死者と結婚する「冥婚」とはどんな風習?殺人事件に発展する事例も

地域別の冥婚②台湾の現状

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中国での冥婚を紹介しましたが、台湾での冥婚のやり方は中国とだいぶ違っています。台湾に旅行に行く予定がある方は絶対に知っておくべき情報も交えながら台湾式の冥婚について紹介するので是非読んでください。

赤い封筒を拾った男性が冥婚相手

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台湾ではどのように冥婚相手を探すかというと、道端に亡くなった女性の写真と髪の毛とお金を入れた赤い封筒を置きそれを拾った人が冥婚相手となります。台湾では子供の頃からこの封筒について教えられるため拾う人はおらず、観光のお客さんが拾うことがほとんどのようです。

冥婚を挙げるのは未婚女性

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中国での冥婚とは死者となった異性が結ばれる風習でしたが台湾では生きた男性と亡くなった女性が結ばれることが冥婚の風習です。赤い封筒を拾い冥婚するわけですが中に入っているお金は頂ける代わりにきちんと亡くなった女性の遺体と結婚式を挙げなければなりません。

地域別の冥婚③日本の現状

冥婚は海外だけの話ではなく、日本でも冥婚が行われている地域があります。日本で冥婚が行われている地域と日本の冥婚の儀式内容について詳しく説明します。

日本で冥婚が行われていた地域

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日本では山形県と青森県などの東北地方を中心に行われていました。しかし、日本の冥婚は海外の冥婚と違っており生きている人と亡くなった方が結婚するわけではなく花嫁や花婿の代理として人形を用意する、結婚式の様子を絵馬に書くなどの方法が用いられており他の冥婚と比べると冥婚本来の意味とは少し違う内容です。

ムカサリ絵馬を用いる

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先ほど少し紹介しましたが、山形県ではムサカリ絵馬(山形の方言)という絵馬がありそれに未婚で亡くなった方の結婚式姿を描き寺院に奉納しています。似たようなもので絵馬の代わりにムサカリ人形という婚礼衣装を着た人形を奉納するケースもあり、どちらも未婚で亡くなった死者への供養を目的とした儀式です。

結婚人形を用いる

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青森県では結婚人形を用意する風習があり、亡くなった方が男性であればガラスケースに花嫁人形と写真と生前の嗜好品を入れ女性であれば写真の代わりに花嫁人形と袴姿の人形を入れます。子供の人形を入れることもあり、冥婚全てに共通して言えることですが死者のご冥福を願い行われている行事です。

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