「おせちんこ」とは?元ネタは?
まず、この「おせちんこ」という言葉がどこから始まったのか。あまり大の大人としては連呼することをはばかられるような下品な言葉ではありますが、流行の発端について最初に紐解いていきましょう。
元ネタは「はねるのトびら」での和田アキ子の発言
発端は「はねるのトびら」というバラエティ番組の中の「オシャレ魔女 アブandチェンジ」というコーナーです。このコーナーでは、例えば「りんご・りんご・りんゴリラ」のようにリズムに合わせてしりとりを行うのですが、ゲーム中で和田アキ子さんは「おせち・おせち・おせちんこ」と発言して注意を受けてしまいます。
ちなみに、この後和田アキ子さんは同コーナーにて「おもち・おもち・おもちんこ」とも発言してしまい、厳重注意を受けてしまいました。リズムを刻んでのしりとりだったので、思わず耳に残ってしまった、ということもあるのでしょうが、放送禁止用語には気をつけましょう。
2017年に「おせちんこ」の再ブーム到来
「はねるのトびら」でのおせちんこ発言があったのは2007年、そこから10年後の2017年に特に前触れもなく再びブームになりました。突然のブーム再発のきっかけが一体何だったのか、それに注目して解説していきます。
きっかけは「ち◯このグルメレース」
2017年の3月29日、ニコニコ動画にとある動画が投稿されました。それがこの「ちんこのグルメレース」です。こちらはYoutubeに転載された動画で、本家ニコニコ動画に投稿された方は現在削除されています。
10年前の和田アキ子のはねとびでの発言が素材に
先述したように、こちらの動画は2017年に2007年、つまり動画制作時点での10年前の番組の映像が素材として用いられています。10年前のバラエティ番組でのある意味放送事故がまさか2017年に再ブームになるとは誰も想像できなかったでしょう。
「おせちんこ」の放送事故とは少し気色が違いますが、同じくバラエティ番組での放送事故ということでこちらの記事も合わせて紹介させていただきます。
多くのMADが作られ再びブームに!
「おせちんこのグルメレース」を皮切りに、このリズム感や疾走感と和田アキ子という超がつく有名人の下ネタ発言とが合わさり、あっという間におせちんこMAD動画ブームが到来し、大量のおせちんこMAD作品が作られることとなりました。
動画界隈の代表作「MAD」とは何か
先程から何度か「MAD」という言葉を口にしていますが、一般の人はあまり耳にする機会の無い言葉です。これからいくつかおせちんこブーム期に制作された動画を紹介するにあたって、先に「MADとは何か?」について軽く紹介しておこうと思います。
所謂ツギハギ作品群が「MAD」
既存のアニメーションや音声、画像を一部分切り取って編集し、一つの動画として作り変えたものが所謂「MAD」です。MADが登場し始めた黎明期には、カセットテープの音声を切り貼りして一つの作品に仕上げたものがあります。およそ1970年代なので相当古いですね。
これは「きちがいテープ」と呼ばれネットでの人気が高く、このきちがい=Madnessから取られ、これらの作品群は総じてMADと呼ばれるようになりました。
著作権には注意!
これらの作品はほぼ製作者の遊び心から制作されていますが、性質上無断で商業作品を素材としたものが非常に多くなります。昔に比べて動画サイトが発達した今、投稿されたこれらの作品も注目を浴び、権利者から削除申告を受けた作品も多々存在します。
あくまでお遊びとはいえ、著作権を侵害し、そのことを権利者が黙認しているだけ、という大前提をお忘れなく。
【爆笑必至】おせちんこ動画①PPAP
ここからはおせちんこブームに乗じて制作されたおせちんこMAD動画をいくつか紹介していきます。先に紹介している動画の例に盛れず、素材の少なさを逆手に取ってリズム感と疾走感に着目した作品が多いです。
「ちんおもちんこおせちんこ」
お笑い芸人の「古坂大魔王」演じる「ピコ太郎」の持ち歌であるPPAPとおせちんこのフレーズを組み合わせたMAD動画です。PPAPの方も「耳に残る短いフレーズ」で流行したので、組み合わせの相性は抜群と言えるでしょう。
【爆笑必至】おせちんこ動画②新宝島
MAD作品は基本的に豊富な素材から制作者のリズム感や独特の感性で作り出されます。しかし、おせちんこ作品の素材の少なさを、更にほぼワンフレーズだけに限定してリズム感のみで押し切った作品があります。
【爆笑必至】おせちんこ動画②新宝島
人気の楽曲であるサカナクションの「新宝島」におせちんこのワンフレーズだけを繰り返し合成し、リズム感だけで作られたのがこのMAD動画です。にもかかわらず癖になるのは、楽曲に合わせた強引な感じが笑いを呼び起こすからでしょう。
【爆笑必至】おせちんこ動画③ヤマダ電機
有名な楽曲もそうですが、テレビのCMや店舗で流れるコンビニや家電量販店のテーマ曲も耳に残りやすいものです。今回紹介いたしますのは、とある家電量販店のテーマ曲を原曲として制作されたMAD動画です。
「やまだのちんこ」