象の足とは?チェルノブイリ原発事故で生まれた物体
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事故後に無人となった原子炉の中に通称「象の足」と呼ばれる物体が存在します。傍に300秒間いれば確実に死ぬと言われ、この世で最も危険な物の1つです。
象の足が生まれた原因
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ここでは像の足が出来た原因やプロセスと成分について説明します。
1986年ウクライナ・チェルノブイリ原発事故が原因
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ウクライナのある街で、悲惨な原発事故が起きました。営業運転を停止しての動作テスト中に制御不能に陥り、炉心が融解、爆発したのです。原因は原子炉の設計ミスと規定を外れたテストのためと言われています。
結果、第4原子炉が大爆発し、建物は崩壊、大気中に大量の放射線が放たれました。この事故で数万人の死者を出したと言われています。放射線被爆事故に関する他の情報にも興味のある方はこちらもご覧ください。
炉心融解により圧力管も溶け「象の足」が出来上がる
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圧力容器や格納容器がなかったため、溶け落ちた燃料デブリは原子炉建屋の底で固まりました。事故から30年経った現在も建屋内に残ったままです。
幅が2メートル以上で重さ数百トンはあり、莫大な放射能力を持つ塊であります。見た目が、皺のある特徴的な形態であることから「象の足」と名付けられました。
象の足の中には核燃料や当時の作業員も巻き込まれている
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構成物質は、所謂「燃料デブリ」と言われ、溶けた核燃料の他、大量のコンクリートや砂と金属などが混ざってできた塊です。更にこの中には、当時牧は困れた作業員の遺体まで含まれているとも言われています。
象の足は見たら死ぬ?その危険性とは
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放射線による致死線量は個人差があるものの、一般的には7シ-ベルトを浴びると100%死ぬと言われます。事故当時の「象の足」付近の計測放射線量は、80〜100シーベルト/時というものでしたが、これは人間にとってどのような影響をあたえるものなのでしょうか?
象の足を見ると本当に死ぬ
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被爆時間の経過毎にその影響度を見ていきます。まず30秒ほどの被爆で1週間後にめまいや疲労感に襲われます。更に数分で皮下出血が始まり、4分間で瞬時に嘔吐や下痢、発熱に襲われます。そして300秒浴びると2日で死亡に至ります。
10万年は象の足の放射能の影響が続く
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事故発生から10年後に計測した放射線量は当初の10分の1にまで減っていましたが、それでも8分程の被爆で致死量に至るレベルでした。事故原子炉の周辺地域では、今後10万年にわたり放射能汚染が続くと言われています。
象の足は危険だが足の下に宝石がある
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放射能の塊で、傍に寄れば即死するかもしれない怖い存在ですが、事故直後に4号炉全体をコンクリ-トの建造物で覆いを施しました。そして石棺内の像の足を遠隔操作等でいろいろ研究がされました。
その結果、自然界では決して存在しない物質が検出されました。緑がかった透明な色状で、ラムネの瓶のガラスに似ていました。後にこの物質は「チェルノブイリの宝石」と名付けられましたが、正式名称は、「チェルノビライト」という宝石だそうです。
世界最悪と言われたチェルノブイリでの原発事故
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さてここからは、「像の足」を生んだ原発事故自体について少し詳しく確認しておきたいと思います。
ソビエト連邦時代に、現在のウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故で、INES基準で深刻な事故を意味する「レベル7」に位置付けられ、世界最悪の原子力発電所事故の一つと言われています。
チェルノブイリ原子力発電所
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ウクライナのチェルノブイリ市北西20km程にあって、ベラルーシとの国境からは約15km程離れ、キエフの北約100kmの位置に立地しています。
発電所建設は1970年代に始まりました。そして1号炉から4号炉までが7年間のうちに次々と建設されていきました。これら4炉合計で、ソ連の原子力発電量の1/6を賄い、ハンガリーへのエネルギー輸出の80%を占めていました。
事故の発生経緯
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