もちろん法に抵触する素材は使用されていませんが、これを持って街中におでかけしてしまうと、少なくとも職務質問は逃れられないでしょう。
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Contents
エドゲインをモデルにした映画
犯行内容の鮮烈な猟奇性ゆえ、人を惹きつけてしまう部分も否めないこの事件。数々の映画監督を虜にし、中には映画界伝説の名作を生み出すきっかけにすらなりました。
ここからは、エドをモデルとしたサスペンス&スリラー映画作品をご紹介していきましょう。中には誰しもタイトルだけでも知っている、という超有名作品も。
エドゲインがモデルとなった映画①サイコ
1960年、まだ人々の中に事件の記憶が新しい頃に作られた、サスペンス映画の神・ヒッチコック監督の代表作です。亡き母親の幻影にとらわれ続け、ついに殺人鬼と化してしまった男・ノーマンのモデルがエドとされています。現実と違い、この映画の殺人鬼は自分の妄想に敗北、ついには完全なる支配を受けるようになってしまいます。
エドゲインがモデルとなった映画②ディレンジド
こちらはフィクションというより半ば伝記的な作品になります。1974年にアメリカで制作されましたが、長らくフィルムが行方不明になっており、日本で初めてお目見えされたのはそれから20年後のことでした。吊り下げられた死体や、エドが作り上げた”作品”も作中で再現されています。
エドゲインがモデルとなった映画③羊たちの沈黙
90年代初頭を飾る伝説のサイコホラー。続編やスピン作品でも象徴的キャラクターとされるレクター博士は、少年期に溺愛する妹の亡骸を食べさせられたことがきっかけで、狂気を発症します。なお、博士の殺人歴に強く影響を及ぼしたムラサキ夫人は、日本人という設定です。
エド・ゲインはサイコパスではなかった?
この犯罪はよくサイコパス犯罪の代名詞のように語られますが、後世の人々の中には、「エドはサイコパスではなくてソシオパスではないか?」という主張も存在します。
サイコパスの定義に関しては以下の記事でお伝えしますか、ではソシオパスとはいったい何なのでしょうか?サイコパスと比較してその違いをお伝えしていきましょう。
サイコパスとよく似たソシオパス
ソシオパスは、サイコパスと同じ社会病質、反社会性パーソナリティ障害と分類されています。
うそつきで、他者への配慮が極端に希薄、罪悪感や呵責に乏しく、規則を犯すことに躊躇がないとされ、一般的に認識されるサイコパスとよく似た特徴を持っています。ですが決して同一の存在ではないのです。
サイコパスとの大きな違い
サイコパスは一見して判別できないことが多く、理知的でカリスマ性を称え、利益のために他者を支配することに何ら抵抗感を抱かない。社会的に成功している者も多く、他者を見下しがちという性質を持っています。
一方ソシオパスは社会に適応できず孤立しがち、他人に対しても関心が薄い(利用すらしない)とされています。
ソシオパスは後天的特性
何よりも決定的な違いは「生まれつきであるか、そうでないか」です。サイコパスは何かからの影響で形作られたものではない、生来の脳の特性によるものですが、ソシオパスは後天的な環境により形成されます。
つまり、平静な環境で育てばソシオパスは常人と何ら変わりない人格になりうるということです。
精神病質=犯罪者ではない
サイコパスもサイコシスも、その特性を持っていたからと言って犯罪に直結するわけでなく、むしろ社会的に成功している者も少なくありません。
殺人など重篤な犯罪に走る者より、自信の特性を活用している人物のほうがずっと多いのです。たとえばスティーブ・ジョブスやドナルド・トランプもサイコパスであると指摘されています。
それでもエドゲインは「サイコキラー」
エドはたとえサイコパスでなくとも、少なくともサイコキラーであったと思われます。サイコキラーとは精神病質などが原因で殺人を犯した者を指すので、ソシオパスだったとしても定義上はサイコキラーに当てはまるからです。
なおシリアルキラーは殺人そのものが目的であるため死体が目的のエドは該当しません。詳しくは下記記事からどうぞ。
死体に執着する殺人者たち
世の中にはエドと同じように、殺人そのものに快楽を得るのではなく、その結果、「死体」に異常なまでに執着した人物が存在しました。この項目では、様々な方法で死体に手を加えた殺人犯をご紹介します。
人の心理は果てしなく奥深く、時に思いもよらぬ狂気的な結論に至るものです。
死体を食べたユ・ヨンチョル(韓国)
2003年から1年足らずの間に、20人以上を殺害して食したという韓国犯罪史上最も名高い連続殺人犯です。
経済的に豊かな人間や、性に奔放な女性を憎んでいたといいますが、それは彼が早くに父親を亡くし困窮して育ったことや、風俗嬢だった妻が自分を捨てて逃げたことに対するあてつけでもありました。
死体と同化しようとした男(日本)
愛知県で昭和初期に発生した、俗にいう「くび無し娘事件」です。とある中年男性が交際女性を殺害後、亡骸から衣類や財布、頭皮のついた毛髪や乳房まで剥ぎ取り、それらを身につけて縊死していたという常軌を逸した事件です。
エドの犯した犯罪と時代は違うものの多くの共通点が見受けられます。
死体と逃避行した阿部定(日本)
愛人であった男性を首を絞めて殺害し、切り取った男性器と共に逃避行して、日本中を大パニックに陥れた猟奇事件です。
逮捕後も実にあっけらかんとした様子あった犯人・阿部定は、「彼のすべてが欲しかったし、いつでもそばにいたかった」から彼の肉体の一部を切り取ったと語りました。
死体になっても愛したベラ・レンツィ(ルーマニア)
女性の猟奇殺人犯は、しばしば「愛」が動機になります。それは上記の阿部定や、ルーマニアのベラ・レンツィもそうでした。
彼女は恋愛に奔放な反面異常に嫉妬深く、自分と関係を持った愛人や夫、息子すらも「他の女のものにしたくない」と殺害し、地下室の棺に納め永遠のコレクションとしていました。被害者の数は、なんと総計35人。
猟奇殺人犯が展示されている博物館
もちろん猟奇殺人犯はアメリカにだけ存在しているわけではありません。アジアのほほえみの国、タイにおいても凶悪犯は存在し、その国の伝説と化すまでになりました。
処刑された後、犯人は防腐処理を受け、タイの博物館で死後も半永久的に晒され続けることになりました。
場所はタイの医学博物館
タイの歴史史上もっとも凶悪であるとされた殺人犯、シーウィ。中国から渡った移民であり、現在はタイの医学博物館の中で、蝋で固められたミイラとして展示物のひとつと化しています。
彼はなぜ凶行に走り、死後も晒しもののような扱いを受けるに至ったのでしょうか?
6人の子供を殺害し、食べた
幼少期、村の老人に言われた「人の内臓を食べれば身体が強くなる」という教えを信じ、シーウィは6人の子供を殺害し、その心臓や肝臓を食しました。そうすることで病を取り払い、不老不死になれると心から信じていたのです。
処刑後もその残虐な犯行から、敬虔な仏教国であるタイで「供養する価値なし」と判決を受けたほどでした。
中国政府は遺体引き取りを拒否
中国国民の犯した犯罪としてあまりに不名誉な内容であったためか、中国政府は犯人の遺体引き取りを拒否しましいた。彼の死体はそのまま博物館の所有物となり、展示は現在も続けられています。
異国の地で荼毘に付されることなく晒しものにされ続けることは、タイにおいて死ぬよりも酷い刑罰なのかもしれません。
死してなお恐れられる殺人犯
1950年に絞首刑となった後も、シーウィは地元民に恐れられ続けてきました。「暗い夜道を出歩くとシーウィの幽霊と出会って食べられてしまう」という都市伝説があったほどです。
死してなお、タイ全土を揺るがした食人鬼のへの恐怖は人々の中に深く根付いていたのでした。
死刑囚は執行までどんな生活をしているのか?
エドは精神鑑定の結果、重い精神病として刑務を努めることはありませんでした。ですがもし「責任能力あり」と判断されていたら、場合によっては死刑判決が下された可能性もあります。
その場合彼はどんな最後を迎えたのでしょうか?現代のアメリカ刑務所に置き換えて、その生活を想像してみたいと思います。
刑の執行まで平均20年
現在のアメリカは死刑執行まで長い期間を挟みます。それは弁護士が様々な法律を盾に、1日でも執行を遅らせようと奔走しているからです。
それは死刑反対のための運動や、えん罪回避のための活動でもありますが、報酬を少しでも長くもらい続けるために生かしている、という悪質な弁護士もいます。
人間的な生活が保たれている
彼らはdeath rowと呼ばれる死刑囚棟に収監されています。
たとえ極刑が下されたとしても、死刑が執行されるその瞬間まで、彼らにも人権が存在します。衛生的な環境できちんと食事を取らせ、運動の時間を設けたり、テレビや雑誌・タバコなどの娯楽も許可されています。これは執行の当日も変わりがありません。
最後の晩餐を選択できる
死刑囚は執行前に食べる最後のメニューを、自由に選択する権利を与えられます。刑務所内では食べられなかった、アイスクリーム、ポテトチップ、ファストフードも許可されてきました。
ですが近年は徐々に規制を設ける州が増えています。山ほど注文したあげく一口も手をつけなかったり、注文自体を拒否する囚人が多かったからです。
州ごとに異なるアメリカの死刑制度
日本とは異なりアメリカは州のルールが強い国です。死刑の方法も薬物、ガス、電気、絞首刑、果てはまだ銃刑を採用している州も存在します。
複数ある処刑法から選択できるところもあるため、犯罪者の中には「どこの州でどんな犯罪をすれば、捕まっても一番軽い処置で済むか」ということに悪知恵を巡らせる者もいます。
人体を素材とする習慣は世界中にある
エドの犯行内容を聞いた人は「人間を加工するだなんて…気持ち悪い!」と拒否反応を示すことでしょう。ですが世界においては、人体を素材として使った痕跡が数多く存在しており、それは立派に文化の一種として人類に定着しています。
たとえばかつらには人毛が使用されることがありますが、現代の価値観においても法にも倫理にも抵触しません。
神聖の髑髏杯(メキシコ)
現在はメキシコシティの人類学博物館に展示されている、人骨を宝石(カーネリアン、トルコ石)や貝がらで鮮やかに彩った頭蓋骨です。(画像はイメージです。)
この地の文明において、トルコブルーは金より重要な価値がありました。頭部は盃として加工されており、生贄の血を集めたり、儀式に用いる小道具を収納していたとみなされています。
人皮の書(フランス)
1882年、とあるフランスの詩人が、若くして亡くなった愛する貴婦人の遺言にもとづき、彼女の皮膚を自らの詩集の装丁にしました。長年当人が所有していましたが、現在はアメリカに移っています。
またドイツ、中国、インドでも人の皮膚を使用した書物が確認されており、日本でも画家・藤田嗣治が装丁本を所蔵していたことが分かっています。
葬儀のための笛(チベット)
チベットの習慣である鳥葬を行う際、鳥たちを呼ぶのに使用されたという儀式用の笛、カンリンです。人間の大腿骨を使用しており、吹き方にはコツが必要とのこと。
日本国内でも古本屋・書肆ゲンシシャで展示品を見ることができます。またチベットは他にもダマルという、頭蓋骨を利用して作った太鼓も存在しています。
霊を使役する干し首(南米)
南米の一部には、かつてツンツァという干し首を作る部族が存在していました。頭部の皮膚を髪ごとはぎとり、ゆで上げ、中には石と砂を詰め込みます。
用いられるのは戦いで打ち取った敵のもので、部族内での強さを表し、敵の恐怖心を煽る役目を持っていました。また干し首にすることによって敵の霊体を縛り、使役できると信じられていたそうです。
人骨ジュエリー
最近は日本でも「人骨ジュエリー」が密かに流行している?!…これはサイコなお話でもなんでもありません。遺骨から抽出した炭素からダイヤモンドを生成し、ジュエリーとして身に着けるという新しいタイプの供養があるのです。
お墓に入れてしまうより、いつも一緒にいたいというご遺族の愛情です。業者によっては色やカットも選択可能です。
凶悪犯罪者を作るしくみ
エドの犯罪性の大半は、母から受け続けた教育という名の支配によって育てられました。幼少期に与えられたできごとは、人格形成に多大な爪痕を残すものです。
ここからは、他の多くの凶悪犯罪者にも共通している項目、彼らの育成環境について言及していきます。凶悪犯といえど、幸福な家庭に育っていたら罪を犯さずにいられた者も必ずいるのです。
家庭内にアルコール依存者がいる
7割近い確率で、家庭内にアルコール依存症を抱えた家族がいます。日本ではお酒は許容されがちですが、例えばアメリカにおいては麻薬中毒に匹敵する、早急に治療すべき病気とみなされています。
依存症患者が起こすトラブルは、経済的困窮・DV・責任放棄など周囲に被害が及ぶものが多く、家庭環境を明確に悪化させる要因になっています。
家族に犯罪歴がある
犯罪歴のある家族と同居している確率も高いという統計が出ています。前科そのものが重大なのではありません。罪を犯すことに抵抗感の薄い人間が、ごく近い立場で子供の指針となってしまうことが問題なのです。
まだ自我やモラル・社会的価値観の完成していない子供は、家族、特に親の言動に強く左右されてしまうものだからです。
身体的・精神的な虐待経験がある
凶悪犯たちは、身体への虐待は40%以上、心理的なものであれば70%を超える高い確率で虐待を受けた経験があります。
人格を認められず、尊重されず、いたわりやおもいやりを学ぶ機会を搾取された子供たちは、親元から離れたとしても長く苦しむことになります。この鬱憤や怒りから脱却できなかった者が、時に犯罪を巻き起こしてしまうのです。
性的な抑圧を受けている
接触の強制をはじめ、過度な干渉、否定、侮辱など様々な「性」への抑圧は、子供の成長に凄まじい害悪を与えます。
生まれついた自分を踏みにじられることは耐えがたいストレスとなり、しだいに「性」への強い嫌悪感を抱かせるようになります。そして本来正しく発露するはずだった欲求を、自分や他者への攻撃性に変化させてしまうのです。
母親に強固な主導権がある
家庭内に強権者ないし独裁者がいる。特にそれが母親である場合、子供が幼いほど、心身ともに直接的な支配を受けることになります。
オーガスタが息子たちに施した教育はまさに「洗脳」です。他に頼れる人のいなかった幼い兄弟は、適応するしか生き延びる手段がなかったのです。
「ひきこもり」は表面的な問題でしかない
近年日本でも、凶悪犯罪者=社会に適応できず、学校や職場に行くこともなく家にこもった人、と認識されていますがこれは極論です。再起のためには安定した環境も必要なものです。
ただ、家から出なくなった原因が重要であり、それが上記のような家庭問題や心身の病であるとしたら、家族だけで解決しようとせず専門機関に相談することが大切です。
母によって作られた史上最凶サイコパス「エドゲイン」
エドは決して生まれついての異常者ではありません。ただ与えられた環境に適応しようと、生き延びるため選んだ道で起きた末路でした。
彼もまっとうに親の愛を与えられていたら、人並みの一生を過ごすことができたはずです。我々も”親の仕打ちが子の人生を左右する”ことを忘れないようにしなくてはなりません。
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