『宮前平』は通称「金属バットのところ」となった
一柳展也が起こした事件はその地の方々にとって、語ってはいけない「禁句」とされていたようです。「金曜日の妻たちへ」の撮影中にも、事件の取材ではないかと感じた住民たちは、口を揃えるように何も知らないかの如く語ることはしません。聞き出そうとするも、覚えていないなど言葉を濁すのです。その中でも口を開いたかたによって分かったこともあります。
一柳家の親族も土地を次々に離れて行き「宮前平」の名を出すと「金属バットのところ」とされ、その事件後は徐々に口を閉ざすようになったそうです。世間でも大きなニュースになった地域だけに、いつの間にか自然と語らなくなったことが伺えるでしょう。
2012年時点で事件現場の家は取り壊されている
凄惨な事件のあった現場ですが、現在どうなっているのでしょうか。閑静な住宅地にあった住宅地に、父親はマイホームを建てたのですが、事件のあった家をそのままにはできません。父親の建てた家でしたが、その姿を見ることはできません。2012年時点で事件現場となった家は取り壊されています。
金属バットで両親を殺害した現場を残しておくことは、後に取り上げられる対象になり、また地域の方々の感情も乱すことに繋がることでしょう。親族だけではなく近隣の方々にとって、いつまでも残されて良い物件ではないことが伺えます。当時の事件を覚えている人物は多くいることが確かですが、家は既に取り壊され、忘れ去ろうとしているのかもしれません。
2019年現在はインドで仏教ボランティアをしている?
現在はというと、一部のネットでは2019年時点ではインドで仏教ボランティアをしているように流れました。少なからず再犯はしていないことは確かです。実際は海外でのこととされているので、今現在を知る者はいません。両親への思い、自分のしてしまったことに悔いて生活しているのではないでしょうか。
インドでの情報もネット上の話なので定かではないでしょう。ネットで噂されている情報も、どこから生まれたのかを知る術はないのです。ボランティア活動を通して、自ら犯してしまったことをいまだに抱えて生活しているのかもしれません。本人や親族にとって、また世間でも決して忘れ去ることのできない事件であることは言えるかもしれません。
その他家族にまつわる事件に調味がある方はことがもご覧ください。
一柳展也の事件をもとにした作品
大きな事件だったこともあって、楽曲やドラマ化されるなど様々な作品が生まれたとされています。それだけ犯した事件は、世間に衝撃を与えたのです。刑期満了で出所はしましたが、余波はかなり大きなこととなり伝わりました。1980年を代表とするかのようなバンドによってモデルにされ、またはドラマになり現れるなど事件を元にしたとされる作品があります。
中にはノンフィクションも含まれているのですが、どのくらい取り入れられているのでしょうか。凄惨な事件は直ぐにでも、モデルになったり様々なところで取り込んでいます。全ては取材番組まであったほど、惨劇が風化することを避けるように次々に生まれました。
BOØWYの『WATCH YOUR BOY』のモデルになった
1980年代に爆発的人気を誇ったバンドがあります。その中でも、事件の背景も含めモデルになったとされる楽曲があるのです。BOØWYの『WATCH YOUR BOY』に表されています。歌詞の中には深い意味が込められているのですが、子供を監視するようなタイトルや、歌詞に含まれている「バットのエジキ」という内容があるのですが、その内容からもその意味が伺えるかもしれません。
それ以外にも歌詞の中には意味深な言葉が残されているのです。その歌は『MORAL』というBOØWYのファーストアルバムに収録されています。なぜ表現したかの理由には、事件の悲惨さをどこか含まれているのに十分でしょう。
月曜ワイド劇場『金属バット殺人事件』が放送された
事件後から僅か5年後にして月曜ワイド劇場『金属バット殺人事件』が、1985年に放送されることになります。両親から期待されるも潰されてしまう次男の心境や、学歴ありきの社会に問題があったことにも触れた内容になっているのです。2時間ドラマの出演者は、平幹二朗(ひらみきじろう)を始め、五月みどり、奥田瑛二など有名な役者ばかり募っています。
1980年に事件があってから5年後の放送となりました。テレビ朝日系列の番組でしたが、当時の学歴社会の問題点をうまく取り入れ、事件へと繋がった内容がドラマとなって放送されたのです。歳月があまり立たない中でしたが、ドラマになることで大きな事件だったことはなお一層広がりました。
一柳展也についての取材番組がある
事件に関しては楽曲やドラマだけに止まりません。1997年に、佐瀬稔氏によって『金属バット殺人事件 戦後ニッポンを読む』というタイトルで出版がされています。その内容こそまさにノンフィクションです。2008年12月には、テレビ朝日系列の『ビートたけし新解釈ニッポン人の現代史!』で、事件までの経緯と共に、事件を追い続け取材を試みていた山崎哲の表紙として紹介されました。
司会のビートたけしを始め、出演者の鳥越俊一郎、阿川佐和子、森永卓郎が語り合い再現フィルムによって紹介されています。事件について大きく取り上げられたといえるのではないでしょうか。包み隠さない内容こそ、真実を伝えるのに相応しかったのかもしれません。
一柳展也と同じく受験ストレスで事件を起こした例
学歴社会が生まれたきっかけは何だったのでしょうか。受験でストレスを抱えて方々は少なくありません。中でも事件に至るケースもあります。エリートでなければいけない風潮が生まれたのは、周りからの影響でしょうか、それとも自らが追い込んでしまうからなのでしょうか。
必ずしも金属バットで両親を殺害した事件が全てではありません。受験のストレスから、精神的な病になることは決して少なくないからです。抱えていることを発散できない時、矛先はどこへ向かっていくのでしょうか。踏まえた上で、いくつかある中でも2つの事件を紹介いたします。