オーキードーキーとは?「OK」のかなりくだけた表現!
「オーキードーキー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。任天堂のゲームキャラクター「マリオ」の台詞として有名ですが、使われているのはゲームの中だけではありません。
オーキードーキーの語源と意味は?
この言葉は、日本では日常で使うことも可能です。しかしどんな“場面でも使える”という、万能な言葉というわけでなはいので、使いどころには注意が必要です。この言葉の語源や意味・使い方をご説明していきます。
アメリカの子役が「OK」のセリフをふざけたのが始まり
この言葉が使われるようになったのは、アメリカの子役が始まりだったと言われています。撮影の最中に、「OK」という台詞を「オーキードーキー」と、崩して言ったとされています。
オーキードーキーは英語「OK」の古いスラング
これを英語に直すと「okie- dokie」と書かれます。これは、“okey”と“dokey”を繋げたもので、いずれも「OK」という意味を持っています。
英語では同じ意味の言葉を繋げるのは、「子どもっぽい」という印象を与えます。この少年も、遊び心でこの言葉を用いたのではないでしょうか。
なので英語圏では、大人にはあまり使われません。「OK」をくだけた言い方にした古いスラング(俗語)のため、海外では使用しないことをおすすめします。
スラング(俗語)とは?
「特定の場所でのみ意味が伝わる言葉」をスラングと言います。「専門用語」と近い意味になりますが、公共の場で使用できるか、相応しい言葉であるかどうかが、「専門用語」と「俗語」を分けるとされています。
英語圏で使われているものでは、「fuck」や「suck」が俗語に類します。他にも、罵倒する言葉や犯罪が関わってくる場面で、こういった言葉が多く使われています。
日本語訳は子どもっぽいニュアンス
「okie-dokie」を和訳すると、「だいじょうぶでちゅよ~」というような、子どもをあやすようなニュアンスになります。本当にくだけた言い方のため、職場や目上の人を相手に使用するのは控えた方が良いでしょう。
オーキードーキーを使用できる場面は?
英語圏では使われる機会が少ないですが、日本ではゲームやアニメのキャラクターが使用している例から、若者の間でたまに使われるようになりました。そうして使用される場面が増え、英語圏での意味とはまた違った意味を持つようになりました。
オーキードーキー使用例①相槌を打つ時
元が「OK」という意味が重なった言葉なので、相槌や簡単に返事をするときに使用することが出来ます。例えば、「一緒に映画を見に行かない?」「オーキードーキー!もちろん!」といった場面であれば、提案に乗り気である様子も伝えられるでしょう。
オーキードーキー使用例②雰囲気を明るくしたい時
この言葉が持つくだけた発音から、雰囲気を明るくしたい時に使うのも良いでしょう。「ごめんね。うっかりお水をこばしっちゃたんだ」「オーキードーキー!あなたは大丈夫?」といえば、相手を罪悪感から少し解放してあげられるのではないでしょうか。
オーキードーキー使用例③ネットで使う
ゲームやアニメから普及したこともあり、ネットを多く利用する人の方がこの言葉を知っている確率が高いです。「あのアニメの、このシーンがすごく良かった」「オーキードーキー、同感だよ」なんていう会話が、スレッド内で話されていたりします。
オーキードーキー使用の注意点
日本は特に、相手や立場によって言葉の言い表しが変化する、言葉のTPOを大切にした国です。前述で「オーキードーキー」の使い方をご説明しましたが、俗語であることを考え、相手や場面によっては使用を控えるようにしましょう。
オーキードーキーは公的な場で使ってはいけない
この言葉は英語圏では子どもの言葉遊び、日本でもくだけた言い回しのため、会社などの公的な場で使用するには相応しくありません。怒らせてはいけない上司に対してなんてのは、もっての外です。
気さくな雰囲気も醸し出していますので、相手によっては不快感を感じる人もいるでしょう。
オーキードーキーは友人同士や家族での会話なら問題なし
この言葉を理解している友人や家族の間であれば、その雰囲気も楽しんで使用することができます。意味を知らない人もいるので、“合言葉”のようなニュアンスも持たせてくれ、会話に潤いを与えてくれるのではないでしょうか。
日本の俗語ってどんな言葉?
これまでの「オーキードーキー」という言葉の特徴を踏まえて、俗語というものが日本ではどのような言葉を指すのかをご紹介します。日本の俗語は、外国では逆に理解が難しいとされています。
言葉によって分かれる複数の法則に基づいて変化するため、悪く言えば掴みにくい、良く言えば自由に感じられるのが日本の俗語の特徴でしょう。近年では「ネットスラング」が広く普及しており、「どう読むのか?」と話題になったりもしています。
日本の俗語①あけおめ
これは現代では老若男女、知らない人の方が少ない言葉となりました。「あけましておめでとう」を省略しており、お正月の簡単な挨拶として若者の間で使用されますが、目上の人や仕事関係の人への挨拶には、もちろん不向きです。
日本の俗語②B級
上等でも下等でもないレベルのものであることを表す言葉です。A級ではないという揶揄も込められていますが、近年では「B級グルメ」と称するイベントが全国各地で開かれ、賑わいを見せています。
日本の俗語③飯テロ
これは「飯テロリスト」の略で、食事を意味する「飯」と、目的・主張を通すための暴力を意味する「テロリスト」が掛け合わされたものです。食事の良い匂いや、深夜に美味しそうに食事をするシーンを映した番組など、「無差別に食欲を湧かせるけど、食べられないという苦痛」を感じた場合に使用されます。
日本の俗語④激おこぷんぷん丸
2013年に流行語にもノミネートしたこちらは、「怒っている」を表す「おこ」というギャル語が、進化を遂げたものです。ここからさらに派生し、嬉しい時には「まじるんるん御機嫌丸」と言うようです。
日本の俗語⑤人生オワタ
こちらは主に2ちゃんねるで使用されており、悲しいこと・辛いことがあったときに登場します。AA(アスキーアート)という記号を繋げて書いたキャラクターと、セットで用いることが多くみられます。
「激おこぷんぷん丸」と「人生オワタ」は、ネットスラングと呼ばれるインターネット上で誕生したもので、近年の日本の俗語はこのネットスラングが発祥である確率が多いです。「日本語でおk」という俗語も、ネット上で生まれたものですが、あの有名キャラクターからの発信であると言われています。
オーキードーキーを使うキャラクターたち
ではここから、「オーキードーキー」をつかうキャラクターをご紹介していきます。紹介する5作品は有名なので、耳にしたことがある人が多いでしょうが、意味を知ってから聞くとまた印象が変わってきます。
ゲーム「マリオ」シリーズでは多用される
任天堂のゲーム「スーパーマリオ」の主人公である「マリオ」は、度々この言葉を使用しています。「オーキードーキー」といえば、この「マリオ」を連想する方が一番多いでしょう。
初期のものは1996年に発売されたゲームのため、ご紹介する中では一番古くから使用されており、これをきっかけにオーキードーキーが日本で普及したと言っても良いでしょう。
マリオの言うこの言葉は実はなまっていて、普通とは異なる発音なのです。マリオを連想させる言い方なので、雰囲気を明るくするという場面で使用すると、周りのウケもよさそうです。
ゲーム「アマガミ」のヒロイン森島はるか
「アマガミ」とは、高校生2年生の男の子を主人公とした、恋愛シミュレーションゲームです。ヒロインの一人である、「男殺しの天然女王」という設定の「森島はるか」という女の子がゲーム内で、この言葉を使います。
彼女がUFOキャッチャーで取れなかったぬいぐるみを、たまたま通りかかった主人公が取ってあげた時に、「すごいね!」といったニュアンスで、この言葉を使います。
映画「マトリックス」のネオのジャンプ挑戦時
1999年のヒット映画「マトリックス」でも、「オーキードーキー」は使われていました。ネオが初めて高層ビルの間をジャンプをする場面で使用されていますので、気になった方はぜひ、原語のものを見てみてはいかがでしょうか。
日本語の字幕表示では「上等だ」という、皮肉さが分かりやすい訳し方をされています。日本語に訳した場合は、このように俗語ということを加味したニュアンスで、表現されていることが分かります。
アニメ「シュタインズゲート」の阿万音鈴羽
「シュタインズゲート」は、タイムマシンの発明に勤しむ主人公が、幼馴染が死なない未来であるとする、「β世界線」と呼ばれる分岐した未来を見つけるために奮闘する物語です。この物語に登場する「バイト戦士」こと阿万音鈴羽が、作中でこの言葉を使用しており、口癖であるとも言われています。
世界名作劇場「七つの海のティコ」でも登場
世界名作劇場とは、世界中で親しまれた童話や小説をアニメ化したものです。有名なものでは、「フランダースの犬」「あらいぐまラスカル」が、これに属します。
その一つである「七つの海のティコ」は、世界名作劇場の中で唯一の、オリジナル作品となっています。
海洋生物の研究のために、ある父娘が旅をするというお話。その父親の助手の「アルフォンゾ」が、この言葉をよく使用していました。
さらに明るくて活気あふれる印象の「オーキードーキーマーチ」という歌も作られ、アルバムへ収録されました。
岡島秀樹は「オーキードーキー」と呼ばれていた
元プロ野球選手として知られる岡島秀樹選手は、「non-looking delivery」と呼ばれる、バッターの方向を見ずに投球を投げるという独特なスタイルが良く知られています。彼が持っている技はこれだけではありませんでした。
変化球を投げる際にする彼の手の形がオッケーサインに似ていることから、この変化球は「Oki-Doke(オーキードーキー)」と呼ばれるようになりました。
オーキードーキーはレッドソックス時代に付けられた愛称
2006年にはメジャーリーグ・レッドソックスとの契約が決まり、2007年4月にメジャーデビューを果たします。投手としての彼の活躍に、アメリカ・カナダの野球ファンたちも目を見張りました。
彼の独特な変化球にちなんで、「オーキードーキー」というニックネームで呼ばれるようになります。
テーマ曲「オーキードーキーオカジマ」まで誕生
目覚ましい活躍を残したデビューの年の9月には、岡島選手がマウンドへ上がる際、「Okajima Oki-Doke」という曲がかけられるようになりました。これは、地元ファンでもある「TATAMI」というアーティストによって作られた曲です。
彼自身もこの愛称や歌を気に入っており、2008年に新たに発明された新技「ドキドキボール」も、この言葉と離れようとも離れられないような印象を受けます。