底なし沼の実態とは?実在する沼や深さ、仕組みや脱出方法まで紹介!

世界中にある沼地は、一種の危険地帯で、近づいてはいけないという認識を持った人も多いでしょう。実際に高密度の泥が堆積した沼は、人間はなかなか太刀打ちできないパワーを秘めていますが、沼=危険地域になるというわけでもなく、底なし沼がある場所がパワースポットになっているところもあります。

①長野県にある皆神山にある底なし沼

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今回紹介するのは、長野県の皆神山に存在する底なし沼です。どのような場所かというと、日本で最も古いピラミッドが存在している場所、UFOの目撃情報が多い場所など、何とも神秘的で非科学的な雰囲気が立ち込めているスポットです。

独特の雰囲気が漂う神社

沼は、「皆神神社」という神社の境内にあります。神社も神聖な雰囲気が漂っており、神社の中にはいくつかの石碑があります。その石碑の内容は、「皆神山は空中移動により作られた山である」、「皆神山は古代から地球上で神から唯一選ばれた聖地である」といったものです。

この石碑に書かれている内容の真偽はともかく、他の底なし沼や神社とは何か違う空気や雰囲気を感じるといった感想が聞かれます。いまでは、県内はもちろんですが、県外からも訪れる人もいるようになり、長野県有数のパワースポットとなっています。

②大野城市の底なし沼伝説

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沼には数々の伝説が語り継がれています。その中の1つが、大野城市にある沼地の伝説です。その昔、ある百姓が大切にしていた煙管を誤って底なし沼に落としてしまいます。とても大切にしていたため、百姓はひどく落ち込みます。

それから数日して、自宅の井戸の水をすくっていると、井戸の底に光る物体があります。すくい上げてみると、なんとこの前落としてしまった煙管が井戸の底にあったのです。この話がきっかけで、大野城市の「イガイ牟田池」は、百姓の自宅の井戸とつながっているという伝説が生まれるようになったのです。

③滋賀県 大笹原神社の底なし沼

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滋賀県にある「大笹原神社」の境内にも茂みに覆われた沼があります。探さないと見つからないその沼は、昔大干ばつがあった際にも水を枯らさず、住民を救った沼です。そしてその沼がある大笹原神社は、全国的にはあまり知られていない神社ですが、本殿が国宝に指定されているとても由緒正しい場所なのです。

「底なし沼」の特徴について詳しく紹介!①場所について

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上述の通り、危険な沼は人間が普段近寄りにくいとされている、いわゆる秘境といわれる場所だけではなく、公園の中の池や、何の変哲もない神社の境内といったように多くの人が訪れる場所でも危険な沼地は現れます。

「底なし沼」は湿原や湿地に見られることが多い

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危険な沼地は、湿地帯に多く出現します。池や湖は、水分量の方が泥や砂よりも多いため沼地は形成されませんが、湿地帯では、水分よりも泥や砂の比率が多くなるため、ドロドロの危険な沼が出来上がります。

砂漠地帯に「底なし沼」が出現することも?

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砂漠といえば、どこまでも続く砂丘で、水分とは無縁の土地と感じるかもしれませんが、砂漠の地中に目を向けてみると地下には水脈が通っています。そこから沸き上がった水分と砂が混じって、とても密度の濃い泥が溜まった沼に姿を変えます。

「底なし沼」の特徴について詳しく紹介!②成分について

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ここからは、沼地を形成している成分に関して解説します。沼地は透明度は低く池や湖よりも汚い印象ですが、あの泥のほかにどのような成分で沼が出来ているのか意外と知らない人もいるのではないでしょうか。

「底なし沼」は土・粘土・砂・植物などで構成されている

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「湿地帯」と聞くとどのような土地を思い浮かべるでしょうか。水と泥、そして植物が自生している土地というイメージを浮かべる人が多いでしょう。湿地に形成される沼地も、水分と泥、植物が混じりあって出来ています。

さらに沼地には、主に水芭蕉やコケ類など多様な植物が自生しています。場所によっては、世界的に珍しい植物が自生している湿地もあり、国の重要な場所に指定されている場合もあります。沼地には、生態系を守るため、そして安全のためにも立ち入らない方が賢明です。

「底なし沼」は粘土質でドロドロの質感を持っている

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泥は、水分量が少なければ比較的軽めの泥、水分量が増加すると重い泥になります。沼には水分をたっぷり含んだ泥が堆積していて、その泥の重量は大きく増加します。質感も砂に近いサラサラとした質感ではなく、完全にドロドロとした質感です。

沼の泥は、水を含ませた粘土のような泥です。粘土は量が多くなるととても重量がかさみます。それの何倍も多い粘土質の泥が底なし沼には溜まっています。これでは人間が巻き込まれたら出られないのも納得です。

「底なし沼」の仕組みとは?抜け出せなくなるのは一体なぜ

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沼に一度はまってしまうと、生死の境をさまようかもしれない恐ろしい体験をする可能性が高まります。しかし、底なし沼には1m程度の浅い沼もあります。それでいてなぜ脱出が困難であるのか。その理由を紹介します。

泥に圧力がかかると粒子の間の水が押し出される

地中にあるにある水と砂がミックスされ、あのドロドロとした沼になります。沼に人間の体重など外部からの圧がかかると、砂の粒子の間にある水分が一気に押し出されるのです。そうなると、保たれていた水と砂のバランスが崩壊します。

「底なし沼」の泥が固体状になり抜け出せなくなる

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人間が底なし沼に入り、泥に圧力がかかると砂の粒子の間にある水分が一気に押し出されますが、そうなると、泥と人間の身体が密着したような状態になります。こうなると、大量の泥が固体のように硬くなり、人間の体と泥がまるで接着剤でくっついているようになるのです。

足の裏に全体重がかかっていることも原因

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沼に転落すると、人間の体重は、足の裏という極めて小さな面積の箇所に集中します。その状態でじたばたともがくと、体重が下へ下へと下がっていき、体がじわじわと沼に沈んでいきます。水からの脱出のようにはできないため、事故での死亡率も高くなってしまっています。

「底なし沼」の危険性について紹介!実際にあった死亡事故

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ここからは、底なし沼の危険性について実際の事故の事例も踏まえながら紹介します。沼は、普通の地面の色と同化しているケースも多々あり、普通に歩いていてもはまってしまうという事故も起きています。そして、沼の深さが浅ければ安全という認識は事故のもとになります。

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