スマイリーキクチ中傷被害事件!ネットで殺人犯にされた10年間と現在

情報源が本のどこにも記載がなく尚且、個人を特定するようなプロフィールも記載がありませんでしたが、すでにここまで被害が拡大している今結びつけるのは容易な事です。なんとか事態を治めるために再度立ち上がるのです。この頃には彼は周りに誰もそばに寄せ付けないように気を配るほど警戒していました。

スマイリー中傷被害事件⑤再度警察に相談

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予期せぬところで過激になり身の危険も感じ始めた彼は、2008年4月再び警察に相談に行きます。僅かな期待を胸に「今度は根拠となり得る証拠も持っている」と向かう彼の決意も虚しく、対応はとても冷たいものでした。

「殺されたら捜査しますよ」警察に相手にされなかった

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中野警察署の生活安全課に相談するも全く相手にされることはありませんでした。重大性も理解してもらえず「犯人だと信じている人はいない」「様子を見ましょう」「殺されたら捜査しますよ」など今では考えられない対応をし彼を落胆させました。

すでに交際相手にまで脅迫が及んでおり、彼女との結婚を諦めざるを得ないほどの状況までに追い込まれていた彼は、蕁麻疹等も身体に患う事もありました。「何が怖いって助けを求めた警察が相手にしてくれない方がよっぽど怖かった」と後に語ります。

ゴシップ芸能サイトがさらに噂を拡大させた

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事務所内での風当たりも強くなりブログは閉鎖となりました。このブログ閉鎖が運悪くコンクリート殺人事件の犯人の出所日と重なることになり、最悪な状況を招くのです。今まで提示版の被害がマスコミに取り上げられることはありませんでした。

しかしタイミング悪くゴシップ芸能サイトがブログの休止についてコンクリ事件と関連があるような内容で掲載したので、被害は彼自身に収まらず兄弟や兄弟の子供などにも拡大していきました。警察にも行き相手にされないとなると残された道は多くはありませんでした。

弁護士に相談後、刑事訴訟を起こすことに

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あまりに被害も大きくなったため弁護士を紹介してもらうことになります。弁護士も事の重大さをわかった上で「中傷した犯人を特定する難しさ」を彼に伝え、それよりも本を出している出版社に民事訴訟で出版差止めと謝罪を求めるように強く勧められます。

民事訴訟の準備をしてく段階でやはり名誉毀損や脅迫罪に当たるので刑事事件はないかと疑問を持ち始めます。民事訴訟はお金も時間もかかり何も補償がありません。仕事が減っている彼にとって苦渋の決断となりましたが3度目となる警察に足を運ぶ事を決意するのです。

スマイリーキクチ中傷殺害事件⑥3度目の警察への相談

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すでに3回目の相談となる警察、不安な気持ちを持つのは当然の事でした。しかし今回担当した警察官の大島さんは対応が全く違い話が通じる人でした。ネット犯罪に詳しい大島さんは事件を管轄した所轄にも連絡を入れ犯行グループに彼の名前がないことも調べ上げてくれました。

大島さんから事件と関係ない事が分かった彼は言われた通りにブロク上で「これからも僕の事を殺人犯として扱う事実無根なコメントを残した人は刑事告訴します」と残しました。ここまで言っても、書き込みを続けるようであれば悪意があるとみなされ行動に移せるからです。

ブログの中傷犯を突き止めた

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3日後に再度コメントが残され、彼は言われた通り記録に残し確認しました。結果は早く、最初に身元を突き止めた中傷犯は「二度としません」と反省を言葉にするも、3時間で書き込みをしたことがバレ、改めて事件は悪質で根深いものと認めるざるを得なくなります。

方針を変え捜査に乗り出すことになったのは三度目に真摯に受け止めてくれた大島さんがいたからでしょう。のちに彼はしっかりと向き合ってくれる警察官に会うのに9年間かかったと語っています。今となってもその時の警察官には感謝をしているのでしょう。

北芝健に出版を差し止めと謝罪広告を拒否された

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警察がきっかけとなり北芝健の事務所と出版社に対して、出版差止めと謝罪を求めました。「文章から読者が特定することは難しいとして、拒否する」上記の回答が来たのが2008年9月の事でした。

当初から謝罪を得るのは無理だと思っていた彼は次の行動に出ていました。もし中傷犯がわかった時は謝罪を求めた内容証明を使い言い訳が出来ないように、根拠がないので事実無根であるということを示す為に起こした行動だったのです。

キクチを連想する記述に関して言及しなかった

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後に北芝健はブログで、当時は何も知らずに弁護士を通して回答しただけで、内容証明の中身については著書を否定され経歴詐称の内容があった事を遺憾として反論するなど無責任な発言を残しています。尚、北芝自身もスマイリーキクチと同様に被害に5年苦しんだと告白し事件とは関係ないと遠回しに語りました。

しかし肝心の著書の中の「お笑いコンビを組んで芸能界デビューした元犯人」は誰のことを指して書いたのかは言及しないままでした。真意を知るのは北芝だけですがその部分がネット提示版から感じた受け売りなのか現在も真相は闇の中です。

スマイリーキクチ中傷被害事件⑦ついに中傷犯19人を検挙

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大分、遠回りをする事になった事件もようやく進展し終わりが見えてきます。インターネット犯罪が軽視されていた中で、かなり悲痛な思いを掲げてここまで来たことでしょう。2008年9月から2009年1月までになんと19人にも及ぶ人数が検挙されました。

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