春の音「ホーホケキョ!」その正体はウグイスの鳴き声!下手な時期も?

ウグイスが面倒見がよく、他の鳥の子供も育ててしまうというわけではありません。これは自然界で起こる壮絶な生存戦略の中にウグイスは身を置いているという事です。自分に不利になることは行わない野生の世界でどうしてこのようなことが起こってしまうのでしょうか。

他の鳥の巣に産み付ける托卵

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ウグイスが被害にあっているのはホトトギスと呼ばれる鳥です。カッコウ類はほかの鳥の巣に自身の卵を産む「托卵」を行います。大抵の場合は見た目から自分の卵ではないと判断され、巣から卵が取り除かれる場合が多いですが、ホトトギスの卵とウグイスの卵は非常によく似ているため、ウグイスはホトトギスの卵も一緒に育ててしまうのです。

托卵を行う理由にも様々な理由がありますが、一番は子育てにおける負荷を減らしつつ数を増やせるという生存戦略が大きいとされています。子育てには普段よりも多くの栄養を必要とし、雛を守るために戦わなければいけない事も多く、生きて行く上では困難なイベントなのです。

ウグイスの飼育

こんなにキレイに鳴く鳥は是非とも家で飼育がしたい!という方も多いのではないでしょうか。しかしながら残念なことに、現在日本ではウグイスの飼育が禁止されています。ではウグイスはなぜ禁止されているのでしょうか。

昔は大人気愛玩動物として飼育が行われていた

年配の方々の中にはウグイスを昔家で飼っていたという方がおり、実際に1950~1979年まではウグイスの乱獲が起こるほどに愛玩動物として人気の鳥でした。しかし、それ故に野生の数を減らしこのままでは種としての存続が厳しくなる事が懸念され、1980年に飼育が禁止されたのです。

世界には既に絶滅してしまった鳥も多く存在します。「リョコウバト」もその中の1種で、既に絶滅し待っている鳥ですが、なぜリョコウバトは絶滅してしまう事になったのでしょうか、詳しくはこちらの記事でご紹介させていただいています。

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