の身体が自分のモノではない感覚に陥ってしまい、切り離したくなる事があるといった症状についても書かれています。
自己と精神との「ずれ」や「歪み」を知る事が出来れば、自己を見つめなおすきっかけになるでしょう。
奇妙な病とウワサされる“コタール症候群”
誰にでもどこにでも存在する精神疾患の中でも、希少で症例が少ない病気である「コタール症候群」についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
既に死んでいるといった感覚は普段感じるモノではありませんが、肉体と精神との間に歪みが現れた時、案外誰にでも起こりうる病気と言えます。
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