我々と同じようにカナヘビは呼吸する時は肺を使っています。狭いゲージ内で飼育するうえで、色々な状況や場面から酸欠が考えられます。酸欠に陥ると死んでしまうことも多いので必ず注意しなくてはなりません。どういった場合に酸欠になるか記述していきます。
通気性の悪いケースやアルコールに注意
脱走させないように蓋をしっかりするのはもちろん良いことなのですが、そのせいで通気性が損なわれて、ケース内の酸素濃度が低下してしまい酸欠になってしまうこともあります。なのである程度穴が開いてあるものや通気性が十分な環境を用意してあげましょう。
また湿度を維持するためにも霧吹きをしますが、その際にアルコールを含んであるものですと、そのアルコールが上記となり、酸欠になる恐れが考えられますので注意が必要です。そのほかも酸欠になる恐れがある事は避けて飼育しましょう。
Contents
カナヘビの飼育方法⑥冬眠について
多くの昆虫や爬虫類がその生態のひとつとして冬になると、寒さに耐えるために冬眠を行います。カナヘビもまた冬眠行う爬虫類なのです。ペットとして飼う場合は当然その寒さも抑えられるわけですが、冬眠に関してはどのように対処すればよいのでしょうか?
本来は冬眠する生物
先ほども申し上げた通り本来は冬眠する生物なのです。気温が低いと自ら冬眠する場所を探し出して、暖かくなる季節がやってくるまで土の中で過ごします。越冬する事前にいつも以上に多く捕食して栄養を蓄えておくのです。
カナヘビと同じような大きさの爬虫類である、ニホンヤモリもまた寒い時期がやってくると冬眠を行います。このニホンヤモリもカナヘビ同様に日本の広い範囲で分布して生息しているのです。もしニホンヤモリも飼育してみてみたいと考えてる方や興味がある方は、こちらの記事を合わせてご覧になってください。
飼育中に冬眠させる場合
寒い季節がやってきたら、徐々にエサを減らしていき最終的には水のみを与えます。そうしたらあらかじめ地面を湿らせておき、その地中に潜らせて冬眠させるようにするのです。もし自身がない方は、もといた環境に還してあげてください。
冬眠させない場合
冬眠を指せない場合でも徐々に食欲が落ちていき、水しか飲まなくなってきます。水しか飲まなくてもまず死ぬことはありません、動きが鈍くなりあまり活動しなくなりますが、エサを与える必要はないのです。3月ごろになると徐々に食欲がわき始めてくるので、そしたらまたエサを与えましょう。
カナヘビの入手方法は?
こちらの見出しではカナヘビの入手方法について解説していきます。自分の手で野生に生息している個体を採集する方法と、ペットショップで購入する際の価格などを記述していきますので、是非参考にしてみてください。
入手方法①野生のものを捕まえる
野生の個体を捕まえる場合は比較的涼しい時間帯を狙いましょう。具体的には朝方や夕方の日没時です。その時間帯であれば活動的でなくなり、動きが遅くなります。あまりにも寒い季節だと冬眠している可能性がありますので、理解しておきましょう。
そして指でつまむのではなく、手全体を使って包み込むように捕まえてください。尻尾が切れてしまい慌てて逃げ出してしまうことも考えられるからです。また目を閉じている場合もあるので、そこもねらい所となります。
入手方法②ペットショップで購入
一部のペットショップで販売されていますのでこちらでも簡単に入手できます。価格はその店舗にもよりますが、1000円以下で購入できます。その際に合わせてエサとなる、小さな昆虫やコオロギなどを購入しても良いかもしれません。
カナヘビは同じケースで何匹まで飼育できるか
同じゲージ内で飼育してしまうと、生き物によっては喧嘩をしてしまったり、場合によっては共食いや殺してしまうこともあるわけですが、この生き物は同じケース内で何匹まで飼育できるのでしょうか?そんな疑問にお答えしていきます。
ケースの大きさによって変わる
私たち人間には大変臆病な生き物でありますが、同じ種族同士ですと喧嘩をしたり、餌を奪い合ったりしてしまうなどと、たくさんのカナヘビを一つゲージ内に入れて飼うのはお勧めできません。だいたい2~4匹程度同時に生活させ、また頭数によってゲージの大きさを変えましょう。
繁殖させるなら大きめのケース
繁殖期はだいたい春先から夏にかけてです、その時期になりましたら大きめのケースを用意して、雄雌それぞれのカナヘビを一緒に飼うようにしましょう。その場合も小さすぎるケースでは喧嘩などをしてしまう恐れがあります。
カナヘビの飼育ではテラリウムも楽しめる
大きめの透明感あるケースを用意して、そこに小さな自然同然の環境を作り出して、そこにカナヘビを生活させたらテラリウムとして楽しむことができます。そんなテラリウムについて皆さんにご紹介します。
自然に近い環境を再現
まず大切になるのはできる限り自然に近い環境を再現することです。具体的には土や木の枝や、隠れ家となるものを野生の現地から自分で調達して、配置もなるだけ自然になるようにします。そうすることによって雰囲気がでて、より飼育を楽しむことができるのです。
カナヘビに合わせたレイアウト
カナヘビは湿ったところや日陰となるような場所を好みます。したがって湿り気が維持しやすいような床材や土を配置したり、自身のカラダが完全に隠れるような、空洞ができている木の幹を設置したりして工夫したレイアウトをしましょう。また水たまりを設置する場合も適度な深さ、大きさにしましょう。
カナヘビの生態
ここまで飼育するために必要なアイテムや餌、そして注意点など飼育するうえでのことを説明していきましたが、こちらの見出しではカナヘビの実際の生態や特徴について、改めて皆さんに解説していきます。飼育する前にきちんと生態などを理解しておきましょう。
生息場所
ニホンカナヘビでしたら、北は北海道から南は九州まで広い範囲、各地に分布して生息しています。カナヘビの仲間でしたら、イギリスやユーラシア大陸やアフリカ大陸など世界のいたるところに生息しています。
海辺に近いところや富士山のように標高の高い地域まで広く生息していますし、我々の近くに合う公園や住宅周りにも生息しているのです。しかしながら現在東京都、千葉県ではその数が減少して、あまり見かけなくなっているだけではなく、準絶滅危惧のリストに載っているのです。
カナヘビの特徴
全長はおおよそ20センチメートル前後で、見た目は濁った茶色やこげ茶に一直線に白色の線が走っています。お腹の部分はクリーム色や黄色と言った感じでツヤがあります。カラッとしている背の部分とは対照的です。
二ホントカゲとの違い
大変類似している二種類の爬虫類ですが、カナヘビの方が若干、目と耳が大きく、よくわかる違いとして耳が大きくまた色も黒く濃くなっています。そして尻尾のながさもカナヘビのほうが長いです。そのため見分けるときは耳と尻尾に注目してみると良いでしょう。
カナヘビは懐く?
実際に爬虫類ペットとして飼育するカナヘビは我々人間に懐いてくれるのでしょうか?そこの部分はペットとして飼育するうえで大切なポイントとなってくるはずです。もし懐くのであればその柔らかそうな体に触れてみたり、手のひらに載せてみたいものです。
大前提として性格が臆病である
そもそもカナヘビもヤモリもそうなのですが、私たち人間に対して怖がったり驚いたりしてしまうような臆病な性格であることを理解しましょう。つまり臆病ということはなかなか心を許してはくれない生き物だということなのです。
個体差による部分が大きい
飼育している人の声を聞くと、臆病すぎて手や自身が近づいただけですぐに隠れてしまったりする個体もいれば、反対に手のひらに乗せても驚いたり逃げたりもせず、安心してどっしりとしてくれる個体もいるそうなので、結局は個体差による部分が大きいといえます。
場合によっては自切することも
自切というのはトカゲやカナヘビによくみられる行為ですが、自らが危険を感じると尻尾を切り落として脱出することをいいます。私たちが不意に手を近づけたり、無理やり触ったりすると、危険と感じて自切を行ってしまう危険もあるので、十分注意しましょう。
かわいいカナヘビを飼育してみましょう!
今回はとってもかわいいカナヘビを飼育するために必要なアイテムや餌だったり、気を付けなくてならない注意点や、テラリウムとしても楽しめるということを皆さんにたくさんご紹介いたしました。また本来は冬眠する生物なので、その点も飼育するうえでどうしたらよいのかも触れていきました。
日本の各地に生息していて、小さな爬虫類ペットとして昔から大変人気の生き物ですし、皆さんの中には子供のころ、一度飼育した経験があるのではないでしょうか?今回の記事を参考にして、飼育したことがある方もそうでない方も、是非かわいいカナヘビを飼育してみてはいかがでしょうか?