ブロブフィッシュとは
深海約900m付近のところに生息している魚になります。ブロブはフニャフニャしたとの意味で、そのまま訳すとフニャフニャした魚となります。また、水中から上がってきた際の頭がお坊さんのように見えたため、ニュウドウカジカという和名がついています。
この魚はしばしば、カニ漁などの捕獲漁船の網に一緒にかかって引き上げられてしまうことがあり、また引き上げられた際には死んでいることも多いため、絶滅が危惧されている魚の1つでもあります。
世界一醜い深海魚
イギリスの団体が世界一醜い深海魚に認定した魚となっています。ブロブフィッシュの生態として、筋肉はあまりなく、ゼラチン状のような物質で構成されていると言われています。他の深海魚に興味がある方はこちらを御覧ください。
ファンも多い
2013年Ugly Animal Preservation Societyという団体が行った投票で、一位となった深海魚です。この投票で一位になった後から徐々に名前が拡散していくことになりました。その後人気が出てきたことから、この団体のマスコットキャラクターになりました。
ブロブフィッシュは醜くもかわいい見た目が特徴的
イギリスの団体から不名誉な認定をされてしまっている魚ではありますが、その醜さの中にも見た目など可愛さがあると人気があります。どのような点が醜くまた可愛らしいのかを特徴を交えながら、紹介していきます。
垂れ下がった大きな鼻
やはり口のところまである大きく垂れ下がった鼻が最大の特徴となります。ぺたんこに潰れた鼻が魚とは思えない鼻をしているため醜さに拍車がかかっています。しかし、一方で魚とは思えないことからファンも多いです。
鼻の正体は頭部
鼻のように見えるのは、鼻ではなく額の皮膚になります。水分を多く含んでいることから、頭はとても大きく水から出ると気圧の関係により重力にまけ下がってきてしまうため額の部分の皮膚が鼻のように見えるようです。
ピンクの皮は表皮が剥ぎ取られたため
水揚げされたときの姿はピンク色の皮膚をしており、その表面は触るとプルプルしているのですが、これは表皮が剥ぎ取られたあとの姿です。カニ漁などでカニを捕獲する際に一緒に網にかかることが多いですが、その際に網にこすれて柔らかい皮膚が裂けて剥けてしまうことが多いのが原因の1つとなっています。
ブロブフィッシュは水中では全然違う姿でかわいい
空気中では鼻が気圧により垂れ下がってしまい、その姿が世界一と言われるほど醜い姿となってしまうブロブフィッシュは、水中では全然違う姿をしており、とてもかわいらしい魚です。では、水中ではどのような姿をしているのかを紹介していきます。
ナマズに似ている
水中での姿は魚の種類でいうとナマズに似ていると言われています。水中ではほかの魚同様鼻も垂れ下がっていないので、世界一醜いとされていますが、それは水から出てきた時の姿であり水中では醜くいと言われる箇所はなく、その見た目は普通の魚の姿をしています。
水中で卵を見守る姿が健気でかわいい
こちらの動画は、卵を大量に産卵したブロブフィッシュの動画です。生息地は深海になりますので、生息域には太陽の明るさが届くことはありません。その暗い海の中で卵が孵化するのをひたすら見守っているブロブフィッシュがけなげです。
水揚げされるとドロドロに
水の中では魚の形を保つことが可能となりますが、水から出てしまうと普段生息している深海の水圧とは異なってしまうことと、気圧の影響も関係して、頭部ある水分重力に負けて体がつぶれてきてしまい溶けてしまいます。
ブロブフィッシュは食べられる?①調理方法
あまり嬉しくはない世界一醜い魚と認定され呼ばれてはいる魚ですが、食べることが可能な魚になります。ブロブフィッシュの調理方法や味からどのような味付けが合うのかなどを紹介していきます。他の深海の魚の生態や食べ方などはこちらをご覧ください。
汁物や唐揚げに
鱗もありませんし、骨も柔らかいため身のある部分は揚げ物に向いています。他にもぶつ切りにしてお味噌汁の材料にしたり、お鍋の具材などにもできますので、食用として料理する際には揚げ物か汁物がオススメです。
淡白な味わい
味わいは、甲殻類のような味もしますがどちらかというとアンコウのような味がします。淡泊な味わいですが臭みはありません。しかし、そのままでは味が少し薄いので濃いめの味付けをするのがオススメの味付けです。
ブロブフィッシュは食べられる?②入手方法
深海魚となりますので、カニ漁などのようにこの魚のみを狙っての捕獲は行われていません。カニ漁やエビ漁などで引き揚げの際にカニやエビに混ざって捕獲されることがあるくらいで、捕獲される頻度も多くはありません。
北海道でたまに獲れる
オーストラリアやニュージーランドの近海が主な生息場所となっており、普段捕獲されるのもその近海となりますが、たまに北海道近海でもカニ漁などの網にかかり捕獲されることがある深海魚です。
未利用魚のため入手は困難
食用の魚としては、アジなどのように広く流通している魚ではありません。そのため、他の魚類の漁の網にかかって引き揚げることがたまにあるだけになりますので、入手はかなり困難な魚となっており、滅多に食べれる魚ではありません。
ブロブフィッシュは何を食べている?
深海魚となりますがどのようなものを主に食べて生活をしているのでしょうか。ここでは、主に食べているものについてや、捕食している生き物の味わいなどがブロブフィッシュを自体の味わいと近いことなどを紹介していきます。