オウム真理教には信者が守るべき戒律として、「不殺生の戒」や「不偸盗の戒」、「不妄語の戒」、「不悪口の戒」など10の戒律(十戒)がありました。
そして、この十戒を破った信者は破門になったり、首輪の刑や残飯の刑といった罰が科されたりしました。
オウム真理教には「不邪淫の戒」がある
仏教の五戒になぞらえて作られたオウム真理教の十戒の一つには、仏教の五戒と同様に「不邪淫の戒」がありました。
この「不邪淫の戒」に基づき、信者たちは自分の配偶者や恋人以外との性行為や自慰行為を固く禁止され、たとえ夫婦であっても出家したら別々に住むことを強制されていました。
オウム真理教では、配偶者以外との性行為(不倫・浮気)たけではなく、自慰行為まで禁じられていたのが特徴的です。
一般人は業が深いために不邪淫を貫くべきとの教え
この「不邪淫の戒」は、一般の人たちは最終解脱者である麻原彰晃とは違い、業が深く未熟なため不邪淫を貫くべきであるという教えに基づいています。
しかし、この教えには、最終解脱者である麻原彰晃が抱える身体的なコンプレックスが根底にあったともいわれています。
麻原彰晃自身は「ダーキニー」を侍らせていた
一方、教祖の麻原彰晃自身は、自らを最終解脱者と称し、「不邪淫の戒」を含む全ての戒律を超えた、戒律に縛られない存在として位置付け、自分が気に入った女性信者を集めハーレムを作っていました
このハーレムに集められた女性信者たちのことを「ダーキニー」と呼んでいましたが、その数は30人を超えていたと言われています。
さて、前述のように、オウム真理教は地下鉄サリン事件をはじめとする凶悪事件を次々と引き起こしました。地下鉄サリン事件から24年が経ちましたが、事件について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
日本人と邪淫(不倫)
邪淫とはもともと仏教用語で、「不倫」と同じ意味を持つ言葉でした。
現在の日本は、テレビのワイドショーや週刊誌で連日のように芸能人や政治家といった有名人の不倫・浮気報道がなされ、さながら不倫列島のような状況になっています。。
ここでは、日本人と邪淫(=不倫)との関係について解説していきます。
高い不倫率
日本は、世界的に見ても不倫率が高い国の一つだといわれています。実際の不倫率については、一概にはいえませんが、各種調査によると、概ね2~3割程度の人が不倫や浮気の経験があるとされています。
また、男女別にみると女性より男性の方が、不倫率が高い傾向にあります。
なぜ不倫率が高いのか
日本人の不倫率が高い理由の一つとして遺伝子説というものがあります。ある特定の遺伝子を持つ人は持っていない人より不倫率が高く、日本人の2人に1人はこの遺伝子を持っているというものです。
また、子どもが生まれるとすぐに子育てに専念する女性の割合が高い日本では、欧米と比べてセックスレスのカップル(夫婦)が多いことも理由の一つにあげられています。