赤城神社主婦失踪事件の真相は?霊視結果やホームビデオの人物についても

赤城神社主婦失踪事件は「奇跡の扉TVのチカラ」で情報提供の呼びかけをした有名な未解決事件です。この記事は番組で入手したホームビデオや霊視結果、事件の噂を詳しくご紹介しています。また赤城神社主婦失踪事件の当事者・志塚法子さんの当日の様子についても詳しくまとめました。

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オカルトを愛して30年。特に怪談、呪術、未解決事件が好きです。情報の詰まった記事を心がけています。
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赤城神社主婦失踪事件はこうして起こった

この事件は、家族と神社へ出かけた主婦・志塚法子さん(当時48歳)が忽然と失踪した未解決事件です。TVで取り上げられていたこともあり、記憶にある方も多いのではないでしょうか。事件は、いつどのような状況で起こったのか。法子さんについて、その特徴、外見や服装、同行した人物、出来事などを時系列でまとめました。

1998年5月に群馬県前橋市の赤城神社で起こった未解決事件

事件は今から21年前の1998年5月3日、群馬県前橋市三夜沢(みよさわ)町にある赤城(あかぎ)神社で起こりました。この神社は歴史遺産の宝庫として知られており、3kmに渡って植えられた山ツツジが有名です。そんなツツジも見頃のゴールデンウィーク真っただ中、観光客で混雑していた神社で事件は起こりました。

家族でツツジ見学に訪れていた

この日神社への参拝とシーズン中の山ツツジ群を見に、法子さんも千葉県白井市から、夫と娘、孫、叔父と叔母、義母の総勢7人で訪れていました。当日の午前9時、義母の突然の発案で神社行きが決まり、午前11時半頃神社に到着しています。

法子さんは、身長156cmに体重54kgのややぽっちゃり体型。この日はピンクの長袖シャツに黒のスカートを履き、眼鏡をかけていました。また、スカートに関しては赤とグレーのスカートとの情報もありますが、どちらにしろ目立つ服装であったことは間違いありません。

雨の中、夫・叔父の後に一人で賽銭をあげに神社に向かった

折しもこの日は大雨。かなりの土砂降りだったため、法子さんの夫と叔父、2人だけが車を降り、参拝のため神社へと向かいました。残りの5人は駐車場に停めた車で待機していましたが、数十分後、法子さんが何故か「やっぱり私もお賽銭をあげてくる」と言い出します。

彼女は慌てて花飾りのついた青いサンダルを履き、赤い傘を開き、神社を目指しました。ピンクのシャツ、黒のスカートと合わせて考えると、やはり非常に目立つ格好です。そしてこの時お賽銭として「101円のみ」という半端な金額を財布から取り出し、握っていったそうです。

娘が目撃したのは神社と反対の山側だった

法子さんが出発してから数分後、娘が子供をあやすため一度車外に出ています。この時、何故か神社の鳥居とは反対の、100mほど離れた林の中に一人で立っている法子さんを目撃。娘は何故あんなところにいるのだろうと不思議に思いましたが、少しの間目を離すと、娘は法子さん姿を見失ったと言います。

これに関しては、夫と叔父は鳥居を潜り本殿へ続く道を選びましたが、法子さんは焦りのためか鳥居と逆方向に位置する林の中の近道を通ろうとしたと考えられています。また法子さんは耳を患っており気圧の低い日は眩暈で倒れることがあったため、娘は法子さんを追って、およそ6分後に車を降りています。

神隠しか?赤城神社主婦失踪事件・捜査の経緯

しかし法子さんは見つからず、車に引き返すと戻ってもいませんでした。そして夫、叔父とも合流していないことが発覚。家族総出で探すも全く見つからなかったため警察へ通報しました。ついに捜査、捜索が始まります。

10日間大規模な捜査が行われた

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通報を受け群馬県警は赤城神社及びその付近の山一帯を捜索しました。警察、消防団含め約100人を動員し10日間に渡って捜索しましたが、手掛かりになるものや遺留品も見つけることは出来ませんでした。参道は特に迷うほどの複雑さもなく、山道ではありますがかなりしっかりと整備されており大きな崖などの危険な場所も見当たりませんでした。

大勢の人がいたが有力情報はなし

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冒頭でも触れたように、当時はゴールデンウィーク真っただ中。観光スポットでもある神社には大勢の人がいましたが、法子さんを見たという情報、また怪しい人物や物音を見聞きしたという情報もほとんど得ることが出来ませんでした。

警察は法子さんに関する情報提供を募っていましたが、集まったものも20件ほどの特に有力でない情報のみとなります。その少なさ、そしてほんの数十秒の間に消えるようにいなくなってしまった点、現場が神社だったことから人々は、これは「神隠し」なのではないかと恐怖しました。

赤城神社はこんな場所

法子さんが消えてしまった赤城神社とは、そもそもどのような場所なのでしょうか。所在地は群馬県前橋市三夜沢町。そしてその名の通り赤城山に位置するこの神社は、実は様々な市指定重要文化財を有する立派な神社なのです。

赤城神社300社の総本山

「赤城神社」という名前の神社ですが、実は関東を中心に至る所に存在します。その数なんと300社。その中でも、今回事件の舞台となった「赤城三夜沢(みよさわ)神社」はその300社の総本山なのです。三夜沢町にあるので「赤城三夜沢神社」と呼ばれます。

重要文化財や天然記念物の宝庫

同神社には、多くの重要文化財があります。大きな三本の俵杉(たわらすぎ)は県指定の天然記念物。平将門を倒したという藤原秀郷が寄進したと言われています。1869年に作られた本殿、中門などは県指定重要文化財、1870年に建てられた神代(じんだい)文字の碑は市指定重要文化財です。

また約3kmに渡る松並木は群馬県の自然環境保全地域に登録され、最大樹齢400年のものまであります。その下に、前述の山ツツジが約4000株植えられています。この美しい景色は古都保存財団による「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれています。なんだか神社に行きたくなってきた!という方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

赤城神社主婦失踪事件・失踪後に無言電話が

法子さんの足取りが途絶えた後、2度に渡り、自宅に無言電話がかかってきています。しかしそれぞれ全く違う地方からの電話で、特に有力な手掛かりもなく切れています。どの地方からかかってきたのか、またその電話が本人からだという可能性はどのくらいあるのでしょうか。

関西地方と中国地方からの無言電話

千葉県白井市の自宅に二度かかってきた無言電話の局番を調べると一度目は大阪府から、二度目は鳥取県の米子市からかかってきていました。ただ、特徴的な物音もしないただの無言電話であったため、本人からのメッセージだったのか、それとも事件に関与した者からなのか、はたまたいたずら電話なのかは分かりませんでした。

志塚法子さん本人がかけた可能性

もしこの電話を本人がかけたとしたら、家族にとっても希望の光となります。もし自分から単に家出をしたのだと考えると、家族の声が聞きたくて電話をしたのかもしれません。また家族の誰かに秘密裏に伝えたいことがあり、その人が出れば話をするつもりだったが別の人物が出たので無言のまま切ったという可能性もあります。

また何か事故や事件に会い、そのショックで記憶を失ってしまったとすると、電話番号だけを覚えていてかけてきたが、本人も混乱しており切ってしまったということも考えられます。いずれも推測の域を出ませんが、本人からの電話という可能性もなくはないと言えます。

赤城神社主婦失踪事件・失踪当日のホームビデオを入手

法子さんが失踪してから7ヶ月後、とあるTV番組に一本のホームビデオが送られてきます。今まで一切手掛かりのなかった事件での初めての有力な情報ということで、世間も家族も手掛かりを期待し、色めきたちました。

「奇跡の扉TVのチカラ」で情報の呼びかけ

ビデオが提供されたのは、テレビ朝日系の生放送番組「奇跡の扉TVのチカラ」。この番組は主に失踪や殺人に関した未解決事件を解決するため、視聴者に経緯や写真を公開し、情報を募る人気番組でした。また、超能力で事件を捜査するという企画も様々な反響を呼びました。

番組開始から約140件の事件を取り上げ、またそのうちの58件、およそ4割を解決に導いたという実績もあったため、法子さん家族もこの番組に望みを託し生出演。法子さんに関する情報の提供を全国に訴えたところ、同じ日に神社にいたという観光客から、何か手掛かりになればと一本のビデオが送られてきたのです。

ホームビデオに志塚法子さんらしき人物が!

ホームビデオには、なんと赤い傘を差したピンクのシャツの女性が映っていました。その女性は誰かに傘を差しだすような仕草をしており、この女性が法子さん、差しだした相手がキーパーソンかと誰もが期待しました。しかし家族の確認の結果、この人物は法子さんではないという結論に至りました。

画面右下に志塚法子さんらしき人物!

その後更に映像を確認すると、画面右下にも赤い傘、そしてそれを差す女性が発見されました。この女性は解析の結果、法子さんと髪の長さが酷似しているということが分かりました。画質が粗く小さく映っていたため本人だと断定は出来ませんでしたが、法子さんである可能性も十分に残る結果となりました。

「奇跡の扉TVのチカラ」での超能力者による霊視結果

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同番組では家族の希望により、海外の超能力者を招き法子さんの行方を霊視するといった捜査も実施されました。その超能力者はアメリカのゲイル・セントジョーンという女性で、彼女の透視は高い的中率を誇ります。彼女の霊視内容とはどのようなものだったのか。ここではその内容を解説します。

男性に助けを求められ山側へ向かった

ゲイル氏の透視によると、法子さんはやはり鳥居とは反対側の林の道へ入り神社へ向かったそうです。その途中、若い男性に「人が倒れているので、車に運ぶのを手伝ってほしい」と声を掛けられたと言います。この地点が娘に目撃された場所ですが、男性たちの姿は木陰に隠れて見えなかったようです。

倒れていた人物は中年の男性。法子さんはその優しさから「大丈夫ですか」と声を掛け、手を差し伸べます。林の中には神社への道、山道それぞれに続く分岐があり、男性達に言われるがまま、法子さんは山道の方へ進んでいったと言われています。

暴行を受けて車で拉致された

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透視は続きます。男性達に手を貸し、車まで着いていった法子さんは、そこで頭を殴られ気を失います。意識を失った彼女を車に乗せ、男性達はその場を去ってしまったそうです。ゲイル氏は「車の前に来ると何も見えなくなる。暗闇を感じる」と言い、そこで法子さんの視界が途切れたことを指しました。

また県警が動員した警察犬の捜索によると「県道に出た地点で匂いを見失った」という発表がありました。これがどの道のことかは公表されていませんが、車での拉致と考えると、匂いを見失ったこと、神隠しのように消えてしまったことも辻褄が合います。

男性達の目的は暴行だった

では、その男性達の目的は何だったのでしょうか。ゲイル氏によると、彼らの目的は金でも誘拐でも殺害でもなく、性的な暴行だったと透視されました。法子さんは殴られ、無理やり車に乗せられた後男性達のアジトへ連れていかれたそうです。そこで腕を縛られ、目隠しをされ、暴行を加えられたという霊視結果となりました。

法子さんは当時48歳。性的暴行のターゲットとはなりにくいように考えられますが、当日の服装から若い女性と判断され声を掛けられ、男性達も後に引けなくなったという説もあります。また、後述しますがこの付近では年配の女性を狙った暴行事件もあったことから、ゲイル氏の霊視は的を射ているのではないかという見方が有力でした。

翌日に解放されて転落死した

続く霊視では、法子さんは暴行の後、再度鉄の重りのようなもので頭部を殴打されたと言われています。そして翌日の夜、神社付近で解放。しかし法子さんは、ショッキングな体験と頭部への衝撃で意識朦朧としており、そのまま森へ迷い込み、崖から足を滑らせて転落。死亡したとの結果が出ました。

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