ここまで今回の事件で殺されてしまった非常に勇敢な男性について見ていきましたが、では逆に一体どんな人生を歩んでいったのでしょうか。ここからはそれに至るまでがどうだったのかについて見ていきます。
中学時代にいじめられ不登校に
彼の生い立ちは厳しいものでした。中学校時代に彼はいじめを受け、登校するという事を辞めてしまってしまいます。また、家庭内でも関係性は険悪なもので、世間一般でいうところの家族とは言えないような状態でした。
中古の水筒事件がきっかけで自立支援施設へ
そして犯人の異常性がより一層垣間見える事件として、過去に両親からもらった水筒が中古だったことに憤った彼はなんと両親の部屋に凶器を持ち込んで侵入し、そのまま父親に襲い掛かっています。
こういった事件を発端として両親との関係は完全に断絶されます。しかし、両親がそもそも犯人に対して会話をする事もなく、また一切の教育的な事に関しても行わないといった放棄に近いことを行っており、一概に犯人にすべての責任があるとは言えないでしょう。
祖母の家に引き取られ就職するも長続きせず
その後犯人は祖母の元へ引き取られ自立支援の為の施設へ行きながらなんとか高校を卒業しています。学校での成績自体は大変優秀だったようです。そして卒業後彼は電気関係の会社へ就職するものの、社内でのいじめが原因ですぐに会社を辞めてしまっています。
また、これ以外に犯人は幼い頃から精神的な障害を持っている可能性があり、その後事件を起こす少し前に自閉症であると診断されています。それが原因で専門の期間の病院に入院していた過去も持っています。
2017年12月に家を出て事件を起こした
その後引き取った家族も彼を就職させようと様々な助けをしていましたが効果はなく、その後12月に突然旅に出るとだけ言い残し出ていき、これに繋がります。このように事件は様々な要因が重なって引き起こされました。しかしだからと言って今回の事を引き起こしていいわけがなく、事件に関しては引き起こした犯人に非があることは事実です。
新幹線殺傷事件の犯人小島一郎の犯行動機
ここまで厳しい家庭環境や障害に関して見ていきました。ではここからはこの事に関して、いったい犯人がどのようにしてこの凄惨極まりない行為を引き起こしたのかについて見ていきたいと思います。
むしゃくしゃしていて誰でも良かった
男が話した今回の事に関しての理屈は、気持ちが整理できずにやってしまったといったものでした。どれだけひどい人生を歩んでいたとしても、自身の感情の起伏だけで人を殺してよいはずがありません。
無期懲役になりたかった
また、この事件の中で刑罰を重くなるようにしてほしかったような節があり、関係者との話の中で枠組みの中で生きていくのに苦痛を感じ、それならばルールの中で生きることの方が気持ちが楽になるという事を話していたそうです。輪の中に入って生きていくのが嫌でも、この言葉にはただ言い訳をしているようにしか聞こえません。
新幹線殺傷事件の犯人小島一郎は自閉症?発達障害?
ここまで事件について見ていきましたが、ここで彼が持っていたとされる障害に関してです。ここではそれについて、そもそもどんなものなのか、そして発信された内容によって起きた偏見についても見ていきたいと思います。
事件で良く使われたワード
この事件によって報道各所に非常に多く取り上げられた障害についてですが、ではそもそも犯人の障害である自閉症とはどんなものなのかというと、生まれつきの脳機能の発達と、社会生活においてのズレによって生活に問題が生じてしまう事です。上手いことと苦手な事の差が非常に大きく、人によっては変人だと思われてしまうこともある障害です。