【四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件】未解決事件の概要と謎の女の真相に迫る

渦中の人物が見つからないのでこれ以上進展が見られないことが想定できるとはいえ、いまだ老人側に疑いの目があるままでの処置になっていることは遺族側も納得いかないものでしょう。

四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件の翌月に男性の無実が証明

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翌年、再び動きがあります。遺族の訴えも実り事項が成立した翌年の2012年3月には、とうとう女性と奪い合っていた財布は老人のものと判明しました。調査が難航したことはもちろん仕方ありませんが、事件発生からかなりの時間を要してやっと公認となったのです。

防犯カメラの映像が残っているにもかかわらずこれだけの時間を要したことに、遺族はもちろん多くの人が再び疑問を感じることにはなりましたが、それでも、やっと老人の窃盗罪が成り立たないことが証明できた瞬間でもありました。

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検察官に関しても5月時点で無実を認め、被疑者補償金として12500円を支払うことが約束されました。金額の問題ではありませんが、亡くなってからこれまでの仕打ちを考慮するとそれだけで容認できるかと疑問を抱く人ももちろんいました。

遺族の気持ちとしては、無実証明が立証された時点でコメントを残しています。その中にはいくら金額を払ってもらったところで故人は帰ってこないことを悲しんでおり、さらにこれだけの時間をかけないと本人の財布であることすら認められないかと嘆いていました。

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当時捕まえた店員などは仕方ないにしても、軽率な行動をとった警官についえはより厳重な処罰を与えるべきだという意見も主張しているものもあり、正義とは一体どこにあるのかという疑問を呈して綴られてもいます。

それでけ痛ましい事件であったことが、遺族の主張からもわかり、多くの人が今回の痛ましい事件を通して警察への不信感はもちろんのこと、残された人の思いがどれだけ大きいかを知ることとなったようです。

四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件の警察官に処分は?

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無実が証明されたことは大変良いことではありますが、不当な行為がとられたことは事実です。遺族も怪訝を示す今回の行動を起こした警察官の処分は一体どのようなものが下されたのでしょうか。

四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件で拘束していたのは29歳の警察官

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まずそもそもこの行為に及んだ当事者たちはどんな人物なのでしょうか。その正体は、全てはっきりとは公表されていないそうです。公表されている人物情報としては、当時の警官はまだ若く経験が浅かったということです。

68歳の老人と比べれば力の差は歴然です。そのような差を取り押さえた本人も、もちろん感じていたはずですが、いったいどのような考えでこのような力づくでの押さえつけの行動に及んだのか疑問が残るところです。

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組織としては、一般的な制圧行為とみなしているようですが、個人のその場の判断はもちろんされているはずです。適切とは思えない行いの選択と、携わった人間に関して他の情報を公開しないやり方にも非常に疑問が残る問題です。

名前は不明、おそらく処分もなし?

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警察官への処罰が気になるところですが、どんな処罰が下されたのでしょうか。後述もしますが、最終的には警察側の取り押さえは違法との判決が下ることとなります。

しかし、その判決が下るまでは警察側の主張はあくまでも一般的な行動の中での出来事というものでした。そのため、当時現場で取り押さえを行っていた数人の警官に対しての処罰は恐らくないものだと考えられます。

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さらに、ここまでの不徳を積み重ねながら、本人の口からの個人的な謝罪もく誠意を示されることもなかったそうです。解決や認められる内容がどんな結果であれ、警察官の前で人が亡くなりました。これは警察官が早く気づいていれば防げていた事態にも関わらずです。

この事実がりながらも個人的な謝罪もなしに、また組織の主張理由が正当行為であるために組織からも処分を言い渡す理由がないというのは、当時誰も納得できなかったと思われます。

四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件で亡くなった男性の死因と家族の思い

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男性が亡くなったことから始まり、その後の最終判決までの一連の流れの中で遺族はどのような思いをしたのでしょうか。亡くなった男性の死因も含めて抱えた遺族の思いを紹介していきます。

死因は「高度なストレスによる高血圧性心不全」

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取り押さえを受けた男性の死因は「ストレスによるものとされています。しかし、その体に負担となったストレスの大きさは非常に大きなものだといわれています。20分間もの長い時間の間無理なうつぶせ状態で、精神的にかなり負担があったのでしょう。

また、68歳という年配ということもあり肉体的にもかなりの負担を敷いたのだと考えられます。これらのショックによって体調が悪化し、嘔吐して意識を失ったといわれています。さらに、それを見つけるのにも時間を要しています。

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この時点で早期に発見できていれば、まだ最悪の結果を変えることができていたかもしれませんが、発見できずそのストレスから脳が回復不可能なほど損傷を進んでいたのだそうです。

早急に病院に搬送されましたが、ここまでの状態から意識も戻らず翌日に亡くなられました。正しい対応さえ取れていれば、決して防げなかったわけではないはずですが、それだけ当時の行動がずさんで怠っていたと考えられるわけです。

四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件は行き過ぎた行為だと訴訟へ発展

捕らえられた時のダメージは本人に危害が及んだことはもちろん、男性所持品が破損している事実などからもわかる通りです。これを受けて、遺族側は警察官の対応が行き過ぎたものだと主張し、5700円の損害賠償訴訟を訴えます。

異例の事態に異例の訴訟となったのです。しかし、これに対して県警察はこれまで紹介してきた通り、一般的な措置だたと主張します。もちろんこの時の遺族の主張は、一般的な措置で人の命が落とされていいはずがないという考えだったのでしょう。

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引き続き裁判で争うという形になり、2010年には訴えの一部を容認し880万円の支払いが命じられることとなります。遺族の主張はここでやっと少し実が結ばれたことになりなったのです。

四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件の裁判所の判決内容とは

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訴訟を起こして一部認められたとはいえ、遺族はまだ納得がいかず最終的な判決が下るまで訴えを行っていきました。採取的な判決内容について紹介しましょう。そもそも、遺族が一部訴えを受け入れてもなお納得がいかなかった理由が、死亡との因果関係です。

捕らえた際の違法性は認める物の一度目の支払い時点では、その行為と死亡結果には何の因果関係もないと主張し認めなかったのです。あくまでも死に至った理由は、ストレスが理由で、その原因は不当な制圧行為が関係しているのは火を見るより明らかでした。

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しかし、あくまでも死亡は偶発的なものであって非はないと頑なに主張したそうなのです。の点を認められないことに対し訴えは続きます。そして、とうとう2011年に名古屋高等裁判所にて警察官の過失が認められます。

制圧行為と男性の死亡の因果関係が認められたのです。これにより、警察には遺族に対して3670万円支払うよう命じられた流れになります。

四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件で叫んだ女性の狙いとは?

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男性遺族と警察官の裁判は以上のような形で終止符を打つことになりますが、しかし操作の中でまだ未解決部分があります。それが女性の存在。特に女性の狙いはそもそも何だったのかということです。

男性がこのような拘束を受ける理由になったのは、女性の叫びがあったからこそですが、女性は何をしようとしてこのように叫ぶ事態になったのでしょうか。その理由は、結論から言うとはっきりとはわかっていません。

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しかし、考えられる可能性としては、男性との揉めている映像や状況からすると、おそらく女性が男性の財布ないしはキャッシュカードを盗もうとしたところ、男性が気づいて抵抗したために、男性側を泥棒に仕立て上げて逃げようとしたのでしょう。

女性が見つかっていないので確証がなく、当時の状況から考えられる一つの可能性でしかありませんが、その後姿を隠しているところや調べが進んでも一向に姿が捕らえられなかったことを考えると、この可能性は大いにあり得るでしょう。

警察官の制圧術はとても強い

最終的な裁判ではやっと捕らえた行動と死亡の関係がやっと認められることとなりましたが、果たして警察官の制圧術というのはどれほどまでに協力というのでしょうか。

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