「邪淫」とは?「邪淫についてお話します」の元ネタ動画や意味も解説

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さて、前述のように、オウム真理教は地下鉄サリン事件をはじめとする凶悪事件を次々と引き起こしました。地下鉄サリン事件から24年が経ちましたが、事件について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

日本人と邪淫(不倫)

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邪淫とはもともと仏教用語で、「不倫」と同じ意味を持つ言葉でした。

現在の日本は、テレビのワイドショーや週刊誌で連日のように芸能人や政治家といった有名人の不倫・浮気報道がなされ、さながら不倫列島のような状況になっています。。

ここでは、日本人と邪淫(=不倫)との関係について解説していきます。

高い不倫率

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日本は、世界的に見ても不倫率が高い国の一つだといわれています。実際の不倫率については、一概にはいえませんが、各種調査によると、概ね2~3割程度の人が不倫や浮気の経験があるとされています。

また、男女別にみると女性より男性の方が、不倫率が高い傾向にあります。

なぜ不倫率が高いのか

日本人の不倫率が高い理由の一つとして遺伝子説というものがあります。ある特定の遺伝子を持つ人は持っていない人より不倫率が高く、日本人の2人に1人はこの遺伝子を持っているというものです。

また、子どもが生まれるとすぐに子育てに専念する女性の割合が高い日本では、欧米と比べてセックスレスのカップル(夫婦)が多いことも理由の一つにあげられています。

日本人の不倫観

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日本人の不倫に対する考え方は、時代とともに変化してきています。ここではその変化について解説します。

江戸時代以前

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江戸時代以前の日本では、現在に比べて性に関する考え方は大らかで、寛容なものでした。

不倫に関しても同様で、一夫多妻制が認められていたこともあり、(当然個々の事情にもよりますが)、不倫をしても許されるという風潮がありました。

江戸時代には、「不義密通罪」という不倫した者を罰する法がありましたが実際にはあまり厳しく適用されてはいませんでした。

明治時代以後

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明治時代になると様相が一変します。欧米の思想を取り入れた民法が制定され、一夫一婦制が導入されたのです。

また、刑法には「姦通罪」が設けられました。日本人の間に「不倫=悪」という考え方が根付いたのもこの頃です。

そして、この考え方が現在まで受け継がれて「不倫は悪いこと」というイメージが定着し、不倫や浮気をした人に対して、厳しい批判の目が向けられるようになったのです。

邪淫(不倫)に関する小説

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邪淫(=不倫)は小説の題材としてもよく取り上げられています。ここでは邪淫すなわち不倫や浮気を題材として書かれた小説について、いくつか紹介します。

邪淫に関する小説①:.椿山課長の七日間

椿山課長の七日間 (集英社文庫)

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著者は浅田次郎で、舞台化、映画化、テレビドラマ化された作品です。

この作品は、過労死した百貨店の課長・椿山和昭が、正体を明かさないことを条件に初七日が終わるまでの間だけ美女の姿で現世に戻されて、生前には知らなかった過酷な現実を知るというストーリーになっています。

その中でもとりわけ、妻の由紀が部下の嶋田と椿山の生前から愛人関係にあること、そして、息子の陽介が母の不倫に傷ついていることを知り打ちのめされることになります。

邪淫に関する小説②:失楽園

失楽園(上) (角川文庫)

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渡辺淳一が、有島武郎の心中事件をモチーフに書いた恋愛小説で、映画化、テレビドラマ化された作品です。

この作品は、妻子ある出版社の編集者久木祥一郎が、カルチャーセンターで書道の講師をしている松原凛子という美しい人妻と出会って恋に落ち、最後はすべてを捨てて心中するというストーリーになっています。

この作品は、過激な性描写が話題となり、特にラストの心中シーンは衝撃的なものとなっています。「失楽園」というタイトルは映画公開当時流行語にもなりました。

邪淫に関する小説③:不信のとき

不信のとき(上)

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有吉佐和子のベストセラー小説で、映画化、テレビドラマ化された作品です。

この作品は、宣伝広告部でデザインを担当している二流社員の浅井義雄や美術印刷会社の社長小柳幾造という男たちが不倫の末に子どもをつくり、最後には恐怖の結末を迎えるというストーリーになっています。

男の浮気に対する女の非情な復讐劇を描いた問題作といわれ、不倫がばれて狼狽する男の愚かさと、愛が憎しみに変わった時の女の壮絶な執念、不信に満ちた男女の関わりを描いた作品です。

邪淫に関する小説④:不機嫌な果実

不機嫌な果実 (文春文庫)

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林真理子の恋愛小説で、映画化、テレビドラマ化された作品です。

この作品は、主人公の水越麻也子が、結婚して6年目の夫・航一との結婚生活に不満を募らせ、昔の恋人・野村や年下の音楽評論家通彦と不倫の逢瀬を重ねていくというストーリーになっています。

3人の男との間で離婚、結婚そして不倫を繰り返す自由奔放な女性を描いた作品で、男女のあり方を醒めた視点で描き、反響を巻き起こした話題作です。

邪淫に関する小説⑤:夜明けの街で

夜明けの街で (角川文庫)

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東野圭吾が横浜を舞台に不倫をテーマに描いた推理小説で、映画化された作品です。

主人公・渡部と派遣社員の女性・秋葉との不倫の恋を描いたもので、不倫をテーマにしながらも、推理小説らしく殺人事件というミステリー要素もはらみつつ、2人の男女の気持ちの揺れ動きを緻密に描きだしています。

サザンオールスターズの「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」に触発されて書いた作品でもあり、ところどころに歌詞に沿った話が出てきます。

邪淫を話題にしすぎるのは、やめようね!

ここまで、邪淫についてその意味や元ネタ、ネット上の反応などについて解説してきました。

邪淫は単なるネット上の面白ネタではなく、もともとは不倫という意味を持ち、また、数々の凄惨な事件を引き起こしたオウム真理教や麻原彰晃にまつわる言葉でもありました。

このような意味でも「邪淫」という言葉を安易に使いすぎるのは、止めておくべきといえるでしょう。

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