楳図かずおの家「まことちゃんハウス」とは?外壁を巡る騒動の概要と現在

和歌山県高野町で産まれた楳図かずお先生は、引っ越しを繰り返し奈良県五條市にて27歳まで過ごしました。五條市に隣接する橋本市から、「まことちゃん像」の設置を希望され、先生が快諾したことによって像が建てられました。

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楳図かずおの「まことちゃんハウス」訴訟問題の概要

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日本全国でホラー漫画家として有名になった楳図かずお先生ですが、2007年にいきなりワイドショーで話題になります。

事の発端は、ご近所トラブルでした。楳図かずお先生が東京都武蔵野市の閑静な住宅地にあった一軒家を改築したことで、近隣の住民に訴えられてしまったのです。

まことちゃんハウス訴訟①2007年に自宅を改築

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2007年に東京都武蔵野市吉祥寺に建てられた「まことちゃんハウス」。赤と白の派手な外壁や、顔を模した物見塔があったり、美登地色の玄関ホールなど、楳図かずお先生のこだわり満載の家です。

まことちゃんハウス訴訟②「景観を損ねる」と近隣住民からの訴え

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奇抜なデザインの「まことちゃんハウス」は、建築途中から近隣の住民による非難の声があがりました。「景観の破壊」「不愉快な建物」と不快感を示され、ワイドショーで毎日報道されるようになりました。

まことちゃんハウス訴訟③建設差し止め仮処分申請へ

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住民は楳図かずお先生に対して建設差し止め仮処分申請を行います。仮処分とは、裁判所による暫定的処置であり現状の維持を命じる決定です。

裁判では時間がかかり、その間に建築が完成してしまうのでそういった手法に出たのですね。

楳図かずお「まことちゃんハウス」裁判と判決

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近隣住民による建設差し止め仮処分申請に対して東京地裁がこれを却下、まもなく住居が完成したので訴訟内容を変更して裁判が行われることになりました。

まことちゃんハウス裁判①住民側の請求を棄却!

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法律上保護すべき景観ではない、と建設差し止め仮処分申請が却下された同じ年、住民は外壁の塗装の中止、外壁の撤去、物見塔に目隠しをしろ、など内容を変えて次々訴訟を行います。

しかし裁判所は、住民側の主張を全面的に退ける判断を出します。

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