真祖とは?「月姫」で登場する吸血鬼の始祖の概要と神祖との違いを考察!

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ライトノベル作品である「ストライク・ザ・ブラッド」に登場する主人公「暁古城」というキャラクターも、作中で第四真祖という設定を与えられています。しかし、その出自は不明とされていて、本人も思い出すことができません。

また、性的な興奮をすることで吸血衝動が喚起されるので、その際に出た自分の鼻血をなめとることで衝動を抑えている、というユニークな設定があります。吸血鬼の特徴として日光に弱いというものがありますが、このキャラクターも長袖を常時着用しており、フードを被っています。

真祖が登場する漫画・アニメ③魔法先生ネギま!

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漫画作品である「魔法先生ネギま!」に登場するキャラクター「エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル」も真祖という設定です。他作品の真祖とは少し異なり、強力な魔法を扱い世界に影響を及ぼしている吸血鬼という設定になっています。

外見は愛らしい少女ですが、その実は推定600歳を超えるとされ、強力な魔法を操ることができる魔法使いでもあります。しかし、ある事件をきっかけにその能力のほとんどを封じられ、普通の人間と変わらない状態にされてしまいます。

吸血鬼以外にも真祖と使う作品も!

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本来は、特別な存在である吸血鬼をさす言葉ですが、その設定や響きからオリジナルな存在であるというニュアンスで「真祖」と呼ばれている存在が登場する作品もあります。カードゲーム作品として、日本で一番有名であろう「遊戯王」です。

吸血鬼以外の真祖「遊戯王・オベリスクの巨神兵」

遊戯王には、古代エジプトの時代から存在しているとされる3枚の「神のカード」が登場します。その中の「オベリスクの巨神兵」という神に関して、作中で真祖という言葉が付く亜種が登場しました。

真祖オベリスクは、本編の外伝的作品の「遊戯王R」に登場しています。本編でのオベリスクは、長い年月を経て細部のデザインが徐々に変わっていったものとされています。遊戯王Rでの真祖オベリスクは、古代エジプト時代の本来のオベリスクの姿をしています。

これが本当の「真祖」?!吸血鬼のモデルとは

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フィクションに登場する吸血鬼以外にも、実際の歴史で吸血鬼と呼ばれた人物たちがいます。実際に吸血行為を行った、というよりは、その残虐行為から人間の血を浴びるモンスターというニュアンスで呼ばれているようです。

吸血鬼のモデル①「バートリ・エルジェーベト」

出典:Wikipedia

「バートリ・エルジェーベト」は、歴史上で起きた大量殺人事件でも、かなり特異で残虐性の高い行為をしたという女性の貴族です。彼女は、従者の女性たちや町の娘たち、果ては下級貴族の令嬢にも手を出し、被害者たちを拷問にかけ、苦しむ姿を楽しんでいました。

また、彼女のエピソードとして有名な「処女の生き血風呂」があります。これは、彼女が従者に折檻をし、その時に出血した血がかかった肌がキレイになった、というエピソードから始まります。生きている女性から血を搾り取り、その血で満たした浴槽に浸かっていたというものです。

吸血鬼のモデル②「ヴラド・ツェペシュ」

出典:Wikipedia

「ヴラド・ツェペシュ」は、15世紀台に存在したワラキア公国の公主です。また、ブラド・ツェペシュというのは本名ではなく、本名はヴラド3世です。ツェペシュはあだ名のようなもので、串刺し公という意味の言葉です。

串刺し公と称された由来としては、ヴラド3世が行っていた「串刺しの刑」があげられます。無礼をした他国の使者や自国の反逆者を串刺しにして晒した、というエピソードがあり、その数多の串刺し死体を見た他国の侵略者が怯えて撤退した、という強烈なものです。

同じ吸血鬼である「ヴァンパイア」と「ドラキュラ」の違いは?

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どちらも同じ吸血鬼を指す呼称である「ヴァンパイア」と「ドラキュラ」。どちらも映画や漫画作品などで聞いたことのあるかたは多いのではないでしょうか。そこで、両者の違いとそれぞれの呼び方の由来について説明していきます。

ヴァンパイアの由来

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ヴァンパイアは、英語で吸血鬼そのものを指す呼び方です。由来としては、リトアニア語で”飲む”という意味の「Wempti」、他にもトルコ語やセルビア語にも由来ではないかとされる言葉があります。

吸血鬼の設定としては、人間から吸血し殺害、または眷属にするということはもちろん、日光に弱かったり十字架やニンニクを苦手とし、霧や蝙蝠に自在に変化できるという特徴が、多くの作品で共通してみられます。

ドラキュラの由来

出典:PhotoAC

一方のドラキュラですが、こちらは実は吸血鬼全体を指す呼び方ではありません。ドラキュラというのは、アイルランド人の作家によって書かれた「吸血鬼ドラキュラ」という小説に登場する吸血鬼の名前なのです。

また、ドラキュラという言葉には「竜の息子」という意味があり、西洋では竜を悪魔とする文化がありました。前の章で紹介したヴラド3世がこの人物のモデルとなっており、父であるヴラド2世がドラクル公と呼ばれていたことから、その息子である3世が竜の息子と呼ばれています。

吸血鬼は不老不死?世界に残る不老不死伝説

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吸血鬼には基本的には寿命というものが無く、人間とは全く異なった時間軸を生きています。弱点を突かれたり、核(心臓)を破壊された場合には弱ったり、肉体の損傷具合によっては消滅することもありますが、生物としては不老不死であるという設定があります。

この吸血鬼以外にも、世界には不老不死に関する伝承が数多く残されています。ここでは、日本に残されている人魚にまつわる伝説「八百比丘尼」と、中国の伝説の生き物にまつわる「太歳」について紹介します。

不老不死伝説①八百比丘尼

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「八百比丘尼」は、日本の北陸に伝わる人魚伝説です。八百比丘尼は、元々は漁師の家に生まれた平凡な娘でしたが、ある日、供えられている肉を人魚の肉とは知らずに食べてしまい、不老不死になってしまいます。八百比丘尼は美しい娘に成長しますが、ある程度の年齢で老化が止まってしまいます。

そのため、800歳近くも生き続けましたが、周りの人はどんどん先に死んでしまいます。周囲の人にも気味悪がるられ、最終的には洞窟で入定し姿を消すという悲しいエピソードです。以下の記事で、八百比丘尼や不老不死のエピソードについて詳しく紹介しています。

不老不死伝説②太歳

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「太歳」は、中国で秦の時代から不老長寿の霊薬であるとされ探し求められている生物です。歴史上の文書には、始皇帝もその噂を聞きつけ必死に捜索していた、というエピソードが残されています。

別名を「肉霊芝」とも言い、霊芝とは中国語でキノコを指す言葉です。見た目はぶよぶよとした肉の塊のようであり、その肉を食べた生物は、不老不死の力を授かると信じされています。太歳については、以下の記事で詳しく説明しています。

真祖とは吸血鬼の始祖とされる強い個体

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真祖は、どの作品においても特別で非常に強力な力を持った上位の吸血鬼だと言われており、詳細は登場作品においてやや異なっています。また、真祖という言葉は吸血鬼以外にも「元祖」と似たニュアンスの言葉としても使われているようです。

高貴でクールな魅力を持つ吸血鬼というモンスターですが、中でも真祖となると、特別カッコイイ描写がされていることが多いです。吸血鬼が登場する作品を読んでみて、作品ごとの真祖の違いを見つけてみると新しい発見があるかもしれませんね。

八百比丘尼に関する記事はこちら

太歳に関する記事はこちら