鮎の旬
鮎の旬は2回ある?
鮎の旬は一般に6月~8月と言われています。特に7月頃の若鮎は骨まで柔らかいことから人気が高いようです。また、鮎の旬は2回あるとも言われ、産卵前の子持ちの時期である9月~10月もおすすめです。気温の違いから、地域によって1か月程度の差があるため注意しましょう。
鮎の禁漁期間
鮎は天然のものと、河川に稚魚を放流して育ったものに分けられます。多くの河川では稚魚の保護のために、禁漁期間を設けています。一般に11月~5月は禁漁の河川が多いようです。河川によっても異なるため、鮎釣りに行く前には必ず確認するようにしましょう。
鮎の寿命は1年?
鮎はずばり1年しか生きられません。日本人女性の平均寿命が87歳の昨今、なんともはかない命だと言えるでしょう。鮎の友釣りの際はマナーを守り、食べきれない鮎はそっと逃がしてあげましょう。思いやりのある釣り人は子持ちの時期よりも、6~8月の若鮎を楽しみましょう。
鮎捌き方
調理方法によって違う?
鮎の捌き方はその食べ方によって、どこまで行うか変わってきます。どんな調理方法にするにせよ、まずは糞を取るところまでは共通です。うろこを取るか?串を指すか?背開きにするか?など、料理の仕方によってその後の方法は変わってきます。ひとつひとつ順番にみていきましょう。
鮎捌き方の手順①まずは糞をとろう!
すべての鮎料理の捌き方に共通なのは、まずは糞を取ることです。鮎の未消化の食べ物が残ったままだと苦みが出るため、必ず取りましょう。取り方は簡単。腹びれの下から、肛門に向かって鮎の下腹部を優しくしごきましょう。にょきっと糞が飛び出るように出てきます。その後は軽く流水か塩水で洗いましょう。
鮎捌き方の手順②うろこの取り方
鮎を含む川魚のうろこは基本は取らなくても大丈夫です。塩焼きや煮物、揚げ物にする場合は取らなくても良いでしょう。しかしながら、刺身や姿寿司など生で食べる場合は、ひっかかる場合があるため取っておきましょう。取り方は包丁の刃先を小刻みに動かし、滑らせるようにすると早く取ることができます。
鮎捌き方の手順③
背開きの方法
刺身や姿寿司にする場合は、「背開き」という捌き方をします。その名の通り、まずは背中から中骨に沿って、頭から尾に向かい包丁を入れていきます。裏返し、今度は尾から頭に向かって中骨に沿って包丁を入れていきます。そして、真ん中につながっている中骨の頭の部分に包丁を入れ、切り離したら、手で内臓と一緒に優しくもぎ取っていきます。
背ごしの方法
「背ごし」という捌き方は、背骨の食感を味わうお刺身や煮物の場合に用います。方法は通常のお魚の捌き方と一緒で、頭と尾をおとし、腹を切り開き、内臓や血合いを取り出します。最後に流水か塩水できれいに洗い流しましょう。
鮎捌き方の手順④
串打ちの方法
そのまま塩焼きにする場合は「串打ち」を行います。糞をとって流水か塩水で洗い流したら、串を波打つように刺していきます。まず裏側の目に串を指したら、追い星と呼ばれる黄色い斑紋あたりを狙って通します。鮎の身をくねらせて、最後に腹と尾びれあたりに串を通したら完成です。表面には串が出ない状態になっています。
鮎捌き方(刺身)
普通のお刺身
鮎のお刺身の方法は、普通のお刺身と鮎の背ごしの二種類あります。ともに、前述の鮎捌き方の手順①~③で行います。普通のお刺身の場合は、鮎捌き方の手順①②で糞とうろこを取った後、鮎捌き方の手順③の背開きの方法で捌きます。背開きした鮎の残った骨を取り除いたら、頭と尾、ひれをとり、皮をはぎ取り、刺身にします。
鮎の背ごし
背骨を味わうタイプのお刺身である、鮎の背ごしの場合は、鮎捌き方の手順①②で糞とうろこを取った後、鮎捌き方の手順③の背ごしの方法により行います。ひれを取ったら、そのまま皮とともに、できるだけ薄く切り、刺身にしていきます。
鮎捌き方(塩焼き)
塩焼きの手順
鮎といえばずばりこの塩焼きをよく見かけますね。方法は前述の鮎捌き方の手順①の糞取りを行った後に、鮎捌き方の手順④の串うちを行います。うろこも内臓も取らなくて良いので、串うちのコツをつかめば楽々行えますね。腹びれ、胸びれ、尾びれと、すべてのひれに化粧塩をしたら、両面にしっかり塩を振り、焼き上げましょう。
鮎捌き方(揚げ物)
揚げ物の手順
揚げ物の場合は、鮎捌き方の手順①の糞取りを行ったら、後はそのまま揚げて食べられます。もしくは、どのように仕上げたいかで、鮎捌き方の手順②~⑤のお好みの方法を選びましょう。南蛮漬けなら背ごしにしても良さそうですし、本格的な和食の揚げ物なら、背開きにして器に盛りつけると上品に仕上がりそうです。