「働いたら負け」の元ネタとは?発言者の現在や派生ネタなど紹介

Array

この発言はテレビ番組のインタビュー内で出た発言のため、コラージュやネタを作りやすい構図でした。そのため、画面全体がアスキーアート化されたり、ニートの男をアニメキャラに置き換えたイラストなどがネット上にはたくさん投稿されています。

「働いたら負け」はpixivなどでイラストが多数投稿されている

イラストコミュニケーションサービスpixivやニコニコ静画などに「働いたら負け」のネタイラストが多数投稿されています。ニートの男を置き換えたり、双葉杏のTシャツを着せてみたりといったネタが中心となっています。

発言が似合わないキャラにあえて言わせる例も

ニートの発言であるこの台詞を真面目なキャラクターやワーカホリックなキャラクターなど、この発言が似合わないようなキャラクターにあえて言わせて「お前がそれを言うか」といったギャップネタをする例もあります。

「働いたら負け」のAA(アスキーアート)が大人気?

ニートの男の外見があまりにも強烈なインパクトを放っていたため、この男ごとインタビュー映像の再現をしたアスキーアートが面白系アスキーアートとしてネット掲示板で人気を博しました。文字だけながらかなりの再現度を誇っています。

『るろうに剣心』のコラ画像?「働きたくないでござる」

「働いたら負け」に似て非なるネタとして「働きたくないでござる」というものがあります。これは有名な漫画るろうに剣心の1シーンを改造したコラ画像が元ネタです。このコラ画像のせいで主人公緋村剣心はニートキャラがネット上で定着してしまいました。

「働いたら負け」は実は正しかった?正論といわれる理由とは

omaralnahi / Pixabay

ニート特集が組まれた目的は働かないニート達を批判するようなものでしたが、「働いたら負け」という言葉は実は間違ってはいないのかもしれない、という意見が近年出てきています。働いたら負け正論説とその根拠について解説します。

働いたら負けが正論?根拠①現在の労働環境は過酷

「ブラック企業」「過労死」などの労働問題が現在もなお残っているように、今日の日本の労働環境はあまり良いとは言えません。さらに言えばサラリーマンの平均年収も年々減少を続けており、働いても幸せになれるとは限らなくなってきました。

このような現状を顧みると、あまり多くはない収入のために苦労して働くよりも生活保護を受けて暮らしているほうがまだましなのではないか、と労働から距離を置いているニートの人たちは現代社会に対して不安を抱いてしまうのかもしれません。

働いたら負けが正論?根拠②働き方に問題がある

Alexas_Fotos / Pixabay

日本では「仕事をすること=楽しいこと」というイメージがあまり多くありません。残業や休日返上での勤務など過酷なことが多く、働くことにやりがいを求めることができずにただ人の言うことを聞いて機械のように働くだけの毎日になってしまう現代社会の働き方にもニートたちが「働いたら負け」と思う原因があるのでしょう。

働いたら負けが正論?根拠③現在日本にニートは何人?

lannyboy89 / Pixabay

ニートの数は21世紀に入ってから上昇しました。最新のデータでは、2018年の若年無業者(=ニート)の総数は全国で71万人とされており、2017年と同数です。少子化によって15~29歳の若年層のニートの数は減りつつありますが、同時に高齢化によってその上の年齢層のニートの数が増加しています。

「働いたら負け」は真実ではない?ニートのデメリットとは

StockSnap / Pixabay

では本当に働くのは「負け」なのでしょうか。ニートでいることにも多くのデメリットが存在します。それに、多くの人間が働かなくなってしまうと社会が回らず、もはや働かなくても負けという状態になってしまいます。働いたら負けへの反論として挙げられるニートのデメリットを解説します。

ニートのデメリットその①家族や周囲に迷惑がかかる

pixel2013 / Pixabay

当然ながらニートには収入がありません。収入の一切ない人間を1人でも抱えているのは、家族や周囲の人間への大きな負担、迷惑となります。ニートの年齢が上がっていくと、家族も定年を迎えたり、健康体ではなくなったりするようになっていきます。こうなると一家全体での収入が激減し、生活が非常に苦しくなってしまいます。

ニートのデメリットその②家庭を持つことはできない・出会いがない

harutmovsisyan / Pixabay

ニートは無収入なので無論、家庭を支えることはできません。また、人間関係を広げる場所を持っていないため結婚相手を探すのは困難であり、ニートという要素ゆえに好意を抱かれることも少ないでしょう。結果として、ニートになると結婚ができる可能性が非常に低くなってしまいます。

ニートのデメリットその③無収入で引きこもりになりやすい

KasunChamara / Pixabay

ニートの社会からの評価は高くはありません。さらに収入が無いので買い物に出かけるという機会も少なく、買い物に対するハードルも上がっているでしょう。その結果として、ニートの多くは引きこもりがちになってしまいます。

意外と知られていないニートの語源と定義

Free-Photos / Pixabay

現代では既に一般に普及しており、この記事でも特に説明なく使用している「ニート」という言葉ですが、その定義をよく分かっていないままなんとなく使っている人も多いかもしれません。実は単に無色を指しているのではなく細かい定義があります。ニートの語源と、日本におけるニートの定義について解説します。

「ニート」の語源とは?何語?

libellule789 / Pixabay

「ニート」は元々イギリスの労働政策で用いられていた言葉で、「Not in Education, Employment or Training(教育、雇用、職業訓練に参加していない)」の頭文字を取ってNEETと略したのが由来です。

日本での「ニート」の定義

TeroVesalainen / Pixabay

日本では厚生労働省がニートの定義を定めており、15~34歳の仕事に就いておらず、家事も通学もしていない人のことがニートとされています。場所によっては「若年無職者」という呼称も用いられます。35歳以上は「中年無職者」となりニートの定義からは外れます。

ニートなのに収入がある?「ネオニート」とは

Maklay62 / Pixabay

ニートとは似て非なる存在として「ネオニート」という者たちも存在します。企業に就職したり、家事、通学をしていない点はニートと同じですが、ニートとは決定的に違う部分があります。それは「収入がある」ということです。

彼らの主な収入源は株やFX、不動産などで、一種の不労所得によって生計を立てています。なので彼らは扱い的には自営業者のような形であり無色という訳ではありません。しかし事情を知らない人から見るとニートとほとんど区別がつかないような生活を送っているため、ネオ「ニート」という呼称が付けられてしまったのです。

実はあの人も!?かつてニートだった偉人達

Couleur / Pixabay

現代社会の社会問題とされているニートですが、ニートという用語が誕生するよりも前からニートのような若年の無職者は存在していました。歴史上に名を残すような人物の中にも、かつてはニートと呼べる状態にあった人物が数多く存在します。

かつてニートだった歴史上の人物一覧

nonbirinonko / Pixabay

ニートという言葉が誕生したのは1999年のことですが、それよりもずっと以前、言ってしまえば紀元前からニートの定義に当てはまる若年の無職者は存在しています。古今東西のかつてニートだった歴史上の人物を紹介します。

ユリウス・カエサル

pimpompin / Pixabay

「来た、見た、勝った」や「ブルータス、お前もか」などの名言で知られる古代ローマの軍人ユリウス・カエサル。名門貴族の生まれであり、そもそも身分的に働く必要はなかったのですが、若いころの彼は自由気ままに放浪した挙句莫大な借金を作ってしまうという中々の問題児でした。彼が歴史上で活躍をするのは40歳を過ぎてからのことでした。

ニーチェ

TeroVesalainen / Pixabay

「神は死んだ」という名言や多数の著書を世に送り出した、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェ。元々は大学で教授をしながら執筆活動をしていましたが、病気のため退職。その後は大学の年金を頼りに引きこもって執筆に専念するようになります。「ツァラトゥストラはかく語りき」などの彼を代表する著書はこの引きこもり時代に書かれました。

アドルフ・ヒトラー

2204574 / Pixabay

ナチス・ドイツの独裁者として悪名高く、日本では美術大学に落選したなどのエピソードや「総統閣下シリーズ」で面白がられているアドルフ・ヒトラーですが、彼も若いころは豊富にあった父親の年金のおかげで働かずに生活を送っていました。その後第一次世界大戦の開戦とともに軍隊に志願し、独裁者としての道を歩み始めます。

ゴッホ

BarbeeAnne / Pixabay

「ひまわり」を始めとした名作絵画を作り出したフィンセント・ファン・ゴッホですが、彼の作品が生前に評価されることはほとんどありませんでした。絵が一枚も売れず、さらにゴッホは他の仕事をしていたわけでもないためニートと呼べる状態のまま日々を過ごし、そのまま37歳という若さで亡くなってしまいました。

ダーウィン

aitoff / Pixabay

進化論の提唱者として現代生物学の基盤を築き上げたイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンも、若いころはニートと呼べる時期を経験していました。しかし彼の場合は病弱であったため、働かないというよりは働けないという状態でした。

それでも実家からの手厚い仕送りがあったため定職に就けずとも生活に困ることはなく、自分の好きな研究に専念することができ、病気と闘いながら広く知られているような業績を残すことができました。

劉邦

Alyn / Pixabay

漢の初代皇帝として知られる劉邦ですが、若いころは家業を手伝わず毎日酒を飲んで遊び呆けるというニートな日々を送っていました。しかし彼は弱きを助け強きをくじく任侠者として有名であり、多くの人から慕われていました。そのような人間性があったからこそ、民衆の大きな支持を集めて中国統一を果たすことができたのでしょう。

南方熊楠

enriquelopezgarre / Pixabay

日本の人物では、博物学者、生物学者である南方熊楠がいます。粘菌を始めとした菌類の研究で大きな業績を残した人物ですが、大学などの研究機関に一度も籍を置かず、生涯を在野の研究者として過ごしたため収入がありませんでした。研究費などは弟から援助してもらっていたようです。

世間を震撼させたニートの名言「働いたら負け」

1人のニートが発したこの言葉は、かつてはネタとして、現在ではあまり笑えない深刻な現代社会の問題を指摘する言葉として世間に大きく広がっていきました。たった一言ながら奥深いメッセージのこもったこの言葉は、まさにネット史に残る名言といえるでしょう。

クレメンスに関する記事はこちら

キボンヌに関する記事はこちら