首謀者には実刑だがその他は軽い刑
まずこの一件を先導した男性は懲役2年という実刑判決がくだされました。その他の14人については執行猶予がつき、2名もの人間を撲殺したにしてはかなり軽い判決結果となりました。
実刑にしても人を殺したという事件に対しては異例と言えるほどに刑は軽く、被害者側にもかなり問題があったにしても軽すぎると言ってしまっても過言ではないような違和感の残る判決でした。
村は怖い殺人集団というレッテルが貼られる
このニュースの報道により、この村には全国的に有名になりました。週刊誌も新聞もこの凄惨な事件をこぞって特集しました。
凄惨なリンチ事件に39人もの島民が関わっていたことから、島民全体に暴力的なイメージがついてしまい、この事件を元にした本やドラマが作成されたこともありそのイメージは今でも払拭しきれていません。他の村での事件に興味のある方はこちらの記事もご覧ください。
リンチ事件は様々な創作の題材に
全国に衝撃を与えたこの事件を元にした創作は数多くあります。ここではこの事件に関連したドラマや書籍についてご紹介します。
テレビドラマ目撃者
こちらは事件から2年後に放送されたドラマです。放送局はTBSで単発のドラマでした。のちに戯曲化もされています。
リンチ事件が起こったとある島で事件を再現したドラマを撮影するが撮影スタッフが事件のとある新事実に気づいてしまい、それが新たな事件を呼んでしまうというあらすじです。横浜にある放送ライブラリーで見ることができます。
ミステリ小説も
リンチ事件を題材にした小説もあります。内田康夫著のものの内容は完全に創作の殺人事件ですが、事件の舞台は姫島で、作品の中には島の住人たちの閉鎖的な様子がよく描写されています。
島という孤立した環境での殺人事件はミステリの王道です。ミステリ界でも有名な作家の作品で王道ながらにこちらを飽きさせない引き込まれるような物語となっていますので、ぜひ読んでみてください。
成人式には着物を着ない姫島村民
島には変わった風習が多く、その代表的な例がこちらの式典に纏わるものです。
全国どこの成人式を見ても振り袖姿の女性がひとりもいないなどというところはないでしょう。しかしこの島ではそれが当たり前の光景なのです。
経済格差がある島民を配慮
こういった風習が誕生した理由は、ちょっと行き過ぎた横並び思想が島に根深くあったからです。貧困のために華やかな姿の女性陣の中にひとりだけ着物を着ることができなかった人がいたとすれば、たしかに居心地が悪いでしょう。
そういった存在に配慮したということですから、よい言い方をすれば、優しさから生まれた風習です。
抗議したある女性は成人式当日参加すらさせてもらえなかった
しかしだからといって一生に一度の式典に振り袖を着たい人の自由が尊重されないこともまた、あってはならないことでしょう。この風習に抗議し振り袖を着用して式に参加しようとした女性も過去にいましたが、式への参加自体を拒否される事態になってしましました。
やはり閉鎖的な環境での同調圧力の強さには生半可なことでは太刀打ちできないようです。