バリソーゴンとは?映画のポスターに騙される人続出の反原発映画を紹介!

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それだけ狭い下水管に入っていたにもかかわらず、被害者には目立った傷などはありませんでした。また菅野氏はこの女性とは知り合いでした。

死亡推定日時から、侵入したと考えられる日に女性が不在であることも知っていた可能性があります。これらからも、この事件を単純な覗き目的と考えるには腑に落ちない点が多かったのです。

事件概要③署名集まるもなぜか再調査が却下される

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また前出のように、選挙の応援でのトラブルを疑う声もあり、警察発表に疑問を持つ人が多数いました。全村民が8000人ほどの村で、再調査を依頼する署名が4000人分集まったことからもそれが伺えます。

しかし警察では再調査を却下しました。これだけの署名が集まれば再調査を行うのが通常ですが、却下された理由は謎で、今でもはっきりしていないので、圧力を疑う声も上がっています。

事件概要④福島女性教員宅便槽内怪死事件の警察の見解

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4000人からの再調査を却下した警察では、どう考えていたのでしょうか。

警察はこの事件を、覗きのために、便槽内に侵入したものの、狭さに身動きが取れなくなってそのまま、寒さ及び窒息で死亡したと認定しました。しかしそれ以外の動機も考えられます。

原発でのトラブル

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この事件が起こる前の1988年、福島第2原発では原子炉再循環ポンプの故障が何度も起こり、3度もアラームが鳴る事態が発生していました。そのため、原発を長期にわたって停止せざるを得ない状況でした。

また被害者の先輩も原発の保守事務所に勤務していましたが、1989年4月に上野駅で飛び込み自殺をしています。被害者はそのあとを受け継ぎ、この件でもインタビューを受けて対応していたのです。

同じ原発に努めている職員が、立て続けに2人も死亡するのは、少しおかしい気もします。

選挙活動でのいざこざ

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この事件の前に村長選挙があり、被害者も応援演説を手伝っていました。ところが現職の村長が、有権者にお金をばらまく現実に嫌気がさし、途中で辞めてしまいました。

その事で恨みを買い、また口を封じるためにも殺されて覗き目的のように偽装されたのではないか、と疑う人もいました。

女性教員への嫌がらせ電話

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事件の前、女性教員は嫌がらせ電話で困っていました。それを相談していたのが婚約者と、その知人だった菅野氏でした。2人は協力して犯人を捜し警察にも届け出ましたが、取り合ってもらえませんでした。

その後、嫌がらせ電話は収まりましたが、菅野氏は周囲に『犯人が誰かはわかっている』と漏らしていたようです。この件が菅野氏の事件に関係しているのではないか、という声もあります。

菅野氏は女性宅の近くに住む前科のある50代の男性が、犯人ではないかと疑っていたともいわれますが真相はわかりません。

「バリゾーゴン」では原発が原因の集団リンチが真相になっている

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映画ではこの事件をどのように結論付けたのでしょうか。今作では事件が発覚するところから始まり、監督のインタビューと再現ドラマが交じり合って解決へと進んでいきます。

この中では恨みをかった被害者が集団リンチにあい、殺されて便槽内に無理やり押し込められたことになっています。

実際には被害者には大きな怪我もなかったので、この点でも事実とは異なります。

バリゾーゴンのように便器に関係した実際の事件

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この映画のモデルとなった事件の他にも、便所や便器に関連した事件はいくつか見つけることができます。最近ではあまり耳にしませんが、少し前にはいろいろとありました。

便器に関連した事件①東京公衆便所便槽内遺体事件

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1990年4月東京都足立区にある、区立諏訪木東公園内の公衆便所で、男性の遺体が見つかりました。汲み取り口のマンホールからすぐ下に遺体はあり、死後1~2ヶ月が経過していました。

侵入したところでメタンガスを吸って動けなくなってしまい、意識がなくなったまま汚物に突っ伏して窒息死したのを発見されました。

便器に関連した事件②新潟公園公衆便所便槽内怪死事件

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2010年5月、新潟県上越市の上稲田公園内の公衆便所で、男性の遺体が発見されました。友人からは2週間ほど前から捜索願が出されていました。

男性は死亡後ではなく生きたまま便槽内に入ったようなのですが、理由は定かではありません。死因は糞尿による水死か窒息死とのことです。

便器に関連した事件③秋田公衆便所便槽内覗き目的侵入事件

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1999年6月、秋田市の下浜海水浴場で女性から「トイレ内で物音がする」との通報があり、警官が調べたところ、便槽内に潜んでいる運転手の男を発見、逮捕しました。

この男は覗き目的で、ペンチなどでいったん便器を外してから自ら侵入しました。この公衆便所は男女共用で複数の個室がありましたが、下にある便槽はすべて共通でした。

逮捕後、「10人ぐらいが入ってきたが半分ぐらいは男だった。匂いがひどくて死ぬかと思った」などと話していたようです。

バリゾーゴンのモデルのように奇怪な死に方をした事件はまだある!

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日本では似たような事件がありますが、海外でもこのような未解決事件はあるのでしょうか。奇怪な死に方をした事件や、遺体が行方不明になっている未解決事件はたくさんあります。いくつか紹介してみましょう。

怪死事件①ディアトロフ峠事件

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1959年2月、ロシア(当時はソビエト連邦)のウラル山脈で雪山登山をしていた男女9人組のパーティーが、突発的な事件が発生したのか、全員が謎の死を遂げました。

調査した警察によると、深夜に全員が薄着のままテントから飛び出して死亡したようです。ほとんどは凍死でしたが、頭がい骨またはろっ骨を骨折した人がそれぞれ2人ずつ、舌が無くなっていた人が1人いました。

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また全員がテントからかなり離れたところまで移動していたり、別の人の衣服を着ている人もいたなど、解明できない点がいくつもあります。

警察は雪崩が発生し、それに驚いてテントから飛び出して死亡した、と結論付けましたが、それにしては謎が残る事件です。詳しい記事はこちらになります。

怪死事件②ソッダー・チャイルドの消えた遺体

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1945年12月深夜、大家族のソッダー家から出火、両親は9人の子供のうち4人は何とか救出しましたが、残りの5人は間に合いませんでした。

ところがすぐに鎮火されたのにも関わらず5人の遺体は遺骨すら発見できませんでした。さらに不思議なことに、火事から20年後、死亡した5人のうちの1人ルイスと思われる人物から手紙が届いたのです。

両親は差出人を突き止めようとして調査を開始しましたが、志半ばにして死亡してしまい、真相は明らかになっていません。

渡辺監督の他の作品とその評価

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自主製作の映画が多い渡辺監督ですが、「バリゾーゴン」の他にはどんな作品があるのでしょうか。この作品と同じように社会派の内容にも関わらず評価が低く酷評されているのでしょうか。

渡辺文樹監督の生い立ち

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渡辺文樹監督は1953年、福島県いわき市で誕生しました。福島大学教育学部に在学中から自主製作の映画を撮り始めています。

「島国根性」では、日本映画監督協会奨励賞を受賞、代表作には「バリゾーゴン」の他にも「ザザンボ」「腹腹時計」「御巣鷹山」などがあります。いくつか紹介しましょう。

「島国根性」とは

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監督本人が制作・監督・脚本などを担当し、主演も務めている作品です。ビデオ教材を車で売りながら家庭教師をしている渡辺は、家庭教師についた少女の母親と深い仲になります。

しかし渡辺の息子がその少女に一目ぼれしており、さらに父親に関係がばれて…という不倫によって崩壊する家族の姿を描いています。

「ザザンボ」とは

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東北の山村で一人の男子中学生が自殺しました。彼には知的障害がありましたが、それ以外にもおかしな点があり、担任教諭は彼の死について調べ始めます。

すると家庭や学校での問題だけでなく、ムラならではの闇が見えてくるのでした。

この作品では、田舎ならではの閉塞感とその問題について取り上げています。

宣伝の手法はかなりトリッキー

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作品が出来上がると一般的には劇場公開となりますが、渡辺監督は各地の公民館などでの巡回興行というスタイルをとっています。ポスターなども自分で作り、無許可で街角の電柱などに貼っていました。

上映後はポスターを回収することなく、そのままにしていったため、ここでも反感を買っていました。

映画以外の私生活もアナーキー

宣伝が無許可で行われたため、2008年には軽犯罪法違反容疑で当時の女性アシスタントとともに逮捕されています。それ以外にも旅館に宿泊して料金を踏み倒し、詐欺罪で逮捕されるなど、私生活も波瀾万丈ですね。

代表作はやはり社会派のものが多い

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「バリゾーゴン」は反原発の映画ですが、他のものはどうでしょう。

「ザザンボ」とは福島県の方言で葬式のことですし、「腹腹時計」とは日本の極左グループが発行した爆弾の製造法やゲリラ戦法を記した半日思想本のことです。やはり社会に一石を投じる内容ですね。

海外の同じ手法の監督は誰?

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海外でもドキュメンタリー映画を撮る監督は大勢います。有名なところではマイケル・ムーア監督がいますね。「ボウリング・フォー・コロンバイン」は日本でも公開されたのでご覧になった方も多いと思います。

ムーア監督はジャーナリスト出身

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ドキュメンタリー映画を作っていて何かと話題になる監督、といえばまずこの人が浮かびます。ムーア監督はもともとは社会派ジャーナリストでした。1989年に「ロジャー&ミー」で監督デビューしました。

その後、コロンバイン高校での生徒による銃乱射事件を題材にした「ボウリング・フォー・コロンバイン」でドキュメンタリー映画の監督として世界的に有名になりました。

他にもアメリカ同時多発テロへのブッシュ政権の対応を批判した「華氏911」、医療問題を扱った「シッコ」などを製作しています。

取材はアポ無し突撃スタイル

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デビュー作の「ロジャー&ミー」は自動車メーカーGMがムーア監督の故郷、ミシガン州フリントで工場を閉鎖し、リストラを行ったことを題材にしています。

そのために失業者が大量に出ていることを知った監督が、企業経営者、ロジャー・B・スミスにアポイントメント無しで取材して作成しました。

これ以降、アポ無し突撃取材はマイケル・ムーア監督の十八番となり、「ザ・ビッグワン」という映画でもアメリカ国内の工場を閉鎖するグローバル企業の経営者たちに対して同じ手法をとっています。

取材スタイルは同じでも評価は大きく異なる

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同じように突撃取材をしていても、こんなに評価が分かれるのはどうしてでしょうか。やはり事前の謳い文句がホラー好きの人たちを誤解させるようなものだからではないでしょうか。

正々堂々と映画の内容に沿った文言でアピールしていたのならここまでの言われようはされないのでは、と思います。

バリゾーゴンはホラー好きを騙した反原発映画!

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「バリゾーゴン」は導入部分はホラー映画の雰囲気がありますが、実際には反原発の映画でした。監督自筆のポスターでの告知でもホラーを想像させる文言やイラストを使い、集客していました。

また上映後は宣伝材料を放置したままという事も多かったようです。ですが見終わった客から「金返せ」コールが巻き起こることもあり、騙されたと怒る人もかなりいました。

見て損をした、と思っている人も多そうです。こんなこともこの映画が低評価になっている一因ではないでしょうか。

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