マコモ風呂とは?ひどい臭いのお風呂の効果や効能は?死亡例と真相も

マコモ菌がその力を発揮するには「水・温度・栄養・空気」が必要になります。適度な温度のお湯(水)があり、栄養豊富(湯垢など)で空気もある浴槽内はまさにマコモ菌が活発に活動するにはうってつけの環境で、条件がいい環境でのマコモ菌の増殖時間は約20~40分と驚くべき速さで増えるのが分かります。

そもそも「マコモ」とは?

1億年前から現在の姿で自生するマコモ。マコモは河川・沼地の水辺に群生するイネ科の一種で、大きいものでは1~2mほどに成長します。マコモは水質浄化力に優れており、河川や沼地の水辺では好んで栽培されていますが、近年の環境変化や開発に伴い、食用目的に栽培されている以外に自生するマコモを見ることは難しくなりつつあります。

別名ハナガツミ

マコモは別名「ハナガツミ(花勝見)」とも呼ばれ、古くは「万葉集」や「古事記」にも登場しています。また古くから「神が宿る草」としても親しまれており、神事、神社のしめ縄、盆こざなどにも使われており、古来より日本人の私たちの生活になくてはならない植物でした。

由来はお釈迦様が真菰で病人を治したことから

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由来には諸説ありますが、その昔、お釈迦様が病人にマコモ茶を飲ませたり、編んだ敷物(筵:むしろ)を敷いた上で寝かせて病の治療をしたと言われており、現在は稲わらで編んだ筵が一般的になりましたが、真菰で編んだ筵が本来の筵であることから真菰と言われるようになりました。

出雲大社「涼殿祭(すずみどののまつり)」

マコモを使た神事は各地で行われており、その代表といえるのが出雲大社で行われる「涼殿祭」です。別名「真菰の神事」と呼ばれ、敷かれた真菰の上を御幣(紙を切り細い木に挟んだもの)を持つ国造歩き、踏んだマコモを参拝客が競ってもらい受けます。もらい受けたマコモは無病息災や五穀豊穣の御蔭があるとされ昔から人々に大切にされています。

マコモ以外にも古くから人々に親しまれている植物が今も多く残っています。先人たちはその花一つ一つに花言葉として意味を持たせ楽しんできました。そんな素敵な植物ですが、その中でも菖蒲は同じ種類でも色が違えば名前も花言葉も違うなんて面白いですよね。そんな菖蒲について興味がある方はこちらの記事もご覧ください。

食用にも利用されている

まこもは葉の部分だけでなく茎や実に至るまで余すことなく味わうことができます。まこもの葉で作られたマコモ茶は香りが麦茶のように香ばしく、口に含むとさっぱりとした後味ながら最後にほのかな甘みを感じることができます。

肥大した茎はマコモダケ

中国をはじめ台湾、ベトナムなどのアジア各地で食用として使われるマコモダケはマコモの茎に黒穂菌の一種が寄生し、茎の部分が太くなったもので、食感は筍に似ており、ほのかな甘みも感じることができます。日本でも沖縄や鹿児島なのでは炒め物など郷土料理にも使われています。

種はスーパーフード「ワイルドライス」

1億年前から現在の姿で自生してきたマコモは古代の人たちの食料としても親しまれてきました。マコモの種はインディアンの間では「ワイルドライス(別名:インディアンライス)」と呼ばれ、厳しい環境でも育ってくれるワイルドライスはインディアンたちにとって、まさに貴重な食糧でした。

気になる栄養は白米よりもヘルシーでたんぱく質をはじめ、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、味わいは玄米に似ていて口の中で弾ける感覚は癖になり、栄養価の観点から見てもスーパーフードとしても注目を集めています。

マコモ風呂の作り方をご紹介!

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謎に包まれた「マコモ風呂」湯船に入れるマコモはともに発酵乾燥したマコモを使った「粉末」と「液体」の2種類に分かれおり、粉末は食用として使うことも出来ますが、液体に関しては浴用を目的として作られています。ここではその見た目や溶け方の違いについても併せてご紹介します。

マコモ風呂の作り方①粉末のマコモを混ぜる

粉末のマコモを使用する場合、同じ濃度の液体を入れたお湯に比べ沈殿物が多く下に溜まってしまうので、入るたびにかき混ぜる必要があります。注意点として粉末を直接入れてしまうと、だまができてしまうこともあるので、一度洗面器などに入れて溶かしてから使うことをお勧めします。色も液体よりも薄いのが特徴です。

マコモ風呂の作り方②液体のマコモを混ぜる

マコモ風呂をする場合、メーカーが推奨しているのは風呂釜への負担が少ない液体をオススメしています。使用方法もお風呂のお湯に直接溶かすだけなのでひと手間を入れる粉末タイプより簡単で成分も満遍なく体全体に行き渡ります。

類似品にはご注意を

出典:PhotoAC

ひとえにマコモ風呂と言ってもマコモが主原料の製品を使えばいいわけではありません。マコモ風呂に必要不可欠な菌・マコモ菌は正式名称Bacilus subtilis ON-1と言い、株式会社リバーブの独自技術で作られた製品になりますので、マコモ風呂を試したい方は購入の際には類似品には十分な注意が必要です。

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