ロッキード事件とは?真相や謎、陰謀説まとめ!児玉誉士夫もわかりやすく解説!

犯人は俳優の前野霜一郎という人物で、撮影用に借りていた飛行機を使っての犯行でした。彼は元々国粋主義者の児玉に心酔していたと言われており、失望と怒りによる特攻とみられています。飛行機ごと家に突っ込んだ前野は29歳の若さで死亡しました。しかし命を賭けた若者の訴えも虚しく、彼が証言台に立って真実を語ることはありませんでした。

ロッキード事件で有名になったフレーズ

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連日世間を騒がせていたこの汚職事件。毎日裁判や重要人物達の様子を報道されているうちに印象的なフレーズが人々の頭の中に残り、いつしか流行語にまでなってしまいました。ここではその内のいくつかをご紹介いたします。

ロッキード事件の有名フレーズ①記憶にございません

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今でも度々政治家などが使っているこの言葉。元々は小佐野がほぼ全ての質問に対し「記憶”が”ございません」「記憶”は”ありません」と答え田中角栄との関係性などを知らぬ存ぜぬで通そうとした時に使用していたものです。

しかしいつのまにか「記憶”に”ございません」として広まっていきました。田中との関係性を話すと立場が悪くなる事を見越しての黙秘でしたが、世間から見ると滑稽に映り子供も大人も笑い者にしていました。

ロッキード事件の有名フレーズ②ピーナッツ(ピーシーズ)

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金額を現わす時に使用された隠語です。1ピーナッツは100万を現わしています。賄賂を受け取る際の領収書に記載するときにこの単位を使用しており、当時のマスコミは「黒いピーナッツを許すな」等と書き立て国民の感情を煽りました。

ロッキード事件の有名フレーズ③ハチの一刺し

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田中角栄の秘書であった榎本氏の元妻が、彼らにとって不利な供述をした際に心境を問われ、自らを蜂に例えたことからこの言葉が生まれました。子供を取られた上、離婚後に夫から「金を持ち逃げした」と中傷を受けた怒りと社会的義憤の両側面からこの証言をすることを決めたといいます。

元夫との関係は更に悪くなること、自分もマスコミに追い立てられることを理解しての証言だったのでしょう。「蜂は人を一度刺したら死ぬと言われている」というたとえ話は、自分がこれから立たされるであろう苦境を見据えながらの決死の覚悟であったことが窺えます。

ロッキード事件の有名フレーズ④よっしゃよっしゃ

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賄賂を受け取った際に田中角栄が発言したものです。「よっしゃ」というのは元々口癖だったようです。単なる承諾の意味合いなのか、金銭を受け取ったことによる感嘆だったのか真意は本人にしかわかりませんが、1970年代を代表するほどの流行語となりました。

ロッキード事件を題材にした作品

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多くの謎と隠された真実は、人々の好奇心と想像力を掻き立てます。事件を題材にした作品は数多く出版され、様々な考察がなされました。興味深いエピソードや考察が盛り込まれた作品群を読むと、より深く事件の内容に触れることが出来ます。

ロッキード事件作品①書籍「ロッキード事件 葬られた真実」

ロッキード事件「葬られた真実」

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自民党議員が執筆した作品です。タイトルにもある通り、田中角栄について隠された真実があるとしてその謎に迫った作品となっています。検察がいかに現代では許されないような手口を使って彼を追い詰めていったのか、具に描かれているものです。

ロッキード事件作品②書籍「冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相」

冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相

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元側近が、郵便不正事件での冤罪事例と酷似していることを指摘し、この事件もまた冤罪であると主張しています。また、陰謀論も掲げており「彼は罠に嵌められたのだ」と訴える内容となっています。

ロッキード事件作品③書籍「田中角栄の真実-弁護士から見たロッキード事件」

田中角栄の真実―弁護人から見たロッキード事件

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田中の弁護士だった著者が、裁判は不自然で有罪判決が下されたのは疑問であったと事件を振り返っています。また、弁護士だった著者が実際に本人に会って感じた田中の印象についても述べられています。

ロッキード事件作品④書籍「大宰相 田中角栄 ロッキード裁判は無罪だった」

大宰相 田中角栄 ロッキード裁判は無罪だった (講談社+α文庫)

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著者は長らくこの事件に疑問を呈し、本当は無罪だったのではないか?という観点から取材をしていました。事件当時、マスコミも国民も誰もが有罪と疑わなかったこの一件にたった一人で無罪を主張したフリーライターの奮闘ぶりを窺い知る事ができます。

ロッキード事件は戦後最大の汚職事件

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戦後最大と言われ、40年経った今も書籍やテレビ番組で取り上げられ続けているこの事件。発生当時からアメリカ陰謀説や不審死等の疑問が囁かれていますが、いまだ真相は明らかになっていません。いつの日か隠された証拠が公表されるなどして真実が暴かれ、少しでも事件解決に繋がっていくことを願ってやみません。

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