狐の窓とは?由来は?
「狐の窓」とは、狐の嫁入りが見られるようになったり、人間に化けた妖怪などの正体を見破るためのおまじないです。「狐」という言葉には元々「人を化かす」という意味があり、狐の窓もそれが由来と言われています。
日本に昔から伝わる指の組み方
日本で古くから伝わる、ある手順に従い指を組むと狐の窓が完成します。指を組んで出来た隙間は名前の通り窓のような形になりますが、その隙間を覗き込むことによって普段は見えない真実を見ることができるとされています。
人に化けた妖怪の正体がわかる
狐の窓を作ることによって見えるものの一つが人に化けた妖怪の正体です。古くから、人を化かすため人間に擬態して人間界に紛れ込んだ化け物は、狐の窓を使えば見破ることができると言われています。
狐の嫁入りを見ることができる
もう一つ、こちらは天気雨が降っている時という条件付きとなりますが、狐の嫁入りを見ることもできます。「狐の嫁入り」とは天気雨の時に起こる怪奇現象の事です。晴れているのに雨が降るという不思議な天気は、まるで狐に化かされたような気分になるという所から転じて天気雨の日は狐が嫁入りをするのだと言われるようになりました。
狐の窓は危険?気軽に行なってはいけないという噂も
普段は見られないものが見えるという一見便利で楽しそうにも思える狐の窓ですが、軽い気持ちで行うと思わぬ事態を招くこともあります。ここでは狐の窓に関する危険な噂をいくつか挙げていきます。
本当に正体が見えてしまった場合
遊び半分で狐の窓を覗き、もしも本当に霊や妖怪が見えてしまった場合、恐ろしい目に遭うこともあります。彼らの異様な姿に驚き、恐怖することはもちろんですが、厄介なのは正体を見破った事が相手側に気づかれてしまった時です。
彼らには「人間が狐の窓を使い、自分たちの本当の姿を見ている」事がわかります。下手に彼らの関心を引くような真似をすると憑りつかれることもあります。低級霊であればお祓いが可能な場合もありますが、上級霊や狐に憑りつかれてしまった場合は簡単に祓う事はできません。
狐の窓で他人から覗かれると危険?
また、逆に他人が狐の窓を使って自分を覗き込んだ場合も要注意です。なぜならそれによって得られる情報は「自分に妖怪・低級霊が憑りついている、あるいは狐憑きであるかどうか」だからです。実際に健康被害や霊障があり、お祓いをするような段階であれば事情は変わりますが、そうでないのであれば知らないほうが良い事です。
霊障について心当たりのある方、興味のある方はこちらの記事も参照してください
上位の霊は見破れない
もう一つの注意点として、この方法では上級霊が見られないということが挙げられます。お狐様などの上位霊は巧妙に正体を隠しており、このような誰にでもできる方法では姿を見ることができません。それどころか先ほど述べたようにこちらが覗いている事はわかってしまうため、憑りつかれる可能性だけが上がってしまい大変危険です。
狐の窓の体験談は?本当に見えるの?
狐の窓の話題に関して一番気になるポイントは「本当に見えるのか?」ということですが、ここでは実際に狐の窓をやってみた人達の体験談などを挙げていきます。実際に心霊スポットへ出向いて実験した動画も紹介していきますので、閲覧するときは注意してください。
具体的な体験談は殆どない
狐の窓を試した人は沢山いますが、実は具体的に何かが見えたという報告は殆どありません。「見た」という報告も「人影が見えた気がする」など具体性に欠けるものばかりで信憑性が薄いというのが現状です。しかしながら、この体験談がない事については様々な考察がされています。
単にこのおまじないに効力がないという説もありますが、正体を見てしまった人は妖怪たちによって口封じをされて誰にも話すことが出来ない、効力はあるがたまたま周りに化けていた霊や妖怪がいなかった為に見えなかったという説もあります。また、狐の窓では上位の霊が見えないので本当は傍に強力な力を持つ何かがいたという可能性もあります。
指の組み方が困難で出来ないという説も
また、狐の窓は指の組み方が少し特殊です。指が短かったり関節が固い場合は難しく、そもそも狐の窓を指で組むことが出来なかったという人もいます。無理にやろうとすると指を痛めてしまいますので気を付けてください。
心霊スポットで行うことで怪奇現象が発生?
ここでは実際に心霊スポットへ行き、狐の窓を試してみたという動画を紹介します。2ヶ所の心霊スポットへ行き、内1ヶ所で怪奇現象が起きています。狐の窓を試した直後、男性の叫び声のようなものが入っていました。
狐の窓は人に化けた妖怪を見破る術です。この動画は誰もいないところで試している為に何も見えないのだと考えられますので、入っている声は無関係である可能性が高いです。ただ、可能性として近くにいた霊の注意を引いてしまった、あるいは警告として怪奇現象が引き起こされたとも考えられます。
狐の窓のやり方
ここで具体的なやり方について説明していきます。指の組み方が少し複雑ですが、そこさえクリアしてしまえばあとは簡単なおまじないです。普段はあまりやらないような指の組み方をしますので、指を傷めないよう無理のない範囲で行ってください。
手遊びの狐の形から指を組んでいく
1.まず、両手の人差し指と小指を立て、狐の形を作ります。2.それから手のひら側同士がくっつくよう右手の甲を内側にして、両手の狐の耳同士をくっつけます。3.最後に中指と薬指を伸ばし、その二本の指を親指で引っ掛けて完成です。この時にできた指の間の隙間が窓になります。
呪文を3回唱える
手を組んだら更に「けしやうのものか、ましやうのものか正体を現わせ」という呪文を3回唱えます。「けしやうのもの」は「化けているもの(妖怪)」、「ましやうのもの」は「魔障のもの」という意味です。
指の間を覗くと正体を見破れる
最後に組んだ手の隙間から覗いてみると、化け物が人間に擬態していた場合はその正体を見破ることができます。また、天気雨の時に狐の窓を覗くと狐の嫁入りを見ることが出来るとも言われています。
狐の窓の最も危険なやり方とは?
今まで紹介した方法でも十分に危険を伴うこのおまじないですが、更に危険度を増す方法もあります。こちらは道具を使用して狐の窓を覗き込むやり方となりますが、実行した場合どのような怪異が起きるかわかりません。実行する場合は自己責任でお願いします。