てるくはのる事件とは?犯人岡村浩昌の生い立ちや動機、暗号の意味も

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ここまで犯人の起こした事件内容とその顛末、そして犯行を起こすまでとその動機と考えられる部分について見ていきましたが、ここからはこの事件最大の謎だといわれる犯人が犯行場所に残した暗号について、その正体が一体何なのか、いくつかある説を紹介していきたいと思います。

アナグラム説

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この謎の暗号に関して、その衝撃性から貴社報道陣はもちろんのこと様々な人物がこの謎を解き明かそうとしました。その中で最もこれではないかと信じられてきた説が文字列を並べ替えることによって本来の字を浮かび上がらせるアナグラム説でした。

この方法によって文字を並べ替えた結果、とある人名になるといった事が分かり、その名前に当てはまった人物の元に政界かどうかを確かめる為の電話が数多く寄せられたました。しかし有力説ではありますがこれは犯人の名前とは違ったため、間違った説だったと考えられます。

キーボード文字変換説

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次にこれではないかと疑われた説はパソコンのキーボードの文字と今回の暗号の文字を照らし合わせることによって特定の場所の位置を示しているのではないかと考えた人たちによる説です。こちらの説も一定の層が有力説だと考えていました。

しかしこの法則で文字を打つと出てくるのは頭文字だけで、更にその頭文字の地名は非常に多く存在したため確実にここだというピンポイントでの発見には至らず、この説も暗号の正解という事にはつながることはありませんでした。

キーワード「21」説

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この説は犯人の男性の年齢を重要な数字とし、さらに2つのるという文字を反という漢字だとし、それ以外4文字を50音順の反対に21ずつ進めて読んでいくとそれぞれ文字が浮かび上がっていきます。そしてその文字列を反対から読むと岡村という人名になるという説です。

これだけ見ると非常によくできた暗号に見えますが、しかし犯人の男性の名字はこの暗号文の文字とは違い、何の関係性も見つけることが出来なかったため、この法則の暗号でもなかったことが分かります。こうして暗号が一体何の意味を持つのか、わからずじまいとなってしまいました。

てるくはのるの本当の意味とは

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こうして様々な説が流れたものの、そのどれもが関係性のないものだと判明した今回の暗号ですが、ではこの暗号は一体どのような意味を持っているのでしょうか。ここでは非常に深い謎を持っていた今回の暗号の真相について見ていきます。

押収品の中にヒントがあった

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様々な憶測を巻き起こした今回の事件に登場した暗号ですが、実はこの暗号最大のヒントは、非常に近いところに存在していました。犯人から押収した物の中に、この暗号に関してのメモが見つかったのです。そしてそこから判明した真実は、何ともあっけないものでした。

か行の索引を並べただけ

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警察は犯人から押収した物の中に、索引について記載されている紙を発見します。そこから犯人の自室の本棚にあった辞書を見つけ出します。そして犯人が書いた雨もにある索引通りに調べていくと、そのページのか行の格言の最後の文字をただ並べただけの文字列だと判明したのです。

てるくはのるに意味はなかった

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つまり今回の事件において犯人が犯行場所においたこの暗号めいた文字列は、何の意味もなく、ましてや犯人に関してのヒントが隠されているといった事は一切ない、ただの辞書にある最後の文字をそのまま書いただけの代物だったのです。

これだけ世間が騒いだ暗号騒ぎの最後は、非常に味気の無い無情な結末となってしまいました。しかしなぜ犯人がこのような暗号を残したのか、その真意は二度と分かることはありません。そういった意味では一章解明することのない謎は残ることになってしまいました。

てるくはのる事件後のその後

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こうして何とも無情な暗号の真相が分かりましたが、今回の事件は犯人の自殺後、どのような結末を迎えたのでしょうか。ここでは事件後の今回の事件について、どのような進展があったのか、また被害者が出版した本についても見ていきたいと思います。

犯人岡村浩昌死亡により不起訴処分に

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今回の何の罪もない子供の命を奪った残忍な事件ですが、自殺による容疑者の死亡の為に処分は下されないといった判決を下しました。殺された人たちからすれば憤りしか感じられない結末だと感じます。どうして子供の命を奪ったのか、それが語られることは永遠に失われる事になってしまったのです。

2004年に凍情書を提出

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その後今回の被害者の家族は今回の事件に対しての訴えを書類で裁判所に提出するなどしていました。その中には今回の事件で精神的な傷、そして世間の目に晒されてきたことを主張し、遺族の権利の主張を訴えました。少しでも被害者家族が立ち直ることが出来る世界になることを切に願うばかりだと感じます。

「聞け、”てるくはのる”よ」を出版

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そしてこのような訴えを起こした後、家族は今回の事件に関する手記を書いています。この中には犯人が自殺によって何の罪を償うことなくこの世を去ったという事に対して警察に対する不満感が沸いてきたと語っています。

さらに家族は犯人がもしあのまま生きて逮捕され、判決を受けることが出来ていたら、死刑を宣告されることを望んでいるとも語り、この事件においてどうしてもぬぐいきることのできない思いがあるという事も明かしていました。

酒鬼薔薇聖斗事件から見る今回の事件との類似点を紹介

ここまで今回の非常に身勝手な殺人事件を見ていきましたが、日本には今回の事件に類似する点の多い事件が存在します。ここでは今回の事件の犯人とここで紹介する未成年の少年の起こした殺人事件の犯行においての類似点を紹介していきたいと思います。

酒鬼薔薇聖斗殺人事件とはどんな事件か

この事件は長期間の間に数名の小学生が連続で殺害され、二人が死亡してしまうという非常に残忍な殺人事件です。この事件で最も特徴的なのは被害者の頭を学校の校門前にという点とこの犯人が中学校に通う男子生徒だったということが挙げられます。

この事件が起きる時期には少年による殺人事件に対しての認識が甘く、そういった面からも逮捕に踏み切るのに時間がかかった事件でもあります。この事件によって未成年が起こす事件に対する認識が改められた日本の犯罪の歴史の中でも非常に重要な事件として知られています。

酒鬼薔薇聖斗と今回の事件の犯人との事件の類似性

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ではこの犯人二人の犯行に関しての類似点ですが、まず第一にどちらも学校が事件と関係しているという点があります。また、もう一つの類似点としてどちらも小学生を標的にした自分よりも弱い対象を狙った殺人事件だという点です。

こうした点から二人に共通する点は弱い者に対しては非常に強く出ることができるという点です。これはサイコパスの持つ性質と合致する部分でもあります。またどちらも凶器類が同じ刃物である事から強い殺人の衝動がある暴力的な性質を持っているという点も類似していると考えられます。

酒鬼薔薇聖斗と今回の犯人が違うと感じられる点

ここまで二つの残虐な事件の犯人に類似する部分を見ていきました。しかし全く同じ人間は絶対に存在しません。ここでは二人の犯人を比較した際に、同じではない点が一体どこなのか、その点について見ていきたいと思います。

お互いに違う暴力性の衝動

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この犯人の違った点は、暴力的な衝動の違いだと考えられます。未成年の犯人はその暴力の衝動を弱いものに直接振るっており、実際に小動物に対しても暴行を加えて凝りしていたことがあったなどといった事が判明しています。

対して今回の事件の犯人は暴力性に関してはあまり高くなく、自分の持つ不満などを他の対象に発散するのではなく、自分の中にとどめていたのではないかと考えられます。このような点が犯行は似ているものの、二人の犯人に共通していない暴力的な性質なのではないかと感じます。

てるくはのる事件の真実は分らずじまい

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ここまで今回の事件について紹介していきましたが、いかがだったでしょうか。今回の事件は結局のところ犯人の男性が飛び降りによる自殺によって逮捕されることなく終わり、さらになぜ犯行を行ったのか、その本当の内容は分からないまま闇に葬られてしまう事件となってしまいました。

しかしこの事件をきっかけに学校の警備体制が見直され、校門を開放しないようにしたり、学校の位置によっては警備の人員を配置したり増やすといった試みも行われています。今回のような事件が二度と起こらないよう、このような見直しを徹底していって欲しいものです。

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