日本を震撼させた新幹線殺傷事件
この事件は新幹線の機内の道中、犯人の男性が突如として席を立って刃物を振り回し、複数名の死者を出しました。この日本でこのような事件が引き起こされたという点でとても有名な事件でもあります。
2018年6月前代未聞の新幹線殺傷事件が発生
これは突如として引き起こされた凄惨な事件として知られています。この事件を聞いて戦慄する方は多かった事でしょう。ここではそんなこの事件について、内容についてどのようなものだったのか迫ります。
犯人・小島一郎が突然隣の女性に鉈で襲いかかる
これは東海道新幹線のぞみ265号の最終便内、12号室にいた犯人はいきなり何も言葉を発さずに席を立ち、隠し持っていた凶器で被害者に向かっていきなり切りつけてきたのです。夜の新幹線内はこれによってまるでスプラッタ映画の様な状態となりました。しかし、この渦中に勇気をもって立ち向かう一人の男性がいたのです。
混乱する乗客の中女性を助ける梅田耕太郎さん
こういった中、切り付けられた方を助ける為に同じく12号室に乗車していた一人の男性が犯人を背後から取り押さえることに成功したのです。この間に女性は犯人を振り切って12号室とは別の場所に走り出しています。
そして犯人は取り押さえようとした男性と激しくもみ合いになった後、今度は女性を救った男性に対して犯人は襲い掛かります。男性は必死に応戦するものの最終的に犯人にマウントを取られ、激しく切りつけられてしまいました。
犯人・小島一郎は抵抗することなく現行犯逮捕
そして事件によって緊急的に停止した新幹線内の12号室に警察が乗り込み、取り押さえる際にはいままでとは違い無抵抗でした。そして二人の命を救った彼は倒れ、死亡してしまうこととなってしまいました。
こうしてあまりにも唐突に、そして生産極まりない新幹線で起きたこの事件は、被害者2名と1名の死亡者を出す凄惨なものでした。一人の勇気ある方によって最小限の被害で抑えられたものの、その被害は大きかったです。
新幹線殺傷事件で犠牲となった梅田耕太郎さん
紹介してきた中で、文字通り命を懸けた行動によって人名が救われたことを決して忘れてはなりません。では彼は一体どのような人物で、周りからの評価はどうだったのでしょうか。見ていきたいと思います。
責任感が強い男性だった
彼は誰からも信頼される責任感の強い人物だったそうです。学生時代も文武両道を絵にかいたような存在であり、小学校時代から誰にでも平等に接することのできる優しさ、そしていじめを注意することのできる強さを持っていたそうです。また、友人たちと音楽活動を楽しむなど若者らしさも持ち合わせていました。
友達や後輩思いの男性
そして彼は大学時代の研究時に苦学生だった留学生の人たちの為に、ゼミでの飲み会の代金を安くしてあげようと提案してくれるなど、自分以外の人の為に非常に回りに気を配ることのできる存在でもありました。
また、社会人となった後も、職場の中で年齢が尊重されて中々年下の人たちが評価されないことに対して、不満を持っていたようで、そういった人たちに対しても配慮をすることのできるようでした。
とにかく評判が良かった梅田さん
このように今回の被害者である男性は子供の頃から、そして殺されてしまう現在まで誰からも慕われるような存在でした。正しい事を責任感を持っていうことのできる素晴らしい人物でした。30代後半というまだまだ未来の遺されている素晴らしい方が倒れてしまったというのは、あまりにも悲劇的です。
新幹線殺傷事件の犯人小島一郎の生い立ち
ここまで今回の事件で殺されてしまった非常に勇敢な男性について見ていきましたが、では逆に一体どんな人生を歩んでいったのでしょうか。ここからはそれに至るまでがどうだったのかについて見ていきます。
中学時代にいじめられ不登校に
彼の生い立ちは厳しいものでした。中学校時代に彼はいじめを受け、登校するという事を辞めてしまってしまいます。また、家庭内でも関係性は険悪なもので、世間一般でいうところの家族とは言えないような状態でした。
中古の水筒事件がきっかけで自立支援施設へ
そして犯人の異常性がより一層垣間見える事件として、過去に両親からもらった水筒が中古だったことに憤った彼はなんと両親の部屋に凶器を持ち込んで侵入し、そのまま父親に襲い掛かっています。
こういった事件を発端として両親との関係は完全に断絶されます。しかし、両親がそもそも犯人に対して会話をする事もなく、また一切の教育的な事に関しても行わないといった放棄に近いことを行っており、一概に犯人にすべての責任があるとは言えないでしょう。
祖母の家に引き取られ就職するも長続きせず
その後犯人は祖母の元へ引き取られ自立支援の為の施設へ行きながらなんとか高校を卒業しています。学校での成績自体は大変優秀だったようです。そして卒業後彼は電気関係の会社へ就職するものの、社内でのいじめが原因ですぐに会社を辞めてしまっています。
また、これ以外に犯人は幼い頃から精神的な障害を持っている可能性があり、その後事件を起こす少し前に自閉症であると診断されています。それが原因で専門の期間の病院に入院していた過去も持っています。
2017年12月に家を出て事件を起こした
その後引き取った家族も彼を就職させようと様々な助けをしていましたが効果はなく、その後12月に突然旅に出るとだけ言い残し出ていき、これに繋がります。このように事件は様々な要因が重なって引き起こされました。しかしだからと言って今回の事を引き起こしていいわけがなく、事件に関しては引き起こした犯人に非があることは事実です。
新幹線殺傷事件の犯人小島一郎の犯行動機
ここまで厳しい家庭環境や障害に関して見ていきました。ではここからはこの事に関して、いったい犯人がどのようにしてこの凄惨極まりない行為を引き起こしたのかについて見ていきたいと思います。
むしゃくしゃしていて誰でも良かった
男が話した今回の事に関しての理屈は、気持ちが整理できずにやってしまったといったものでした。どれだけひどい人生を歩んでいたとしても、自身の感情の起伏だけで人を殺してよいはずがありません。
無期懲役になりたかった
また、この事件の中で刑罰を重くなるようにしてほしかったような節があり、関係者との話の中で枠組みの中で生きていくのに苦痛を感じ、それならばルールの中で生きることの方が気持ちが楽になるという事を話していたそうです。輪の中に入って生きていくのが嫌でも、この言葉にはただ言い訳をしているようにしか聞こえません。
新幹線殺傷事件の犯人小島一郎は自閉症?発達障害?
ここまで事件について見ていきましたが、ここで彼が持っていたとされる障害に関してです。ここではそれについて、そもそもどんなものなのか、そして発信された内容によって起きた偏見についても見ていきたいと思います。
事件で良く使われたワード
この事件によって報道各所に非常に多く取り上げられた障害についてですが、ではそもそも犯人の障害である自閉症とはどんなものなのかというと、生まれつきの脳機能の発達と、社会生活においてのズレによって生活に問題が生じてしまう事です。上手いことと苦手な事の差が非常に大きく、人によっては変人だと思われてしまうこともある障害です。
発達障害=犯罪を起こし易い人ではない
そしてこの障害に関して最も間違えてはならないこととして、この障害を持っているから危険な人間だという認識をしてしまうことです。確かに変わった人は多いですが、だからと言って暴力的な人物であるという事は決してありません。
この障害は近年になってカミングアウトした有名人もおり、しっかりと社会に出て生活をしている人もいます。ですのでこの障害だからと言って社会に溶け込めないといった事は決してなく、周りの者たちの理解を持ったフォローによっていかようにもケアができるます。
メディアの過剰ともいえる反応に疑問
そして今回の事件について、問題とされているのは犯人が障害を持っていたことに対して過敏に反応をしていたという点です。様々な番組内などでこの点について何度も指摘をしており、視聴している者たちが偏見を持ってしまう程のものでした。
このようにある一点だけを指摘し、それだけを指摘するのはあまりにも稚拙で正直なところ市長に耐えうるほどの情報ではありませんでした。前述したように犯人の持つ障害は必ず危険な人物であると言う物ではありません。まずはそこを説明しなければ、ただの偏見に満ちた偏向報道で終わってしまいます。
日本の障害に関係する事件に関してもっと知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。
新幹線殺傷事件の犯人小島一郎とその家族の現在
ここまで犯人の持っている障害について見ていきましたが、ではその後の犯人たちとその家族たちは一体どうなったのでしょうか。ここからは犯人の事件後について、家族との関係や両親が犯人に対して思う事について見ていきたいと思います。