SOS遭難事件とは?カセットテープや数々の謎から真相を検証

多くの不可解な点が残るこの事件、被害者がすでに亡くなってしまっている為に事実を確認できない事が多く、また何故被害者はそんな行動をしたのか、どんな状況で迷ってしまったのかなど、謎の多く残る事件だったのです。

負傷した被害者は倒木で「SOS」を作れたのか?

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そもそも、このメッセージは本当に被害者が作った物なのかも解明はされていません。被害者は1人で登山に出ているはずです。協力者もいないのにこの重たい倒木でできていたこのメッセージを作る事が可能だったのでしょうか?

白樺の倒木でつくられていた

この白樺(シラカンバ)の木はとても大きく高さは30mになる事も、倒木を使用していた為そこまでの高さはないにしろ、一人で運ぶには簡単にはいかない状況が容易に想像できます。

また、いつの時点で負傷したかは不明ですが被害者の残っていた骨には骨折したような跡も残されていたのです。もしかすると倒木を運んでいる時に追った傷もしくは、その後何らかの動物に襲われたなどで追った傷だと考える事でもできるのため、未だ解明されておりません。

大好きな鉄腕アトムの真似をした?

被害者は、アニメ好きと所持品から確認が取れておりますが、実は鉄腕アトムの漫画の中に倒木を利用し”SOS”を作るシーンがあり、それを真似て倒木でこの文字を作ってみようと思いついた可能性が高いのです。

大きな倒木を動かす体力があるならなぜ下山しなかったのか?

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そして、もう一つの疑問がなぜ重たい木を動かし文字を作るほどの体力があるのに下山しなかったのか。考えられるポイントとして、方向感覚がなくなっておりむやみに動くよりも、同じ場所で助けを待った方が確実だと考えたと推測されます。そして、被害者がこの文字を残した場所は見渡しの良い場所で比較的発見されやすい場所だったのです。

なぜ長い間SOSの文字が見つからなかった?

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見渡しの良い場所に作ったはずが、5年もの間発見される事がなかった被害者。これに関しては本当に運が悪かったとしか言いようがないのでしょう。被害者はハイキングに行くような格好をしていた為、入山届けまでは出していなかったと考えられます。

入山届を出している場合は、通常、登山計画書と言ったものも提出します。その計画書から大体どの辺りにいるかを想定し捜索に行きますがこの計画書が無い場合、どこにいるのか特定も出来ないため難しくなるのです。届け出を出していたか確認が現在取れませんが可能性としては高いです。

なぜ誰も聞いていないのに絶叫を録音しているのか?

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もう1つの謎は、なぜわざわざ自分の叫び声を録音していたのか?こちらも被害者が亡くなっているので推測となりますが、助けを大声で叫び続けるには喉を酷使してしまう事、また体力的にも助けがくるまでずっと叫ぶ事は不可能です。

そこで、自分の持っているテープとデッキを使い助けを呼ぶ声を録音し最大音量で流す事を思いついたのではないか。もしくは、叫んでいる間にたまたま録音ボタンが押され録音されてしまったのか、この2点の可能性が高いと考えられます。

男性がいた場所とテープ音声内の場所の不一致

このテープの最大の不可解な点は、先に聞いて頂いた音声内では”崖の上”と1文字ずつはっきりと喋っているが、発見されたのは全く違う場所でした。その事から、見つけてもらうまでは自力で下山を試みながら動いていたのではと考えられるのです。

SOS遭難事件の真相とされている説

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実は、この事件では被害者がすでに亡くなっている事で色々な憶測が飛び交っているのです。どんな説が出ているか、そして噂されている説はどれほど信憑性があり、どれが一番真相に近づけているのかを検証していきます。

真相①自殺説

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自殺説を解く場合ですが、不可解な点が多く残ります。まず、自殺をしたいと思っている人がいくら好きなアニメで出てきたからと助けを求めるメッセージを残すでしょうか?そして、必死に助けを求める内容を叫ぶでしょうか?その点だけを見ても自殺の線は薄いと考えられます。

真相②殺人事件説

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なんと、初めに白骨を検査した時に女性と判断された事から、実は残されていたのは本当に女性の骨で彼女を殺してから男性は一人で救出された説もあるのです。しかし、男性が万が一女性を殺していた場合、死体の近くにいつまでも残り、そこで助けを呼ぶでしょうか?

もし、女性を殺してしまった場合、警察に見つかってしまわぬよう極力離れた場所に移動し警察を待つと考えられます。そもそも男性が自力で脱出していたのであれば助けを求める行動も必要がないので、この説も薄いでしょう。

真相③不運な遭難説

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この説では、助けを叫ぶテープを残し見つけてもらおうとしていたのも理解できます。下山しようと動いてはいたが、方向が分からなくなってしまい、これ以上は無理と判断しての結果だったと考えられます。携帯も無い時代だったため、これが精いっぱいの方法だったのでしょう。

この二つの説を考えてみても、やはり不運な事故だったのではないかと考えられます。また、残していた音声の中にも捜索しているヘリを見たようなフレーズがあるため、その時見たヘリがまた戻ってきて自分を見つけてくれる!と期待を込めていたのかと考えられます。

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