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「チャーリー」は来なくても「別のモノ」が来るかも…
プレイヤー側は頑張って「チャーリー」を呼びだしたつもりでも、こんなにも簡略化された降霊術ですから、「チャーリー」ではなく、別の何かが召喚されてしまう場合もあるようです。でも本当に悪魔である「チャーリー」が来てしまったらと考えると…恐ろしいことですね。
「カトリック司祭」も警告
カトリック高校に勤める司祭、スティーブン・マッカーシーは、SNSで流行っている「チャーリーゲーム」に対し、「危険だから今すぐやめなさい」、「悪魔を呼び出してただで済むと思ってはいけない」などと警告をしました。
また司祭は、「降霊はできても除霊はできないもの」だとも話します。どんな霊が降りてくるかわからないリスクを軽視し、チャレンジしてしまう若者が多かったのですね。当時の「チャーリーゲーム」ブームの凄まじさが窺えます。
なぜ「チャーリーゲーム」ブームが再燃したのか?
一時期、類似の占いであった「こっくりさん」が流行ったのと同様の形で、「チャーリーゲーム」に対する熱は瞬く間に広まっていきました。映画の宣伝という声もありましたが、日本ではやはりテレビ番組の影響も大きかったでしょう。
テレビ番組が検証
2015(平成27)年6月5日には「とくダネ」が、同年9月14日には「月曜から夜更かし」で、「チャーリーゲーム」について検証を行っています。番組スタッフやADが検証に挑むのですが、いずれの番組においても「動いた!」という演出がされたのち、結局のところ「息が吹きかかっただけ」だとオチをつけます。
これらの検証番組は、「チャーリーゲーム」がイカサマだと証明し、中高生の興味を逸らす目的もあったのかもしれません。しかし、それでも尚ブームが続いたのは、「イカサマだとわかったからこそ遊ぶ層」が増えたためでしょう。
YouTuberヒカキンが動画を投稿
「ブンブンハローユーチューブ」でお馴染みのヒカキンさんが、2015年6月9日に、ネットで話題の「チャーリーチャーリーチャレンジ」として紹介しました。動画の冒頭より「そんなに信じていない」と明言し、ゲームを進めていきます。楽しめる内容となっていますので、気になる方はぜひ上のリンクより動画をご視聴下さい。
海外の「降霊術」を紹介!
ここからは、「チャーリーゲーム」の親戚とも云われる海外の降霊術、「ブラッディ・メアリー」と「ミッドナイト・ゲーム」のお話を少しだけ盛り込んでいきます。こちらの儀式も、読むだけに留めて、決して行動には移さないで下さい。実行した場合、何が起きてもすべて自己責任です。
未来の姿を映す「ブラッディ・メアリー」
「ブラッディ・メアリー」とは、アメリカの都市伝説で、ある事件で亡くなって血まみれになった少女・メアリーが、名前を呼ばれると深夜の鏡に現れる、という内容です。本来、自分の未来の姿を見るための占いでした。今では怖いもの見たさに行われることがほとんどです。
「ブラッディ・メアリー」に出会うための準備
やり方はいたってシンプルです。薄暗い部屋でろうそくを一本立て、午前0時に鏡の前で「ブラッディ・メアリー」の名を呼ぶだけです。一人で行うのが普通で、一人の場合は名前を3回呼びます。メアリーにゆかりのある地で行う場合は複数でも可能ですが、その場合は13回名前を呼ばなければなりません。
「ブラッディ・メアリー」と出会ったらどうなる?
諸説ありますが、「ブラッディ・メアリー」は基本的に狂暴です。呼び出した人間を殺めてしまったり、目を潰されたり、呪いをかけてくることすらあると云います。ときどき友好的に振る舞う場合もあるそうですが…いずれも詳細は不明です。
呼び出されるメアリーが不機嫌なのは、用もないのに突然呼び出されたうえに、「怖い怖い」と騒がれるからではないか…と思えてなりません。さすがに「霊の気持ちを考えろ!」とは言いませんが、友達のごとく気楽に呼び出して良いものでないことはたしかです。
恐怖の「ミッドナイト・ゲーム」
次に紹介するのは、「ミッドナイト・ゲーム」です。「ミッドナイトマン」という怪物を呼び寄せるゲームです。日本でいうところの「ひとりかくれんぼ」で、占いなどの目的はない単なる「降霊術」です。
実は、このゲームは罪人が行うものでした。神を信仰させ、啓示に耳を傾けさせるため、本来は「脅し」目的で行われた儀式でしたが、脅しに留まらず、死者が続出したとの逸話も残っている危険なゲームです。
「ミッドナイト・ゲーム」はどのように行う?
「ミッドナイトゲーム」は、必ず「木製の扉のある部屋」で、「午前0時」に行わなければならない決まりです。用意する物として、紙と鉛筆、火をつけるためのマッチ、ろうそく、そして「自分の血液」が必要になります。複数でやる場合は、人数分のアイテムが必要です。
儀式前の準備として、紙にフルネームを書き、その後、血液を染み込ませます。そして家の中の明かりは全て消します。そして扉の前の床に先ほどの紙を置き、上の端の方に明かりを灯したろうそくを立てます。ここまで準備が完了したら、22回扉をノックします。ノックする際、最後のノックは午前0時ちょうどに行います。
一度火を消し、「ミッドナイトマン」を部屋に導く
ノックが終わり、部屋の中に入ったら、扉を開けたまま一旦ろうそくの火を消します。そして扉を閉めて、10秒以内に火を点け直します。失敗した場合、自分の周りに円を描くように塩を撒きます。ゲーム終了の午前3時33分まで、その円の中から動いてはなりません。ろうそくの点火に成功した場合は、歩き回って良いです。
クリア条件は、0時から3時33分まで、ミッドナイトマンの攻撃を受けることなく、ろうそくの明かりを灯し続けながら逃げることです。「攻撃を受ける」とは具体的に、内臓を抵抗できぬまま抉り取られることを指します。どのような怪物なのかは不明ですが、恐ろしいです。
「こっくりさん」との決定的な違いは?
「チャーリーゲーム」は「海外版こっくりさん」とも呼ばれましたが、「こっくりさん」とはどのような儀式だったのでしょうか?また、決定的な違いは何でしょうか?二つのゲームを比較し、解説していきます。
「こっくりさん」は日本産ではない!
実は「こっくりさん」とは日本で発祥したものではありません。1884(明治17)年に、伊豆下田にて輸入された、西洋の「テーブル・ターニング」が元だと云われています。当時の「こっくりさん」は、現在知られている形とはだいぶ異なっていました。
当初は、40㎝余りの竹を三本用意し、矢倉に組み、その上に「おひつ」の蓋を乗っけて「テーブル」のようにしていました。この状態でいろいろ質問をすると、蓋が様々な動きを見せたのだと言います。蓋が「こっくりこっくり」動くさまを見て、「こっくり」と名付けたと言われます。
現在の「こっくりさん」の手順
「こっくりさん」のやり方を知っている人は多いと思いますが、今一度確認します。用意する物は、まず五十音図の上に鳥居を描き、鳥居の左右に「はい/いいえ」を書いた紙と、十円玉です。2人から3人がちょうど良いと言われています。十円玉の上に人差し指を置き、こっくりさん召喚の言葉を唱えます。
詳しい呪文はここでは割愛しますが、出迎え方は「チャーリーゲーム」にそっくりです。「こっくりさん」をお帰しした後、五十音図は破いて燃やし、使用した十円玉は三日以内に使うことが推奨されています。もし「こっくりさん」に呪われた場合、おでこに5つ星を書くと防げると云われています。
1970年代のオカルトブーム
「こっくりさん」初の大流行は1885(明治18)年~1887(明治20)年でしたが、昭和期の1970年代に、二度目のブームが訪れます。きっかけは、つのだじろうの漫画、『うしろの百太郎』だと言われています。例に倣って、学校で「こっくりさん」を行い、集団ヒステリーや錯乱状態になる生徒が続出し、学校で禁止令が出されました。
「チャーリーゲーム」との決定的な違い
「チャーリーゲーム」と「こっくりさん」の決定的な違いは、まず「強制的に帰せない」ことです。「こっくりさん」が「YES」を指すまで、終了することができません。ずっと「NO」に指が向かい続ける恐怖、想像に難くないですよね。二つ目にあげられるのは、「手を触れるか触れないか」という違いです。
「こっくりさん」は指が十円玉に触れるが、「チャーリーゲーム」は一切手を触れません。「チャーリーゲーム」では、鉛筆が動く理由として、息や振動、もしくは重力で動くという説が有力とされていますが、手を触れる「こっくりさん」においては、「潜在意識説」と「筋疲労説」が唱えられています。
こっくりさんの十円玉の秘密は?
「潜在意識」が十円玉に作用していると日本で最初に唱えたのは、1887(明治20)年「お化け博士」の異名をもつ、仏教哲学者の井上円了です。潜在意識が指先にはたらいて、無意識のうちに十円玉を動かしてしまっている、という説です。その証拠として、参加者の知識以上の質問には「こっくりさん」も答えられないそうです。
「筋疲労説」とは、理学博士の板倉聖宣が唱えたもので、ずっと同じ体勢で十円玉に指を預け続けると、どうしても腕がプルプルしてきてしまいますよね。これを「不覚筋動」と言うそうですが、その不覚筋動によって十円玉が動いてしまっているという説です。あまり推されてはいない説です。
「チャーリーゲーム」をするときは注意が必要!
「こっくりさん」の再来ともいわれ、社会現象にもなった「チャーリーゲーム」は、とても手軽にできてしまう遊びです。とても「メキシコの悪魔」を召喚する儀式だとは思えません。「チャーリーゲーム」は降霊術ですから、どんな霊が寄ってきてもおかしくない、とても危険な遊びです。
「チャーリーゲーム」に関連のある降霊術についても複数お話してきましたが、決して実行を推奨しているわけではありません。嘘だと思うも自由ですが、面白半分でやったり、からかいの気持ちをもってゲームをするのは命にかかわるおそれもあるので、止めましょう。すべての判断は、自己責任でお願いします。
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