オチョナンさんとは?漫画「不安の種」の「よく分からない何か」の正体を考察

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しかし座敷わらしならば、家の繁栄を司る子供の形をした怪異であるのに対し、オチョナンさんの姿形や怒った顔をしたら気をつけろと言う相違点は、おじいちゃんも座敷わらしだと断言はできずに「ようなもの」としたのでしょう。何もしないのに家にいるだけでも十分恐怖を感じますよね。本当に座敷わらしに出会いたい方におすすめの記事はこちら。

オチョナンさんの正体③家に憑く守り神

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建築中の写真に写り込んでいた事からは家に憑く守り神として、悪さをせずいい子にしていれば何もしないと言うケースもあれば、「夏の思い出」にあったように村の守り神と言うよりは祟りで人を傷つける存在であるケースもあるので、オチョナンさんの個体によって役割や性格もそれぞれ違ったものなのかもしれません。

オチョナンさんの正体④奇形児として亡くなった幽霊説

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オチョナンさんの表情に見て取れる明らかに人間のそれとは異なる目と口の配置は、奇形児として亡くなった子供の霊と言う説が有力ではありますが、それならばその子供を産み落としたお母さんに何も起こらないのは不自然であり、その後のストーリーに絡めて来るのかと思いきや、数々の疑問と不安の種を残したまま連載は終了しています。

オチョナンさんは実写で映画にも

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2013年にPG12で実写化された映画「不安の種」が怖すぎると話題になりました。マンガでの衝撃的な怪異描写をどう実写化で再現したのでしょうか。グロ耐性のない方には少しキツいかも?とも思える和製ホラー映画です。12歳以下の良い子はお父さんお母さんと一緒に観ましょう。

長江俊和監督作品

実写版「不安の種」を監督したのは「パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT」や「放送禁止」シリーズなどの監督も努めた長江俊和監督です。ホラーやドキュメンタリーが得意ですが筒井康隆原作の「富豪刑事シリーズ」などのコメディ寄りの作品も多く手がけています。

映画「オチョナンさん」のストーリー

原作が1話完結型のオムニバス形式なため、複数のストーリーを絡み合わせまとめ上げた作品です。バイク便の青年が出会った半分だけの怪異、道路を這う無数の眼球、引っ越してきた家族を襲うさまざまな怪現象、顔が藁の女、メンヘラの恋人、右腕が欠損している女性、そしてオチョナンさんが登場しその正体が明らかになる?と言った展開です。

評価は賛否両論

随所に散りばめられた数々の伏線をラストで見事に回収し、構成上非常に良い出来だと言われています。恐怖描写も原作の再現率が実写化に抵抗無く鑑賞できた方には好意的に受け止められているのですが、やはりマンガの原作ファンからは「原作を無視するな」「ファンに謝れ」などと手厳しい否定派も数多く、実写化の高いハードルを感じます。

あらすじだけでも恐ろしい「不安の種」シリーズの実写映画ですが。オチョナンさんしか知らない方も、原作の「不安の種」しか読んでない方も、賛否両論ありますが是非自分の目で動くオチョナンさんを確かめて見るのも一興かと思います。

オチョナンさんはフィギュア化していた

なんとファン待望のオチョナンさんがフィギュア化され、フィギュアの祭典ワンダーフェスティバルにて販売され、原作者の中山昌亮先生も面食らうほどの出来栄えだったと話題になっています。

ワンダーフェスティバルにて販売

プロ・アマ問わず自作のキットを持ち寄り造形力と作品愛を世に問う事を目的に、フィギュア造形の大手・海洋堂が主催する「ワンダーフェスティバル」に茂毛工房さんが出品するオチョナンさんが出品・販売されました。その他にも「かじらないから」の人やらも出品されており、多くのホラーファンを魅了する「不安の種」愛を感じます。

原作者 中山昌亮も絶賛?

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「不安の種」原作著者である中山昌亮先生のブログ「中山昌亮のカタコト語り」で茂毛工房さんさんからオチョナンさんのフィギュアを贈られた中山先生は、「うーん、嬉しいです!嬉しいんですけど、自分で言うのも何ですが気味悪いです」と喜びを隠しきれず、あまりの出来栄えに「著者もビビる出来でございました」と絶賛しています。

地名別に紹介「不安の種」シリーズ作品

「不安の種」シリーズは、普段我々が何気なく日常を過ごし暮らしている、そんな郊外の町が舞台になっています。それ故余計に日常に入り込んでくる怪異の恐怖が倍増する話が魅力な作品です。シリーズから「久我山」「川崎市」「中野区」の3編を紹介しますので、お近くにお住まいの方は十分注意してくださいね。

久我山|「プロローグ」

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1990~、久我山での出来事。その家の階段を昇る時は階段の上の天井を睨みながら昇るのがきまりです。神経を集中させ目を離さずゆっくりと。うっかり気を抜いて足元を見てしまうと今度は逆に頭を上げずに昇りきる事。そうしないと、天井から”何か”がぶら下がっているのが見えてしまいます。そのルールの説明が面倒だからうちに友達は呼びません。

川崎市|「失敗」

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1995、川崎市。子供の頃から変わる事なくとても怖がりの男性がトイレで用を足している時の体験です。あまりの怖がりなのでトイレのドアも他人がいなければ開けっ放しなほどですが、物凄く後悔しています。目の前に痣だらけの両足だけが。立つ事も顔を上げる事すら出来ない状態に追い打ちをかけるようにその両足はドンッドンッと足を踏み鳴らします。

中野区|「バイバイ」

平成9年、中野での出来事。夜中に机に向かって書物をしている女性が一休みしようと何気なくアパートの2階の窓から外を見ると、アパートの下の暗い道路から誰かがこちらに向かって手を振っています。どうやら自分に向かって振っているように思えて手を振り返すと、道路に立っていながら身体がぐんぐん伸びて窓にへばりつきます。

オチョナンさんファンにオススメのホラー漫画作家

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オチョナンさん同様に日常に潜む怪異にゾッとしたいホラーファンにおすすめの漫画を紹介します。そこに居るだけで人間が自己解釈で畏怖の念を感じてしまうのが恐怖ですが、人間が一番怖いのはやはり人型の怪異であることの証明のような作品もありますよ。まだ読んだことがない方には是非読んでいただきたいホラーマニア垂涎の名作揃いです。

望月峯太郎|座敷女

座敷女 (ヤングマガジンコミックス)

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1993年に週刊ヤングマガジンに連載されていた「口裂け女」をモチーフとした作品。作者は「バタアシ金魚」や「ドラゴンヘッド」などの望月峯太郎先生。独特の絵のタッチが更に恐怖と嫌悪感を誘います。都市伝説やストーカーなど、得体の知れない人間が付きまとう不条理な設定と、映画的な演出の描写が心理ホラー漫画として高評価の作品です。

高港 基資|恐之本シリーズ

恐之本 / 壱 (SGコミックス)

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「恐之本シリーズ」作者の高港 基資先生は、高い画力と秀逸な構成が魅力の生粋のホラー漫画家。特徴としては「不安の種」と同じく、恐怖や不安を読者に植え付けたままで解決させないショート形式の作品が多く、そのどれもが日常で感じる生理的嫌悪感を逆なでしてくる描写が、見事なまでに恐怖を感じさせてくれます。

伊藤 潤二|富江

伊藤潤二傑作集 1 富江 上 (ASAHI COMICS)

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異常なほど高慢な絶世の美女富江は何度殺されても甦る化物。作者は日本を代表するホラー漫画家・伊藤潤二先生です。振り切った作風はホラーなのかギャグなのか不明な作品の多いですが、富江は純粋なホラー漫画です。富江に魅せられた男は人生を狂わせ富江をあらゆる方法で殺しますが、バラバラでも焼かれても復活してしまう恐怖の女です。

ご紹介した漫画はもう読んじゃったと言うホラー漫画ファンにはこちらもおすすめ。最近ネットで話題のグロいスプラッター描写がキツいweb漫画「パンプキンナイト」に関する記事はこちら。

オチョナンさんと同じく口が縦に裂けている映画とは

アメリカの鬼才スティーブン・キング原作小説「Dream Catcher」の実写化映画。オチョナンさんよりはるかに豪快に頭から身体まで縦に口が裂けているエイリアンが登場します。かなり生理的嫌悪感を伴うグロい描写の多い作品ですが、テーマは幼馴染との友情を描いた作品です。

ヤツメウナギのような幼体が人間に寄生し宿主を意のままに操るSF絡みのホラー作品です。原作者のスティーブン・キングをして「映画化された中で最高の出来だ」とDVD収録のインタビューで語っています。トレーラー(予告)にはエイリアンの姿は登場しませんが、本編ではオチョナンさんに通じるようなそのグロさを十分堪能できます。

【閲覧注意】オチョ本さんとは

画像処理や動画処理を施した短い動画ですが、タレントの久本雅美さんなどがオチョナンさんに変身しています。動きが不自然な所が更に不気味さを強調されており、インパクト抜群のトラウマ確定動画です。尚、動画の閲覧はくれぐれも自己責任でお願いします。

フリー画像や自撮り写真を加工してオチョナンさんになろう

動画処理はハードルが高いですが、パソコンならフリーソフトの”ファイアアルパカ”やスマホならフリー画像処理アプリの”合成スタジオ”などでオチョナンさんになれます。ただし肖像権などの問題があるので画像の素材は自撮りないしフリー画像サイトの人物モデルさんの画像を使用しましょう。卒業アルバムからランダムに選んで使ってはいけませんよ。

方法はいたって簡単で、人物の顔から左右の目と口だけをそれぞれトリミング(切り出し)したものを元の位置に90°縦にペースト(貼り付け)するだけで、薄気味悪い画像が出来上がります。参考画像はTwitterのおちょなんさん同好会さんが良いお手本を示しています。

オチョナンさんは不安の種に登場する謎の怪異

「不安の種」シリーズ最大の謎の怪異・オチョナンさん。その正体は未だに不明で謎のままですが、まだまだ考察の余地がありそうな作品です。まだ読んで無い方でこの記事で興味を持たれた方や既読の方も「不安の種」シリーズの他のストーリーや実写映画をもう一度振り返り、中山昌亮ワールドにどっぷり浸かるのも悪くないでしょう。

何気ない普段の日常の中に潜む、生ぬるい生理的嫌悪感と不条理と理不尽な存在は、意外と電車やバスや店の中や道端で家の中で、これを読んでいるあなたのすぐ隣に、人間の姿かたちをしたままじっとこっちを覗き込んでいるかもしれませんよ。

 

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