マハーポーシャとは?オウム真理教直営のPC店!
マハーポーシャとは80年代から90年代にかけて宗教団体として活動していたオウム真理教が設立した格安のPCショップです。
オウム真理教は活動の資金調達の一環として様々な事業を展開していましたが、その中でもマハーポーシャは95年に起きた同時多発テロ「地下鉄サリン事件」以降、広く世の中に知られる事となりました。
「マハーポーシャ」とは秋葉原の人気PCショップだった!
マハーポーシャが販売していたカスタマイズ性の高いパソコンは90年代の初めごろ日本に普及し始めたものの、一般の家電量販店で購入すれば30万はくだらない高価な物でした。
しかし、マハーポーシャでは半額以下の低価格で販売しており、秋葉原の電気街に足しげく通うマニアの間で好評でした。
マハーポーシャはオウムビルの他にも全国に支店があった
東京の南青山に建つオウムビルに事務所をおき、後に秋葉原・大阪・京都・名古屋・札幌市内などの都市部を中心に、徐々に店舗数を増やすまでに成長しました。
更には海外にも店舗を出店し、中国やオーストラリアにも同名で設立されました。
マハーポーシャはPCマニアの間では超有名店だった
当時パソコンや電気街の情報に精通しているマニアの間では、激安でパソコンやパーツを販売する優良店との認識がありました。
また、各店舗の店員は女性のみで、すっぴんで接客をしていた事、店内に奇妙なBGMが流れていた事なども当時を知るマニアの間では語り草となっています。
マハーポーシャは独特な呼び込みでインパクト大!
PCが激安である事以外にも当時話題となっていたのが、マハーポーシャの店員たちによる独特な呼び込みコールです。
当時電気街の路上で行っていた呼び込みは、信者と見られるが店員が「パソコン激安マハーポーシャ!」と叫ぶと、その声に続き他の信者たちが「激安!激安!」と繰り返すという異様な光景でした。
マハーポーシャのサポート掲示板から同窓会も発生
マハーポーシャ製品を使うユーザーの一部からは、購入後のサポートがいまいちとの声が上がる事もありました。
その為、ユーザーのためのサポートサイトが立ち上がったのですが悪質なアラシ行為により掲示板は過疎化します。また、サイト利用者が集うコミュニティも発生しました。
マハーポーシャではオリジナルゲームも販売していた!
独特の世界観が印象的なPCゲーム、「マハーポーシャのRPG数学勝利者」。
ゲームを通して数学を学ぼうという一見何の変哲もない物ですが、登場人物が古代エジプトの神官、中国王朝の初代皇帝、弥勒菩薩などオウム真理教を思わせる特徴がありました。
実際にマハーポーシャを使っていた人たちはいたの?
都市伝説と思われてしまいそうなエピソードの数々があるマハーポーシャですが、実際に利用していたユーザーの声は今でも見聞きする事が出来ます。
秋葉原やパソコンに詳しい人であれば、利用していて当然といった風潮がありました。
マハーポーシャ利用者の声①めちゃくちゃ安かった
他の追随を許さない安さで人気を集めていたマハーポーシャですが、その安さの秘密は「修行」という名目で働いていた信者たちの人件費が一切掛からなかったからだと言われています。
通常、店舗を運営する上で削減する事の難しい費用を0に抑える事で、格安の商品を販売する事が出来ていたのです。
マハーポーシャ利用者の声②店員は白い服を来ていた
オウム真理教と聞けば多くの人が白装束を想像すると思いますが、信者たちは「サマナ服」と呼ばれる白い服の着用を義務付けられていました。
とりわけ、教団の中で位が低い信者たちは白のサマナ服ときめられていたので、修行の一環として働いていたと考えられます。
マハーポーシャ利用者の声③サポートは悪い
製品購入後のサポートに対応する信者たちのほとんどはパソコンに関しての知識が浅かったようで、パソコンの知識に精通しているユーザーたちに満足のいくサポートは受けられなかったようです。
マハーポーシャ利用者の声④愛用者は意外と多い
一部不満を持つユーザーが居たものの、当時では最新の性能を持つパソコンを販売していた事、またそのパソコンやパーツが激安で手に入っていた事は事実です。
異様な呼び込みや店内の様子であったにも関わらず、特に疑問を持つことなくマハーポーシャを利用していた人々は少なくありませんでした。
「マハーポーシャ」を経営するオウム真理教とは?
地下鉄サリン事件から20年余り過ぎた現在も多くの人の記憶に残っいるであろう事件の概要と共に、オウム真理教が水面下で行っていた資金繰りについてご紹介します。
オウム真理教は地下鉄サリン事件を起こしている
地下鉄サリン事件とは平成7年に東京で起こった同時多発テロ事件です。運行中の電車内で神経ガスが撒かれ、6000人以上の負傷者を出した日本史に残る大事件でした。
国の転覆を目的とし、一般市民に対して化学兵器を用いた事件は世界的にも類がなく、世界中を震撼させました。
オウム真理教は資金源としてマハーポーシャを経営
いくつもの店舗を運営していたオウム真理教ですが、その目的はオウム真理教が目指す日本転覆計画の為の資金作りでした。
更には世界征服の手段として必要な銃の購入費、サリンの効果を確かめる科学実験費、また1999年に来ると信じられていたアルマゲドンに備えての核シェルターの建築費として使われていました。
マハーポーシャとのほかにも多数のショップを経営していた
オウム真理教はパーツショップの他にも飲食店やスナックの経営など多様なショップを経営していました。更には印刷業や建築会社などの経営にも及んだと言われています。
多くの信者たちを抱え、ほぼ全ての事業で人件費を抑えていたので利益率も相当なものであったそうです。
オウム真理教は2000年に消滅している
地下鉄サリン事件など、一連のオウム真理教による事件が頻発した90年代。
直接事件に関わった幹部やオウム真理教の代表者であった麻原彰晃が逮捕された事により教団は徐々に崩壊していき、消滅の一途をたどりました。
地下鉄サリン事件後のマハーポーシャの様子
経営母体であるオウム真理教が起こした地下鉄サリン事件以降、オウム真理教の息がかかるマハーポーシャの存続も危ぶまれる事となりました。