キビレ生態と釣り方まとめ!そっくりなチヌとの見分け方は?

 

ヘダイとの見分け方

ヘダイの鰭の色もキビレと同じく黄色いので間違えやすいですが、これも側線の上側の鱗の枚数で判別可能です。ヘダイの鱗のほうが数が多いです。また、頭部の形状が丸みを帯びているので、顔つきでも判別することは可能です。

生態から見たキビレの釣り方

チヌを釣る時は居着きと回遊の2パターンの釣り方を考える必要があります。キビレに関しては汽水域を好む傾向がありますので、河口に回遊してくるキビレをチニングで釣るのが良いと思っています。今回は居着きを狙うへち釣りと回遊してくるキビレをルアーで狙うチニングの釣り方について紹介したいと思います。

キビレを狙ったヘチ釣りについて

みなさんはヘチ釣りという釣り方をご存知でしょうか?へち釣りは防波堤などのヘチ(ふち)にエサを落とし込んで釣る釣り方で、関西では落とし込み釣りと呼ばれています。特徴的なのは使用するリールで、タイコリールと呼ばれる1:1回転のリールを使い、魚とのダイレクトなやり取りを楽しめます。

ヘチ釣りの仕掛け

ヘチでは上から餌が落ちてくるのを演出します。そのために通常のような重いオモリは使いません。ガン玉と呼ばれるオモリの一部に切り込みがあり、鉛でできている軽いオモリを利用します。またウキのような目印も使わず、代わりに目印仕掛けと呼ばれる2.5m~3m程度の発砲シートのついた糸の動きであたりを取るのが特徴です。

ヘチ釣りに必要な道具

ヘチ釣り専用のロッド、タイコリール、道糸、目印、ハリス、ガン玉、針。このほかに、ガン玉を潰してセットするためのプライヤー、キメジやチヌがかかった時に取り込むためのタモなどが必要になります。

ヘチ釣りのやり方

エサをヘチ際ギリギリにゆっくりと落とし込んでください。壁から落ちたカニ等の餌が落ちてくるイメージです。着底してから5~10秒ほどアタリがなければ竿先をあげて2M間隔で移動し、落とし込みます。アタリはコツコツと感じたり、ぐっっと重くなったり様々です。アタリを感じたら、竿をス―と持ち上げ、聞きアワセであわせましょう。

キビレ・チヌを狙う際にヘチ釣りのお勧めリール

ヘチ釣りにはタイコリールと呼ばれるブレーキシステムが搭載されていない特殊なリールを利用します。今回はそんなタイコリールの中でもお勧めの商品を紹介します。

THE ヘチリミテッド 88W-RT


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ヘチ釣りにお勧めのリールは黒鯛工房のTHE ヘチリミテッド 88W-RTです。タイコリールは最低限の機能しか搭載されていませんので、普通のリールのようにベール等の機能が搭載されていません。釣り場でセットする時に気づいたらリールから糸が出ているなどの問題を防ぐクリックストッパーがヘチリミテッドには搭載されています。

キビレ・チヌを狙う際にヘチ釣りのお勧めロッド

ヘチ釣りには2~3mの長さの竿を利用します。長さの選択方法としては足場の高さで選ぶとよいでしょう。竿先と水面が近ければ近いほど糸が風にあおられずにすみますので有利になります。今回はヘチ釣りに利用する竿の中でもお勧めの商品を紹介します。

へちさぐり銀次郎


出典:Amazon
ヘチ釣りといえばがまかつのへちさぐり銀次郎が有名です。感度が高く、チヌの繊細なアタリもコツコツと感じることのできる素晴らしい逸品です。穂先は元竿に収納可能になっています。自重も157gとかなり軽いので1日かけての釣行にも最適です。

キビレ・チヌを狙う際にヘチ釣りに使うお勧めの餌

チヌやキビレは雑食性の強い魚で、地域によって食性が全く違います。釣り具屋で購入できる練り餌などの他に、イガイやカニなど現地で採集できる餌もさまざまです。今回はその中でも効果の高い餌について紹介してきます。

イガイ

イガイと呼ばれる貝はチヌ釣りのメインとなる餌です。イガイがついている堤防には居着きのチヌがいます。現地で採取できるのでエサ代もかかりません。またチヌやキビレ以外のエサ取りが反応を示さないのも利点の一つです。

カニ

ゴロタ石をめくって採ることができるカニも強力な餌の一つです。またカニは釣具店でも販売されているので、わざわざ集めなくても購入することもできます。ただ、イガイと違ってカニはフグなどのエサ取りも釣れてしまいます。

ねり餌

生き物系の餌はちょっとという方にお勧めのエサです。その中でも食い渋りイエローはチヌやキビレを狙う時におすすめといえます。チヌやキビレは黄色に反応を示し、視認性も高いので、濁り潮や深場でも強烈なアピールができます。また、他のエサ取りが反応を示さないのも利点の一つです。

チニングについて

チニングという言葉を聞いたことがありますか?キビレやチヌをルアーで釣ることをチニングと呼びます。特にキビレは汽水域を好むので河口に回遊してくるキビレを広範囲で探れるチニングは理に適っています

チニングの釣り場について

チヌやキビレは磯や外洋でも釣れますが、チニングは回遊してくるチヌやキビレを狙うので、河川の河口や港湾部、サーフなどがメインになります。シーバスが釣れる河川ではチニングができると考えて大丈夫です。

生態から見た河口でキビレを狙ったチニングができる時期

河口のチニングで気をつけなければならないのは、河口にチヌやキビレがいない時期があるということです。チヌもキビレも水温が下がると河口から海の深場へと移動してしまいます。また産卵期には海で産卵するために河口からやはりいなくなってしまいます。河口にターゲットがいる時期を見定めるのは河口でチニングをする上で重要なポイントです。

産卵期

キビレが秋に産卵するのに対し、チヌは春に産卵期を迎えます。チヌもキビレも産卵は海水域で行うので、産卵期には河をくだり、海に移動してしまうので、河口にはほとんどチヌやキビレがいなくなってしまいます。

水温が低い時期

チヌやキビレの適水温は10~30℃と言われています。さらに理想な状態は20~25℃です。水温が20℃を下回ると河口から海の深場に移動してしまうので、これもまた産卵期と同じく河口からターゲットがいなくなってしまいます。

チニングに適した夏

逆に河口でのチニングに最も適した季節は夏になります。チヌ、キビレともに高水温に強い魚で、活性も高まる季節になります。春も河口でのチニングに適した季節になりますが、チヌが産卵期を迎えるため、河口ではキビレのみを狙った釣りになってしまいます。キビレは関東にはあまりいないため、春のチニングは関西以南で成立する釣りといえます。

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