前代未聞「小学生妊娠」の衝撃!小学生でセックスは常識?低年齢化する妊娠出産に迫る

2013年に絞って見ていくと、15歳未満の中絶数は318件、15歳未満で懐妊したうちの86%が、中絶を選択している現状です。最初に小中学生の出産事例について紹介しましたが、第一に体への負担という観点から、医師も中絶を勧める事が多いので、10代の中絶率は必然的に多くなります。

遅れる性教育~小学生妊娠の現状~

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みなさんも小学生の頃、保健体育の授業の中で「性教育」の時間があったのではないでしょうか。学校によっては、初潮や精通についてのお話のみという場合もあるようですね。いまや小学生もスマホを持つ時代、正しく性教育が行われなければ、軽率な行動が増えるのは目に見えています。今一度、「性教育」について考えましょう。

「性交」がNGワード?信じられない性教育

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2018年3月に、中学生に対する性教育が不適切だ、ということで都内のとある中学校が指導されました。その授業は「思いがけない妊娠」をテーマに生徒みんなで考えるもので、「避妊」の大切さを説くものだったといいます。なんら問題がないように思えるのですが…なんと、この授業の中で使われた「ある単語」が「不適切」だとされたのです。

その単語というのが、まず「性交」。そして「避妊」、さらには「人工中絶」…これらの言葉が、中学生への教育上、不適切だとされたのです。逆に問いたいのですが、これらの言葉を用いずに、どうやって性教育ができるというのでしょう?そう思われた方も少なくはないはずです。

性教育が低年齢の性行為を助長する!?

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「性教育」を行うことによって、児童および生徒が「性」へ関心を持つと、セックスの低年齢化が進む…そういった批判は、今も根強くあります。これは歪んだ意見でしかありません。性教育は、どのように自分が産まれてきたのかという謎を紐解くと同時に、生命の神秘に触れる機会でもあるというのに、なぜ興味を持ってはいけないのでしょうか。

間違った認識と日本の性教育の現状

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日本は世界的にみて、圧倒的に「性教育後進国」です。「性」をタブー視しすぎるあまり、教育にまで影響を及ぼし、正しい性の知識を得る機会が奪われている現状です。もう少し性に対する意識を柔軟に、寛容にしていかなければ、「思いがけない妊娠」を防ぐことはできません。

思春期は性のめざめの時期であることは教えるのに、「性」に関するすべての知識を制限し、触れないのは、不自然です。知識を与えてないからといって、「性」への興味が無くなることはありません。性教育に制限をかけることはあってはなりません。

「コウノトリ」はもう通用しない!

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昔から、「赤ちゃん」について子どもに聞かれたとき、常套句としてよく使われるのは、「コウノトリ」ですね。コウノトリが運んできてくれた…よくそんな突拍子のないことを言えたものです。そこで子供に隠す必要ってあるのでしょうか?考えていきましょう。

「親」から「子」への性教育

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親から子へと性教育をできる環境が、一番好ましいです。教育の現場で制限されてしまっているのですから、尚更です。「いずれわかることだから」と放置している家庭が多いことでしょう。しかし、男女交際をするような年頃になって、無知なまま妊娠する、もしくはさせてしまう事態になって後悔するのでは遅いのです。

なぜセックスをするのか、どうして妊娠するのか…それらをきちんと、ごまかさずに教えることが重要です。日本においては家族での会話においても、性的な話というのはなぜか口にすること自体が躊躇われていますが、その認識はもう改めなければなりません。

性教育YouTuber「シオリーヌ」

2019年2月から、シオリーヌさんという助産師の方が、YouTubeで活動をされており、性教育系の動画を公開されています。「性の話を、もっと気軽にオープンに」をテーマに、避妊器具や生理などなど、とてもわかりやすく解説されています。自分では子どもに解説できない…と思われている親御さんも、ぜひご覧になってみてください。

滋賀に「コンドームの伝道師」がいる!

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2019年の3月中旬に、滋賀県大津市にある大津商業高校で、同校一年生280名を対象に、性の授業が行われました。教師の名は清水美春さんといい、「コンドームの伝道師」という異名ももちます。どのような授業であったのか、ご紹介します。

「習うより 触って慣れよう コンドーム」

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この授業で掲げられたスローガンは、「習うより 触って慣れよう コンドーム」という強いインパクトのあるものでした。掲げられた目標のとおり、生徒ひとりひとりにコンドームが手渡され、どのような形状をしているものなのか、実際に「触れてみる」という経験をさせています。

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