エリサラムとは?不可解な状況で死亡した女性
エリサ・ラムは、両親が香港からの移民であり、カナダで産まれました。事件当時の彼女は21歳で、バンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学の学生でした。一人旅で訪れたロサンゼルスのホテルにて、不可解な状況で遺体として発見されることとなります。
エリサ・ラムの不可解な事件
彼女は旅の途中のロサンゼルスにて、とあるホテルに宿泊しますが、そこで連絡が取れなくなります。心配した両親から失踪届けが出されますが、捜索の末ホテルの貯水タンクから遺体となって発見されました。
この事件は犯人も上がらず、不慮の事故として片付けられました。しかしあまりにも不可解な点が多く、さまざまな憶測を呼ぶこととなります。
監視カメラの動画が謎を呼ぶ
ロサンゼルス市警はエリサの捜索に、ホテルエレベーター内から撮影された監視カメラ映像を公開しました。その映像に彼女の奇妙な行動が記録されていました。そのため映像を見た多くの視聴者が不可解さを感じ、事件への興味を持つこととなりました。
エリサ・ラムの不可解な行動を動画で見てみよう
それでは実際の動画を見てみましょう。映像に出てくる赤い服を着た女性こそがエリサ・ラム氏です。霊やポルターガイストが映っている訳ではありませんかが、ホラー映画を見ているような不気味を感じさせます。
人間がする理解不能な動きほど怖いものはありません。しかもこの映像の後、彼女は死亡しているということも相まって怖さが増しています。こういった類いが苦手な方は見ないがいいかもしれません。
不可解な点①幾つものボタンを押すエリサ
彼女はエレベーターに入るなりなぜか複数のボタンを押します。この動作自体が子供のイタズラのようで、21歳の女性が取る行動としては不自然です。そしていったん閉まりかけたドアを何かのボタンを押して開けたように見えます。
不可解な点②危険を感じているような動き
映像の中でエリサは何回も外の様子をうかがったり、エレベーター内側に身を隠すような動作をしています。まるで誰かが来るのを隠れて待っているような仕草、または何かに追われ逃げようとしているようにも見てとれます。
ちなみにホテル従業員はエリサが終始単独行動をしていたと語っており、彼女が誰かと行動しているところは目撃されていません。
不可解な点③謎のジェスチャー
彼女はしばらくするとエレベーターの外に出て誰かと話すようなそぶりをします。手話のような不思議な手の動きに見えまし、誰かにジェスチャーをしているように見えます。この動作もかなり謎です。
エリサ・ラムの事件を時系列でチェック
エレベーターでの不可解な映像がかなりインパクトのあるこの事件。死因についても謎が多く残っています。彼女が失踪し、遺体となって発見されるまでの経過を、時系列を追って詳しくチェックして行きましょう。
エリサ・ラムがこのホテルに来るまで
彼女が泊まったのホテルの名はセシル・ホテル。ロサンゼルス、ダウンタウンに古くからあるホテルです。彼女がこのホテルに宿泊したのには、どのような経過があったのでしょうか。詳しい足取りを追って行きます。
エリサ・ラムは一人旅をしていた
彼女は一人旅の途中でした。立ち寄ったサンディエゴ動物園での1コマをブログにアップもしてます。そして2013年1月26日ロサンゼルスに到着、その2日後セシル・ホテルにチェックインします。
エリサ・ラムがホテルでトラブル?
彼女は当初、数人で利用する共同部屋に割り当てられました。しかしすぐに同室の宿泊客からエリサの行動がおかしいとホテルにクレームが入ります。その後、彼女は別の1人部屋へ移動させられているのです。このことから、彼女は奇怪な行動を取る傾向があったように見受けられます。
エリサ・ラムが失踪
彼女は部屋を移動し、そのままセシル・ホテルに滞在することになります。しかしチェックアウト予定の日、彼女は姿を消し消息が途絶えてしまいます。経緯を詳しく確認していきます。
1月31日エリサラムとの連絡が途絶える
この日彼女はホテルを後にし、最終目的地のサンタクルーズへ出発する予定でした。彼女は旅行している間、両親と毎日連絡を取り合っていましたが、この日から急に両親への連絡が途絶えます。
両親がロサンゼルス市警に通報
連絡が取れなくなったことを心配した両親は、ロサンゼルス市警にエリサの失踪を通報します。そして家族はエリサの捜査活動に加わるため、ロサンゼルスへ向かいました。
2月15日ロサンゼルス市警は捜査を拡大
エリサが失踪して1週間が過ぎた頃、ロサンゼルス市警は写真入りのチラシを配り、インターネットにも掲載しました。それでも足取りが掴めないまま更に1週間が過ぎた2月15日、ロサンゼルス市警は彼女が最後に映ったとされる例の動画を公開します。
エリサ・ラム失踪後に市警が公表した最後の映像
公開された動画は、生前のエリサが最後に映ったとされるものでした。それは彼女と連絡が取れなくなった翌日の2月1日に撮影されていました。映像には彼女の謎の行動が残されていました。
不可解な動画が世間の注目を集める
エレベーターでのエリサの奇妙な行動や、動画のタイムスタンプがボヤけていることなどが注目を集め、事件はさまざまな臆測を呼びます。また映像は広く再投稿され、動画視聴者のコメントも凄まじい数となりました。
ネットに広がるウワサ
動画についてネット上ではいくつかのウワサが流れ出します。エリサは何者かに追われ逃げていたという説、パーティードラッグの影響でおかしな行動をしているという説、精神病の発作が出ているという説です。
また映像事態に不自然なところがあることから、公開される前に映像が編集がされているのではないかと主張する人もいました。
エリサ・ラムが2月19日遺体で発見される
ロサンゼルス市警が捜査を拡大したことにより、多くの人が生きたままエリサが見つかることを願っていました。しかし、失踪発覚から20日後の2月19日、彼女は遺体となって発見されてしまいます。
遺体の発見は1本の電話から
エリサが発見される朝、ホテルでは水の出が悪いと客から苦情の電話が入っていました。従業員が原因を調べようと屋上の貯水タンクを確認したところ、タンクの中にエリサの遺体を発見したのです。
そのタンクからは、客室やコーヒーショップに水を送っていました。そのため水から嫌なニオイがする、色がおかしいと言った客もいたそうです。客達は死体が入ったタンクの水を飲んだり、その水でシャワーを浴びたりしていた訳です。
遺体は屋上の貯水タンクの中に
発見された遺体は日にちが経過していたため、腐敗が進行しガスで膨らんでいたようです。また、発見されたとき彼女は全裸の状態で、部屋のカギや腕時計などの所持品、衣服はタンクの中を漂っていました。そして遺体の一部は供給管に詰まっていたそうです。
エリサ・ラム事件の調査報告を市警が発表
遺体が見つかってからたった2日後の2月21日、ロサンゼルス検視局はエリサの死因を不慮の溺死と発表します。報告書の全文も6月に公開されました。しかし、誰もがこの発表に納得していませんでした。
結果は不慮の事故?
遺体に外傷や性的暴行、自殺の形跡は見られませんでした。また、パーティードラッグなどの成分も検出されませんでした。エリサがもともと双極性障害を持っていたことから、ロサンゼルス市警は精神障害による錯乱状況での不慮の事故と断定しています。
残ったのは謎と訴訟だけ
エリサが死に至るまでの過程には多くの謎が残るものとなりました。捜査に納得のいかない両親は、ホテル側に責任を求め訴訟を起こします。しかし、ホテルに事件が起きた責任は無いとし、2015年に訴訟は棄却されました。
エリサ・ラムが残した多くの謎と考察
この事件には不可解な謎が多く残されました。その謎を考察するとそれぞれ説明をつけることも可能です。事件の真相に迫るいくつかの謎について詳しく見てみましょう。
謎と考察その①エレベーター内の不可解な動き
映像での彼女の行動はどう見ても普通ではありません。その動きから他殺説や超常現象説なども出ています。
考察としては、エレベーターの前には鏡があり、自分の身だしなみを確認していたのでは?という説が有力です。確かに不自然な動きではありますが、彼女が精神的な病気を持っていたことを考えれば、このような行動にも納得はいきます。
謎と考察その②屋上への道のり
貯水タンクがある屋上への行く道には鍵が掛かっており、無理に行こうとすれば非常ベルが鳴るようになっていました。しかしエリサ失踪当時に非常ベルは鳴っていません。
考察としては避難階段を使ったという説が有力です。避難階段を使えば非常ベルを鳴らさずに屋上まで行けたようです。事件に興味を持ったある中国人がそれを検証し、簡単に屋上まで行けたことを映像として公開もしています。
謎と考察その③精神面の不安定さと謎のツイート
エリサは以前から双極性障害と抑鬱症と診断されており、治療のため4種類の薬を処方されていました。症状にも波があり大学の講義を受けられない時期もあり落ち込んでいたようです。そんな状況で、彼女は意味深なツイートをしているのです。
放置気味のSNSを更新
事件の数か月前、カナダの軍事ニュースで兵士を透明にする技術が開発されたと報道されました。エリサはそのニュースについてツイートしているのです。彼女は普段からあまりツイートしていなかったことから、そのニュースに強い関心を寄せていたことがうかがえます。
透明人間を相手にしていたのでは?
映像ではエレベーターのドアが閉まらず困っているようにも見えます。ドアが閉まらない原因を透明人間のせいだ!とエリサが考えた可能性が出てきます。謎のジェスチャーは透明人間を手探りで確かめてる動きだとしたら、辻褄が合います。
精神疾患を考慮すると透明人間説はあり!
透明人間の存在を実際に信じる大人は、普通はあまりいません。透明人間説は考察としては少々無理矢理です。しかし彼女が精神疾患を患っていたことを考えると、有り得ない話ではないと言えます。
謎と考察その④貯水槽の重い蓋はどうやって開けたのか
貯水タンクの蓋はかなり重く、女性一人であけるには無理がありました。実際レスキュー隊であっても数人がかりで蓋を開けたようです。このことからもエリサが一人で開けたとは考えにくいので、そもそも蓋は最初から開いていたのではないか、という説が有力となっています。
謎と考察その⑤試験薬の名前がラム・エリサ
奇妙なことに近くの結核研究所で「ラム・エリサ」という名前の試験薬が作られていました。彼女と同じ名前だったことから、何かの陰謀が潜んでいるのではないかと噂になりました。
偶然にしてはあまりにも出来すぎているため、まだ判明していない真相が隠されているのかもしれません。
エリサ・ラム事件のセシルホテルは呪われている?
事件の舞台となり注目されることとなったセシル・ホテルですが、実は昔からかなりのいわくつきのホテルだったのです。エリサの事件もホテルの呪いなのではないかというウワサも囁かれました。
呪いの理由①連続殺人犯が滞在
このホテルには凶悪な連続殺人犯が滞在していた過去があります。しかも一人ではないのです。そしてこのホテルで殺された被害者も出ています。
凶悪犯①リチャード・ラミレス
彼は主にロサンゼルス郊外の民家を無差別に襲撃し、暴行、強盗などを繰り返しました。その中で13人を殺害しています。その残虐な犯行は、カリフォルニア州をパニックに陥らせました。
凶悪犯②ジャック・アンターウェガー
オーストリアの殺人鬼ジャック・アンターウェガー。別の場所で複数の売春婦を殺害したのち、セシル・ホテルに滞在。同ホテルの部屋に連れ込んだ売春婦3人を殺害しています。彼は合計11人を殺害した罪が確定しています。
呪いの理由②飛び降り自殺の名所だった
1950~1960年代にかけてこのホテルは自殺の名所なっていました。ある飛び降り自殺をした人が、たまたまホテルの前を歩いていた通行人と衝突し、巻き添えで死なせてしまっている事件も起きています。
呪いの理由③ホテルでも殺人事件が
エリサの事件よりも前に、このホテルではレイプ殺人事件が起きています。1964年、元電話交換手のゴールディー・オズグッド氏が殺害された事件もセシル・ホテルの一室で起きました。そしてこの事件も未解決となっています。
エリサ・ラム事件の真相は?幽霊に取り憑かれて自殺?
真相は謎に包まれたまま、不慮の事故として捜査が打ち切られたエリサ・ラム事件。ここからは独自の推理で真相に迫ってみたいと思います。それは心霊に取りつかれたことによる自殺というオカルト説です。
セシルホテルは心霊体験目的で宿泊する人も多い
セシルホテルはそのいわくつきの歴史から、心霊現象が起こると言われています。廃業したのかと思いきや、なんと現在でも営業しているのです。サイトからは簡単に予約を取ることもできます。そして、心霊体験目的でこのホテルを予約する人が多く存在するのです。
セシルホテルの霊に取り憑かれて自殺した?
エリサが心霊目的でこのホテルを選んだのかは不明ですが、もしも彼女がホテルの霊に取りつかれていたのだとしたら。奇怪な行動や死に至るまでの経緯が一本の線で繋がるのではないでしょうか。
映像は都市伝説を試している?
エレベーターの映像を見ていると何かを試しているようにも見えます。外を気にしている様子やいろんな階のボタンを押す行動から、エレベーターゲームというある一定の順序をふむと異世界へと繋がるという都市伝説を試しているのではないか、と推測することもできます。
メンタルが弱っていたから霊に取りつかれた?
心霊現象が起きるホテルで、精神疾患によりメンタルが弱ったエリサがエレベーターゲームをした、その結果霊界と繋がってしまい彼女は霊に取りつかれてしまったのではないてしょうか。エレベーターで異世界へ行く方法が気になる方はこちらもご覧ください。
霊が貯水タンクへ誘導
水場を好むと言われる霊が、貯水タンクへエリサを誘導し、中へ引きずり込んだとしたら。なぜ彼女が屋上へ行ったのか、タンクの中で発見されたのかの説明がつきます。また、エレベーターでの奇怪な行動も辻褄が合うのです。
霊には警察もお手上げ
さすがの警察も霊が犯人だとは考えもしないはずです。警察が死亡原因を突き止めることができなかった理由は、霊の仕業だったからなのではないでしょうか。
ゾッとする心霊体験に興味のある方はこちらもご覧ください。
エリサ・ラム事件が映画化?
謎が多く人々の注目を惹き付けたこの事件を元に、ホラー映画を制作する動きが出てきました。タイトルは『ザ・ブリンギング/ The Bringing』。