キジハタとは?
キジハタは、スズキ目・スズキ亜目・ハタ科・ハタ亜科に分類される魚で、体長は一般的なもので30㎝前後、大きいものになると60㎝を超えるものもあります。「雉(キジ)の羽の模様に似ている」ということから、キジハタという名前が付けられました。全身に斑紋(小豆色から明るい黄色)があり、背中に薄い暗色斑が一つあるのが特徴です。地域によっていろいろな呼び名があり、関東ではキジハタ、関西では「茂魚」と書いてアコウまたはアコ、山陰地方ではその色合いからアカミズと呼ばれています。
キジハタの生態・特徴
キジハタは非常に成長が遅く、孵化してから3年で25cm、4年で30cm程になります。産まれたときはすべてメスとして産まれますが、30~40cmまで成長するとオスに性転換する「雌性先熟」という珍しい特徴を持っています。水温が低い冬から春にかけては深場に身を潜め、真冬の最も寒い時期は週に1回しか捕食しないこともあります。また縄張り意識が強く、人の気配などに驚き一時的に逃げたとしても、また同じ場所に戻ってくることが多いのもキジハタの特徴です。
キジハタの生息地・分布
キジハタは青森県以南から瀬戸内海、九州までほぼ日本全域に生息しており、さらには朝鮮半島南部や中国、台湾にまで生息しています。特に日本海側に多く見られ、水深の浅い沿岸の岩礁域や藻の多い岩場、砂地の混じった場所を好みます。
キジハタ釣りの旬・時間帯
キジハタの釣れる時期は、サイズにこだわらなければ一年中釣ることができます。その中でも適した時期というのは、水温の上がり始める6月後半から9月ごろと言われ、この時期には沖にいる大型のキジハタが産卵のために接岸します。ですからオカッパリからでも良型が十分に狙うことができます。キジハタは夜行性の魚なので、コンスタントに釣果を伸ばしたいのであれば夜釣りがおすすめです。ただ日中でも釣りを楽しむことはできますし、釣りの基本である朝夕マズメ時はやはり釣れやすい時間帯と言えるでしょう。朝マズメについてはこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
キジハタ釣りのポイント
キジハタは根魚ですから、障害物や根が絡む、潮通しの良い場所に潜んでいます。キジハタのポイント探しをする場合は砂地が続く場所よりも、周囲1㎞の範囲にテトラポットやゴロタ、沈み根が隣接している場所などがおすすめです。根魚についてはこちらの記事で詳しく紹介しておりますので、合わせて読んでみてください。
堤防
堤防や漁港でキジハタ釣りをする場合は、テトラポットや海底の変化に富んだエリアがポイントになります。特に岬や半島の先端になっているような場所は、潮通しが良くキジハタが好む場所になります。
磯
キジハタが身を潜めるのに沈み根が多い磯はもってこいのポイント。ただ足場が不安定で強い波が打ち寄せるため、十分な注意が必要です。
ゴロタ浜
ゴロタ浜には大小さまざまな石があり、キジハタが身を潜めやすいポイント。足元が不安定なゴロタ浜でも十分にキジハタ釣りを楽しむことができます。特にベイトが接岸している場合は、キジハタが浅瀬に入ってくることもあります。
キジハタ釣りのタックル
キジハタを狙うための道具を揃える前に、まずは「スピニングタックル」か「ベイトタックル」かを決めておく必要があります。近年ロックフィッシュを中心に、ベイトタックルでも釣りを楽しむ人が増えてきています。自分に合った方を選べばいいのですが、どちらを選んでいいのか分からないという方のために、ここで簡単に二つの違いを解説しておきます。
スピニングリール
スピニングリールのメリットは、「飛距離が出やすい」ことと「扱いが簡単」ということです。軽いルアーなら飛距離が出やすいので、広い場所で飛距離が必要な状況ではスピニングリールが断然おすすめです。またスピニングリールの方がライントラブルが起きにくく、初心者には扱いやすいのが特徴です。スピニングリールについてはこちらの記事が参考になります!