アコウは、ルアー釣りでも人気ターゲットです。ルアーという疑似餌を使って釣る釣り方で、使用するルアーは、好物の甲殻類を模した物を使います。岸からでも船からでも狙える釣り方で、竿をあおってルアーを上方へ上げ、ゆっくりと落とす(リフト&フォール)ようにしたり、リールを一定に巻いて広く誘うのが基本です。はっきりしたポイントでは、小刻みに竿を動かしてルアーをよく躍らせ(シェイク)たり、大きく速くシャクって(竿をしゃくりあげる動作)みるのも有効でしょう。また、ルアーの動きを急に止めたりして緩急を付けて誘うのも手です。
アコウ釣りの仕掛け③ルアー釣り
エビカニなどをエサとするアコウに使用するルアー(疑似餌)は、甲殻類を模したクローワーム等がおすすめです。リグ(ワームを使用した仕掛け全体)は、根掛かりに強いものにしましょう。アコウはエサの頭部を噛んで弱らせてから捕食するという習性があるので、頭部への喰い付きにフッキングできるように、やや大きめのワームフック(針)を使用するといいでしょう。取り込む際や根掛かりした時にライン(糸)が切れないようハリス(針に結ぶ糸)は長めにし、リールに巻き込めるようにしておきます。ポイントでは竿をあおったり、小刻みに動かしてルアーを躍らせて、魚を誘います。
アコウ(キジハタ )のルアー釣りについては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
アコウの釣り方④泳がせ釣り
船釣りの場合の釣り方で、生餌を泳がせながら釣る釣り方です。2~3本バリ仕様で市販品の泳がせ仕掛けを使うのが便利です。40センチ以上の大型のアコウを狙う場合のエサは、活小アジなどがおすすめです。仕掛けを落として着底したら、糸を巻き上げてエサが底から1~2mくらい上を泳ぐようにします。アタリが来たら、魚が掛かっているか確認するため、ゆっくり竿をあおってから巻き上げ始めます。掛かりを確認したら、すみやかに根や岩から魚を離して釣り上げないと、エサを持ったまますみかの岩穴などに逃げ込まれて、釣り上げるのに苦労しますので注意しましょう。
アコウ釣りの仕掛け④泳がせ釣り
2~3本針の市販の泳がせ仕掛けがおすすめです。自作する場合、まず枝ス(枝ハリス:幹糸から枝状に出す針を結ぶ糸)は4~5号を50~70㎝程度で2~3本、 幹糸(道糸:リールからハリスまでを繋ぐ糸)は5号以上で枝ス同士が絡まないように、 捨て糸(引っ掛けた際にオモリだけ切れるようにセットする糸)は3号50㎝程度を目安に用意します。オモリは50号が基本ですが、80号も用意しておくといいでしょう。仕掛けを落として着底したら少し糸を巻き上げて、エサの活きアジが底から1~2mくらい上を泳ぐようにします。
アコウ(キジハタ )釣りの時期
7月前半がベストシーズン
アコウ釣りの時期は、サイズにこだわらなければ通年で狙えますが、水温の上り始める6月後半から9月は、普段は沖にいる大型の個体が産卵のために岩礁に上がって来るので、良型の魚を岸からでも狙えるチャンスが増えます。特に7月前半は、サイズと数が共に狙える釣りのベストシーズンとされています。
アコウ(キジハタ )の美味しい時期
アコウを食べるなら夏から秋が最も美味
アコウの旬は産卵前の初夏~初秋で、関西では「冬のフグ、夏のアコウ」と言われるくらい人気の高級魚です。身はややピンク色の白身で、さっぱりとした味わいですが、火を通すと弾力とうまみが増します。50センチを超える大型のものになると、骨が非常に硬くなります。
アコウ(キジハタ )の美味しい料理
どんな料理にも合い、余すところなく食べられます
頑張って釣りあげたアコウは美味しく食べたいものです。アコウの料理は、お造り、煮付けなどがあります。ハタの仲間ですので鍋料理もおすすめです。淡泊でクセが無く上質な白身は、豊かなウマミがあって食感も良く、上品な味わいです。身は生ではフグのようにさっぱりとした白身ですから、お造りの時はネギや柑橘類などと一緒にいただくと、食感も楽しめておすすめです。また、熱を通すと弾力と旨みが増し、身と皮の間にコラーゲンが豊富ですから、ウロコを綺麗に落として皮ごと煮付けたり、唐揚げなどもフワッとして美味しいです。寄せ鍋や水炊き、しゃぶしゃぶなどの鍋料理なら、ポン酢やもみじおろしでさっぱりといただくと、アコウの身の美味しさが堪能できます。また、骨などのアラからは美味しいダシが取れるので、頭や中骨を使って潮汁やお吸物にすれば、全て余さずいただけます。香港などでは他のハタ系の魚と同じく、主に蒸し料理として人気があります。
アコウ(キジハタ )は手軽に狙える高級魚
アコウ(キジハタ)は、シンプルな仕掛けで護岸からでも狙える魚ですが、食べると大変美味しい高級魚でもあります。自分で釣った魚を家族や友人、仲間たちと食べるという釣りの醍醐味を、手軽に体験できるおすすめの高級魚です。釣りを始めた初心者の方から中級者の方まで、夏のアコウのシーズンには、ぜひトライしてみてください。