小林竜司の死刑判決後の現在と生い立ち【東大阪集団暴行殺人事件】

取り返しのつかない事態を引き起こしてしまい、後には引けなくなったのでしょう。逃走している数日間の間、彼はどのような気持ちで過ごしていたのでしょうか。若い二つの命を手にかけてしまったことを、既に悔いていたのでしょうか。逃走している間にどのような気持ちの変化があったのかは不明ですが、どうやら母親と関係がありそうです。

小林竜司の逃走②母親へ連絡

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届け出があった6月22日の時点では逃亡していましたが、翌日の6月23日になったら母に対して「俺が二人殺した。逃げた1人を殺してから自首する。」と電話をしています。この電話を受け、母は自首をするように促します。息子の突然の告白に、彼女はきっと困惑したことでしょう。

逃げた一人というのは、おそらく会社員の事と予想できます。当初は最初の事件とは関わっていないことから、暴行のターゲットにはしないつもりだったようです。しかし、警察に通報されて気持ちが変わってしまったのでしょうか。それとも2人も殺めて感覚が麻痺してしまったのでしょうか

小林竜司の逃走③母親とともに自首

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6月25日の午前1時ごろ、母親らと共に玉野警察署に出頭します。付き添いは小林たっての願いでした。警察へ向かう道中には、母に対して感謝するとともに「死刑にならんかったら出てこれるから。長生きしてな。」とも言っています。この発言からも、彼の母を思う気持ちが表れています。

しかし、残念なことに彼の願いは叶う事はありませんでした。それどころか、自分のした行いのせいで普通以上の苦労をさせてしまう事になるというのは、この時は知らなかったのでしょう。生涯大切にしてきた母への思いもむなしく、その気持ちとは裏腹に自分の犯した罪が彼の愛する母の首を絞めることになるのでした。

小林竜司が起こした「東大阪集団暴行殺人事件」の裁判と判決

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こうして事件は収束を迎えることとなりました。捕まった犯人たちの判決はどのようになったのでしょうか?この判決に、世間では重すぎるという意見もあります。しかし、その殺害の方法は残虐なものであり、この判決を妥当ととらえる人も少なくありません。では、その詳しい内容をご紹介していきましょう。

小林竜司たちへの判決①小林竜司は死刑

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発端となる出来事には関わっておらず、被害者とも直接の面識はありませんでしたが、事件に関与した人間の中で一番重い死刑判決を受けてしまいます。その理由としては、実際に被害者の暴行及び殺害を現場で指揮したのが小林であったからです。人の命を奪うという決断をした責任は彼の想像以上に重かったようです。

彼の裁判中の態度は礼儀正しく真面目なものでした。仲間の罪が不当に重くなってしまったりしないように、仲間の裁判では積極的に事件の内容を話しました。大切な友達のために自分を犠牲にしてでも守る、という姿勢が感じられます。普通であれば、自分の裁判で不利になってしまうからと口をつぐむ者が多いのにもかかわらずです。

小林竜司たちへの判決②広畑智規は無期懲役

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次に重い判決を下されたのは広畑智規です。暴行を直接行った訳では無いものの、主体となって犯行の計画を立てたことから主犯格とみなされ、無期懲役を言い渡されました。彼としてはそこまで深く考えての発言じゃなかったのかもしれませんが、結果的に人の命を奪う事になってしまった責任は重大なものです。

また、事件後の態度にしても、仲間に対して自分の事は話さないよう念を押すなど、小林と違い往生際の悪さが窺えます。暴行に加担しなかったのも、彼なりの罪を逃れるための行為だったのかもしれませんが、実行しなかったからと言って罪を逃れることはできないようです。

小林竜司たちへの判決③徳満優多は懲役11年

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そして、徳満優多には懲役11年が言い渡されます。そもそもの発端となる出来事は彼が起こしたものですが、被害者の殺害に関しては小林の指示のもと行ったことが認められたため、殺人罪にも問われていないそうです。彼も藤本の恋人にメールを送った時点では、その行動がまさかこんな顛末を迎えるとは予想できなかったことでしょう。

些細な恋愛の問題がここまで大事になってしまうとは、暴力の連鎖というのは恐ろしいものです。やられたからと言って、やり返すのは正義ではないという事を身をもって経験した彼は、これからどのような人生を過ごすのでしょうか。犯した罪を悔い改めて、手にかけた二人に対し償うためにも、更生して真っ当に生きていって欲しいものです。

小林竜司たちへの判決④佐藤勇樹は懲役8年

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佐藤には懲役8年が言い渡されます。こちらも被害者の殺害に関しては小林の指示のもと行ったために、軽い求刑で済んだようです。しかし、彼の裁判での様子は小林の思いを裏切るようなものでした。なんでも、小林が怖くて自分も殺人に加担せざるを得なかったという趣旨の発言をしているそうです。

そもそも、巻き込んだのは佐藤であり、助けを求められた小林は当初被害届を出すように助言しています。しかしそれでは気が収まらず、広畑の仕返しの提案に乗りました。それにもかかわらず、それを全てなすりつけるような発言は、友達を守るために行動した小林がいたたまれずに同情さえしてしまいます。

小林竜司たちへの判決⑤その他の加害者たち

また、その他この件に関与した人物については、自ら進んで暴行に加担した白銀資大は懲役20年、佐山大志は懲役7年になりました。また、被害者を埋めるように指示した岡田浩次にも懲役17年が言い渡されました。電話越しでは物事に現実味がなく、軽々しいことを口にしてしまいそうですが、自分の発言には責任を持たねばなりません。

暴力に対し暴力で仕返しをするというのは正義とは言えません。どのような大義があったとしても人から誘われて軽い気持ちで加担するのは良くないことです。法の下では誘われたから行っただけだという言い訳は通用しませんので、トラブルに巻き込まれた時は物事を俯瞰してよく考える方が身のためと言えます。

小林竜司への死刑判決に世間はびっくり

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この死刑判決に関しては、世間で様々な意見が飛び交っています。死刑は重すぎるという同情的な意見がある一方で、その殺害の方法は残虐非道であり、死刑は妥当だという意見もあります。この事件は加害者側にも被害者側にも同情できる余地があるため、そのどちら側につくかで意見が分かれるようです。

小林竜司への世間の声①「死刑は重すぎるのではないか?」

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そもそも事件の発端となるのが被害者側による加害者側への一方的な集団リンチと恐喝であるため、被害者にも非があるとして死刑判決を重いと感じる方も多いようです。ここまで過激な反撃に出なければ、立場が逆転していてもおかしくない状況であったことは否定できません。

被害者である藤本らがヤクザを騙り加害者である徳満らを脅したために、加害者側は追い詰められて、自分または仲間の身を守るためにこのような強行に及んだというのがこの事件の筋書きなので、このような結果になったにも納得がいくとして、加害者側への同情の意見も少なくないようです。

小林竜司への世間の声②「2人も殺害しているなら妥当」

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小林らへの同情の意見がある一方で、その犯行はかなり残虐なものだったため、死刑を妥当と考える方もいます。きっかけは些細な恋愛トラブルであり、被害者側もやり過ぎたところはあるものの未来ある2人の若者を死に至らしめてしまった罪は大きく、死刑という判決には納得との声も多数あります。

確かに、冷静になって考えてみれば数々の脅しも嘘であるという事に気が付けたのかもしれません。問題の解決の方法は他にいくらでもあった筈であるのにも関わらず、こういった結果をもたらしたのは悪質だと考える人も多いようです。実際、最初に被害届を出したままにしていれば、そのまま解決していたでしょう。

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