なんと、事件から20年以上もたったある日、2チャンネルと呼ばれる掲示板サイトに被害者の元同僚と名乗る人が書き込みを行った事で掲示板が盛り上がりました。なぜ、この時期に書き込みを行ったのでしょうか。
2012年の書き込み
2012年11月19日に、突然掲示板サイトに被害者が生前どんな人だったのか書き込みがあったのです。その書き込み内容が生前の被害者を知っていないと答えられないような内容であったため掲示板内の人も興味を持ち、色々と質問していたのです。
同僚ならではの情報を語る
この書き込みには、捜査上の内容であまり公になっていないような情報も含まれていました。その事から、実際に生前の被害者を知る人物で尚且つ被害者の捜査状況が警察から知らされているであろう家族と近かった人物、もしくはそういった人物の友人だったと考えられます。
生前の被害者の体格を語る
当初、被害者の白骨から女性だと判断されておりましたが元同僚の書き込み内には、被害者の体形に触れる内容がありました。当時の体形から考えると骨盤が大きい男性だったようで、女性に間違えられる可能性もあると言っています。
ハイキングに行くと言い残し宿を出た
被害者は宿泊先の方にハイキングへ行くと言い残し、荷物を置いて宿を出たそうです。しかし、夜になっても帰って来ない事を気にした宿の方が警察に通報し捜索を始めたようでしたが、民間のヘリを飛ばすのに大金が必要とな事もあり30~1時間ほどして捜索できていないと語っております。
また、その捜索しているヘリを見かけた被害者がアニメの真似をしSOSと書いたことも想像ができると話しているのです。しかし、肝心などのように作ったかはやはりわからず、被害者がそれほど力が強かったのかどうかは特に触れていませんでした。
本当に元同僚?
果たして、この書き込みは本当に元同僚だったのでしょうか?もし、本当に元同僚の場合何故今になって書き込みをしたのか?謎が多かったこの事件、当時はかなり話題となっていた為、当時被害者を知る人からの情報は貴重だったはずです。
しかし、当時は現在のようにインターネットが普及しておりませんでしたので元同僚を名乗る人もどこに発信していいのかが分からなかった事も考えられます。何かをきっかけに、この時間を思い出しあらぬ憶測を払拭する為にあえていま、書き込みをしたのかもしれません。
Contents
SOS遭難事件の現場・北海道大雪山
今回、被害者が遭難した山は大雪山(たいせつざん)と呼ばれる北海道の中央部に位置する場所にあり、沢山の火山群が群がって出来ています。一つの山で出来ていない事が分かるように、大雪山系と呼ばれる事もある山です。また、細かく表大雪、東大雪、北大雪と呼ばれ、事件当時の大雪山は現在、表大雪と呼ばれております。
北海道の屋根
この大雪山はそれぞれの山の標高が高い事でも知られており、それぞれの山が2,000m前後で出来ています。その中でも一番標高の高い旭岳は2,291m程ある山です。それほど高い山々で出来ているので、別名”北海道の屋根”ともよばれているのです。
気軽に散策できるコースもある
この大雪山は登山初心者から上級者まで楽しめる登山コースがあるります。グレード1~5までで分けられており、1が初級~5が上級となります。また、被害者が遭難したのは大雪山の中の旭岳と呼ばれる山ですが、ロープウェイで一気に山頂まで登れるため、軽い気持ちで入ってしまう方が多いのです。
しかし、旭岳は道に迷いやすい山でもある為、遭難事故が多発しているのも事実です。登山に慣れていない人はまず初心者でも気軽に楽しめるグレード1のハイキングコースを散策する事が一番でしょう。
被害者は「金庫岩」と「ニセ金庫岩」を誤認した
先にも被害者が遭難してしまったルートをご紹介しましたが、この二つの岩はとても良く似ています。現在では、ニセ金庫岩の近くにはロープを使い間違えないような工夫がされているようですが、天気が悪い時は視界も悪く間違えてしまう可能性があります。
取材に行ったマスコミもニセ金庫岩と間違え遭難していた
事件があった様子を取材に行ったマスコミも、なんとこの二つの岩を間違えてしまい遭難してしまったのです。しかし、取材班が戻らないとすぐに察知し、捜索した為無事に救出され二次被害が出るような事はありませんでした。
遭難事故の多い旭岳
被害者が遭難してしまった旭岳ですが、実は事故の多い山なのです。被害者のように岩をを間違えてしまい迷い込んでしまって身動きの取れなくなる事故も多発しているのです。被害者と同じ山で実際に起こった事故例を挙げていきます。
2015年6月に発生した事例
家族2人で、日帰り登山を楽しんでいた所、強風やガスが発生してしまった事により2人がバラバラになってしまいました。持っていた携帯でそれぞれが警察に通報し、一人は警察の指示に従い下山した事で、自力で下山しました。しかしもう一人が間違った場所に降りてしまいましたが、捜査ですぐ見つかり無事救出されました。
2016年1月に発生した事例
単独登山をしていた男性が、悪天候の影響かしっかりと準備をしていたにも関わらずかえって来ないと家族から通報があり、捜索を開始しました。しかし、登山計画書があるにも関わらずなかなか見つからず、悪天候の影響で思うように探せず雪解けを待った7月に死亡している状態で発見されました。
2017年7月に発生した事例
外国人を含む4名で登山を楽しんでいた所、天候悪化が進み全員が遭難してしまいました。しかし、翌日の捜索の結果無事全員が救出されています。雪山は歩く事も困難な場合が多いです。冬の雪山でも安心安全な活躍シューズはこちらの記事から確認できます。万端な準備をしてお出かけください。
SOS遭難事件を受けて登山で注意したいこと
この事件では色々と不運が重なり、被害者の発見が遅くなってしまいました。山で予想外の事も多く起こります。少しでも安全に、準備を整えて登山に挑めむだけで何かあった時に助かる可能性がぐんっと上がるのです。事前に準備して置ける事、最低でもこれだけは覚えておいた方が良い事を少しですがご紹介します。
登山届を提出
山に登る時は必ず登山届を提出しましょう!登山届を出す時には登山計画書を必ず提出しなければいけません。この登山計画書を記入する事で自分の中でもルートがはっきりし、しっかりと下調べが出来る他、万が一遭難してしまった場合にも役立ちます。
登山計画書のルートから事故にあいそうな部分を絞る事ができる
万が一遭難してしまった場合でも捜索をする時にむやみやたらに探しまわるのでは効率が悪くなります。そこで役立つのが登山計画書です。登山ルートを見ながらどこで事故に巻き込まれてしまったのか、どの部分が迷いやすいのか今までの経験を含め捜索するポイントを絞る事ができるのです。
時と場合にもよりますが、遭難してしまった場合は早く発見されればされるほど生存率も上がります。まずは、自分を発見してもらえるように自分がどのルートで登山をするかを明確に伝えておくことが必要です。
登山計画書を書く事で自分が通りたいルートのおさらいが出来る
登山計画書を作る時に、自分が登る山についても色々と調べます。そこで、どの部分が危険な場所なのか、間違えやすい場所なのかを把握する事も出来るのです。また、頭の中で思い描いているだけでは細かい部分や当日に考えていたルートが違った時にパニックになる可能性もあります。
万が一道を間違えてしまっても登山計画書を書いた時に山の様子を調べるているので、迷った所から方向を確認し自分が現在どのあたりにいるのかを確認し対処する事が容易になります。登山届を出す程でもないハイキングの場合でも、必ず山に行き、どんなルートで歩くかを誰か親しい人に話しておくと安心です。
山の遭難はすべてお金がかかる
先に、元同僚だと思われる方の証言でも出ましたが山で遭難した場合の捜索はとても高額です。捜索方法にもよりますが1時間に約50~80万円は必要だといわれています。遭難した場所がはっきりしていて捜索が簡単な場合でも捜索から救助までは1時間はかかるでしょう。
遭難場所が特定されず、発見までに時間が掛かればかかるほど高額になる為どうしても途中で捜索をあきらめなければいけない場合もあります。山岳保険に入る事で捜索に掛かる費用をある程度負担してくれる保険もあります。遭難しないように細かい計画も必要ですが、万が一の為に保険も慎重に選んだ方が良いでしょう。
迷ったら山の上へ
迷ってしまった場合は下ろうとせず上を目指して上がっていきます。山で迷ってしまう時のほとんどは実は下山をしている時なのです。その場合、そのまま下に進んでしまうと入り組んだ場所へと入ってしまい抜け出す事ができなくなり遭難してしまいます。
しかし、上を目指していくといつかは頂上に出ます。頂上までいかずとも、上に行くにつれて登山道に到着できる確率が上がります。また、上から道を確認する事で山の全体像も分かりやすくなるため、本来通らなければいけない道が分かりやすくなるのです。
登山者にしていて欲しい、捜査員が見つけやすくなる方法
実際に、遭難にあった方を数々救出してきた捜査員の方々にどのような状態だと見つけやすいのかを確認した資料があります。登山準備をする時の参考にし、万が一に備えて発見してもらいやすいようにしていきましょう。
青い服が捜査員から発見しやすい
捜索をしている時に、山にはない色の物が動いているとヘリからでも見つけやすいのです。季節によって見つけやすい色はありますが、季節を問わず山にあまりない配色が”青色”なのです。青いウェアを1着持っていくと良いでしょう。反対に黒だと岩などと間違いやすい為避けた方が良い色になります。
スマートフォンの電源は常にONの状態で
いざという時に電源がなくなっていると困るので、と電源を切ってしまう人も多いようですが、出来れば電源はつけたままにしておいた方がGPS機能を使い、捜索する時に役立つのです。もちろん電波が届く所と限定はされてしまいますが電話が出来ないぐらいの微弱な電波でもGPSなどは反応する場合もある為常につけておくほうが良いのです。
遭難捜索サービスもある
現在は、ココヘリといったサービスに入ると、ヒトココ(ヤマモリ)といった電波を発する機会を使い捜索ヘリに居場所を伝える事ができるサービスがあります。年会費3,650円(その他経費別途あり)で使用する事が可能なサービです。16キロ先から正確な位置を捉える事ができる優れものなのです。
そして、保証サービスとして3フライト(約9時間分)の料金が無料となる為、捜索に掛かる費用を抑える事が可能になります。よく登山に行かれる方であれば安心できる保険として申込していく事をおススメします。
SOS遭難事件の類似事件
世界中、日本国内でも遭難事件は実は頻繁に起こっております。そこで、今回の事件の様に謎に包まれている2点をピックアップしご紹介していきます。山の怖さもまた分かる事件なのでそこも参考に見てください。
ロシアでの遭難事件
ロシアのトムスク州にある山岳でコケモモを見に登山をした男女3人が山の奥深くまで入り込んでしまった為、遭難する事件がおきました。そこで、この事件同様に白樺の木を使い力を合わせSOSのメッセージを作ったのです。ほどなくして、この文字を見つけた捜査員に3人は救助されました。
オーストラリアでの遭難事故
オーストラリアの西北部で遭難者からのメッセージだと思われるSOSの文字が突如見つかりました。しかし、近くに人影はなく、亡くなった様子もなかったのです。しかし、野宿をしていた形跡が残っていた為、すでに場所を移動している可能性は考えられますが、いつ作られたものかも分からない不可解な状況となっています。
2005年「旭岳遭難事故」
帯広市で自衛官を勤める男性の妻から、警察に旭岳に行った夫が帰らないと連絡があり異例の大捜索が開始されました。男性は紅葉をビデオで撮影しようと一人で出発し、夜7時までには帰ると言い残し出て行ったのです。しかし、夜になっても帰ってこない事で心配し、奥様が警察に届をだされたのです。
男性からの電話で居場所を確認
この時代、すでに携帯電話が復旧しており、道に迷ってしまったと男性から警察に通報があり居場所を伝えております。警察はすぐにヘリ4機を出動させ捜索に当たるが発見されず。通報があった電話番号に再度電話をしたが電波状況の問題か繋がらなくなってしまっていたのです。
異例の大捜索
翌日にはヘリを8機投入し捜索を開始しました。しかし男性は何故か一か所で待たず動きまわっていたようで見つける事が困難な状況だった為捜索する自衛官の人数を増やし捜索を進めておりました。しかし、1人の遭難者に対しては多すぎるぐらいの人員だった為、世間からは身内の操作だけは手厚いと言われておりました。
男性の発見
手厚い捜査のお陰で、男性は無事救出されました。結局男性は遭難中も毎日4,5時間かけていける所まで移動していたと証言しておりますがそのため、最初に伝えた場所から大幅に移動してしまっていたようです。そして、異例の大捜査をした自衛隊ですが身内は関係なくいつも通りの捜索だとしています。
たまたま顔を知っている者も多く顔をしっている人達で操作をしたほうが発見も早いと思い集まっただけと証言しています。一般の人が遭難してしまった場合でも、同じように対応してもらえるかは微妙な所です。他にも訓練中に遭難事故にあってしまった異例な事故の詳細はこちらの記事で確認できます。
山に入る時はすべての準備を整える
この事件では、テープに残された不可解な声やどのように作られたか分からないSOSのメッセージなど不可解な事が多い事件でしたが、これを教訓に山に入る時は最新の注意を払い事前に準備をしっかりとし、迷った時の対処法などもしっかりと学んだ上で登山する事をおススメいたします。
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