バッキー事件とは?栗山龍や被害者たちの現在!卑劣な撮影内容や手口とは

男優の中村件臣、矢野光太郎には懲役14年、神谷聡一には懲役11年の刑が確定しました。女優の中原紀恵は懲役5年、カメラマンの坂場三紀夫は懲役3年6ヶ月の実刑判決を受けています。大村恵美は懲役2年執行猶予3年という判決が下され釈放されますが、その後逃亡し行方知れずとなりました。

一連の事件での逮捕者は、最終的に11人に及び、計4作品における傷害罪と強姦致傷罪が問われ、全員が有罪判決を受けています。

バッキー事件後の被害者たちの現在は?

Andi_Graf / Pixabay

バッキーの鬼畜AVに強制的に出演させられたことにより、心身ともに深い傷を負った被害者の女性たちは、その後どのような人生を送ることになったのでしょうか。バッキー事件がいかに悲惨な出来事であったのかは、事件の後遺症に苦しむ彼女たちの状況からもうかがうことができます。

被害者女性たちの中には自殺者も出た

rebcenter-moscow / Pixabay

バッキー事件の被害者の中には、自殺に追い込まれた女性もいたと言われています。あくまで噂の域を出てはいませんが、事件の悲惨さや被害者たちが心や体に受けた後遺症のことを考えれば、決してありえない話しではないでしょう。

また、加害者側であるカメラマンの一人も、逮捕状が出されたことを受けて逃走し、その末に自殺したと言われていますが、真偽のほどは定かではありません。

車いす生活になった被害者もいる

truthseeker08 / Pixabay

バッキーが制作を開始し、途中で打ち切りとなった『水地獄』の2作目の撮影において、出演した女優は数々の筆舌に尽くしがたい暴力行為に晒されました。激しい水責めに加えて、凌辱されながら鏡で頭を殴られ、その破片が彼女の足を切り裂いたのです。

結果として、彼女は右足に重傷を負ったほか、ムチウチや全身打撲といった診断を受け、治療後も車いすでの生活を強いられることとなりました。

言語障害が出た被害者もいる

oTschOo / Pixabay

『水地獄・一丁目』で行われた過激すぎる水責めは、被害者の脳にもダメージを与えたものと思われます。撮影中に何度もプールに沈められた女性は、水から上げられた際、平衡感覚を失ったようにふらついていました。意識朦朧としながら嘔吐を繰り返し、さらには言語能力にも問題が生じている様子が、映像からは見て取れます。

また、彼女たちの精神的ダメージを計り知れません。バッキーの撮影現場で執拗な水責めに会い、強いトラウマを植え付けられた女性の中には、水恐怖症に陥り、風呂やトイレの水に怯える日々を送っている人もいます。

バッキー事件後にバッキーはコレクターに改名するも経営破綻

sigre / Pixabay

被害の全容が詳らかになり、会社の代表も収監されたバッキーですが、なんとこの会社は事件の後も、名前を変えて存続し続けました。どのような経過をたどり、そして現在の状況はどのようになっているのかを、以下に解説しましょう。

バッキー事件後「コレクター」と改名

patricksommer / Pixabay

2002年4月に創業したバッキービジュアルプランニングは、一連の事件を経て2005年3月に解散します。しかし、それは表向きの話しであり、実態としては、「コレクター」と社名を改めて、経営が続けられました。

会社の住所や電話番号までも引き継がれており、変わったのは社名とトップの人間だけという状態です。残念ながら、現在の法律上、改名した会社を取り締まることはできません。

スマホの普及による情報拡散で業界から忌避され2017年に経営破綻

geralt / Pixabay

しかしこのコレクターという会社は、2017年の段階で経営破綻し、事実上の廃業状態になりました。公式サイトやTwitterアカウントの更新はされているものの、過去作の宣伝しかされておらず、関係者が自主的に行っているものと考えられています。

PhotoMIX-Company / Pixabay

経営破綻の背景には、スマホやSNSの普及が影響していると言われています。この会社の前身がいかに危険であったかという情報が拡散されたことにより、出演者やスタッフが集まらず、業界から締め出されるという状態に陥ったのです。

新しい作品を作ることもできず、そのうえバッキー事件の賠償も負担しなければならないとあって、業績悪化は免れなかったわけです。

現在でもバッキー事件のAVは販売されている

Pexels / Pixabay

厚顔無恥なことに、コレクターは新たなレーベルでアダルトビデオを制作・発売したのみならず、バッキー時代の作品も継続して販売していました。その中には、刑事問題化した『問答無用・子宮破壊』シリーズや、『水地獄・一丁目』も含まれています。

現行法上、これらの販売自体は犯罪に問われません。今現在も、コレクターの残党たちが、無報酬で販売活動を行っているようです。

バッキー事件が拡大した理由

3938030 / Pixabay

バッキー事件では、数多くの女性が深刻な被害を受けた大事件です。あまつさえ犯行の状況は映像として残され、堂々と世間で販売されていました。何故このよう許されざる状況が表沙汰にならず、摘発に時間がかかってしまったのでしょうか。

その理由として、被害者の女性たちが、警察などに被害を訴えなかったことが挙げられます。被害者が不在となれば、刑事事件として起訴できないため、関係者を逮捕しても、すぐに釈放するよりほかないのです。ではどうして彼女たちは明らかな被害を受けつつも、被害届を出さなかったのでしょうか。

被害者が報復を恐れたため

Ella_87 / Pixabay

被害者の女性たちが被害届を出すことをためらったのには、アダルトビデオに出演したことを知られたくない、業界での今後の仕事に支障をきたしたくないという理由があったことは、先に触れたとおりです。

それのみならず、彼女たちが尋常ならざる恐怖を植え付けられたことも、忘れてはなりません。被害を訴えたことで報復があるのではとも考えてしまうでしょうし、もう二度とバッキーには関わりたくないという心理が働くのは当然と言えます。

バッキー事件後のAV業界に変化はあったのか

Free-Photos / Pixabay

残念なことに、バッキーの関係者に法の裁きが下った後も、アダルトビデオ業界の闇が完全についえたわけではありません。「バッキー事件は10年以上前の話し」「今の業界はクリーン」などという言葉は、AV女優の口からも聞かれます。

実際、多くの制作会社や撮影現場では、法令が順守され、出演者への配慮も欠かされません。しかしながら、アダルトビデオ制作において人権が無視されるケースが、後を絶たないというのも現実です。

事件の報道は少なく世間に与えた影響は少ない

ChristopherPluta / Pixabay

バッキー事件は悪質な内容にもかかわらず、世間での認知度は低いと言わざるを得ません。大手のテレビ局や新聞はあまり大々的に報道しませんでした。警察がマスコミに対して報道規制をかけていたともささやかれるほどです。そのため、バッキー事件は大きな社会問題にはならず、AV業界の完全な浄化には至らなかったと言えます。

週刊誌や月刊誌はバッキー事件を大々的に報じた

kconcha / Pixabay

テレビや新聞などのマスコミが、バッキー事件の報道に消極的な姿勢をとる一方で、当時の週刊誌や月刊誌はこそこぞって事件を取り上げています。『週刊ポスト』や『アサヒ芸能』は、栗山らが最初に逮捕された直前から、AV業界の重大ニュースとして記事に載せています。

『水地獄』に出演させられた女性にインタビューをし、その被害を詳らかにしたのも『週刊ポスト』です。また、月刊誌の『創』は積極的に事件を取り上げたほか、加害者である猫屋陽平(芦屋樹というペンネームを使用)の執筆した手記も掲載しました。

ネット上でも大きな騒ぎとなる

markusspiske / Pixabay

インターネット上では、事件が表沙汰になった当初から、各所で大きな問題として取り上げられ、バッキーやその関係者に対して、痛烈な批判が飛び交いました。特に掲示板サイトの『2ちゃんねる』では事件に関するスレッドが相次いで立てられ、その顛末を確認する場、そして加害者の洗い出しと糾弾をする場となります。

とはいえ、雑誌の報道にせよネット上での騒動にせよ、社会を揺るがす大きな波を引き起こすには発展しなかったと言えるでしょう。AV業界はバッキー事件が解決した後も、闇の多い世界と言われ、度々深刻な被害を伴う問題が浮上しています。

NEXT 意に沿わないAV撮影は続いている