日ごろから力で抑制していたようです。古くからあった過酷な労働ではありますが現在は労働の規則をまとめた条例が定められていたり、人権を尊重する動きが強いので表立ったブラックな情報は知られていません。
ですが、このようにお金と仕事のない人に、つけ込んでピッタリと引っ付いて離れない悍ましい雇い主がいるのも事実です。もしかしたら氷山の一角であり知られていない会社では日常に遂行されているのかもしれません。
意外にリアル?タコ部屋をテーマにした漫画
道具がない時代と貧しい人たちの苦しい労働状況が浮き彫りとなった歴史ではありますが、現在は題材とした作品が世に出されています。
マンガになっているので文字ばかりの小説よりも読みやすく、歴史を風化させないためにも多くの人に目を通してもらいたい作品です。
ちばてつや「男たち」
就職が決まった主人公である育ちの良いお坊ちゃんが、親戚のおじさんを頼り下町のアパートに住むことになります。色んな訳アリの住人と日常やりとりを巧妙に描いている中で、ダークなお金のやり取りも垣間見えます。
競馬好きの住人が借金が払えなくなり、山奥の建設現場という名のタコ部屋へ連れて行かれます。荷物を住人らが送るのですが、届いていないということで一行はヤクザと関わっていくストーリーです。
福本伸行「カイジ」
友達の借金保証人になったことでギャンブルで一獲千金を狙い多額の借金返済をしようと奮闘していくストーリーです。その中で登場する地下施設がタコ部屋でした。
主人公のように返しても減らない借金を背負った人らが強制で連れてこられ、懲役という犯罪者のような滞在期間が決められます。
1000万返すのに15年の歳月がかかるとされ、実際の重労働な背景を映し出す構図となっています。
真鍋昌平「闇金ウシジマくん」
お金に絡んだ大人たちをリアルに描いている作品で、色々なシチュエーションが揃っています。その中で、自宅がないホームレスを主人公にした話があります。
1か所の狭い部屋に複数人を集めて生活させながら、低い賃金で労働させ借金地獄から抜け出せない厳しいタコ部屋の世界が表れています。
現代版タコ部屋?長時間労働とサービス残業
凄まじい勢いで戦後から日本は発展を遂げてきました。その背景に働きすぎな生真面目な習性が浮き彫りになっています。果たして私たちは働きすぎなのでしょうか?
豊かな社会を手に入れた私たちに潜む現代病ともいえる問題に迫ってみましょう。タコ部屋労働との共通点にも考察します。
長時間労働が強いられる日本の労働環境
共働き家庭も多くなり、以前に増して働く人が増えています。言われたことを忠実に守ろうとする日本人特有の真面目さが、長時間の労働を強いているのでしょうか。
世界の中でもヨーロッパは短い労働時間で知られます。特にドイツは1日10時間以上の勤めを法で禁止しています。限られた時間の中で稼業していくため、無駄なことはしないと言います。
何が必要で、効率よく進める方法は何かを常に考えて行動するのです。逆に日本は細やかな部分にも行き届くサービス精神を特徴としています。そのためどうしても時間が長くなってしまうのでしょう。
タコ部屋との共通点とは?
彼らは朝から晩まで文句も言わず黙々と指示された作業をこなしていきました。これは現代の日本人にも言えるのではないでしょうか?
縦社会であり上には文句も言わず命じられたことを、丁寧にこなしていくことが私たちは得意であり長所ともいえるでしょう。
未だに多いブラック企業
会社独自の方針を持ち、それに逆らえば退職するしかなくなります。働く場所がなくなってしまえば生活すらできなくなりますので、雇われた側は黙って働くしかないのが現状です。
管理職だから給料内に含まれていたり、中途半端な端数は切り捨てられ残業がタダ働きとなっていたりと会社全体で、言わせない・余分な賃金の申請をさせない空気を作り出してしまっているのです。
タコ部屋との共通点とは?
おかしいなと思っても、言い出せない雰囲気を醸し出していることではないでしょうか。安い賃金の中から、食事代や住まいの管理費と言い彼らには、ほんのわずかなお金しか渡さなかったのです。
この背景には上層部の安く雇って儲けようという腹黒い思考の表れでしょう。